2013-01-01から1年間の記事一覧

第44回高知県知事賞

2013年の競馬も、いよいよ明日大晦日の開催を残すだけとなってしまった。良いことが起これば悪いこともあり、あれこれと話の種は年中尽きることがなかったが、中でもよさこいナイターこと高知競馬場の売上面での躍進ぶりは目を見張るほどであったように思う…

東京大賞典を前にして

突然だが、あなたが押しも押されぬイギリスの大手ブックメーカーの社員であったとしよう。配属先は「スペシャルオッズ作成課」、普通のギャンブルにはもう飽き飽きしたのか、はたまたたんなるきまぐれかは知らないが、全国各地から送られてくる「俺の思いつ…

反省会といいますか

敢えてはっきりと申し上げておきますが、わたくしも大井競馬もまったくもって完膚無きまでの完敗でございました。 12.0-10.4-11.4-12.7-12.3-13.5(1:12.3) いやね、正直9Rを見終わった時点ではかなり自信があったんだよ。今日の大井は昨夜のうちに一雨降った…

こっちも国際招待競走だよ!日韓交流競走:インタラクションカップ

12.8-11.4-12.8-12.8-12.6-12.8-12.8-12.4-11.6-11.1-11.1-11.9(2:26.1) 海外からの遠征馬、そして迎え撃つ日本勢どちらもイマイチ層が薄く、ルドルフを押し出したCMの出来のよさ以外は戦前から盛り上がりに欠けた今年のジャパンカップ。結果として入場者数…

笠松競馬観戦記

本業が一段落ついたら、笠松グランプリを見に行こうと決めていた。もともとは中央との開放元年以前から存在した貴重な全国交流競走にして、のちには統一GⅢ格となった全日本サラブレッドカップ――後発の金沢のサラブレッドチャレンジカップは、もうちょっとレ…

プレイアンドリアルについて、なんかもにょる

いや、まあ正直参りましたよ。ほんとに舐めてました、すいません。 2戦のキャリアだけにわからんところがあったといえばそうなのだが、道営でのスーパー認定新馬(通常150万円の1着賞金が200万円)の楽勝は上がりや時計がそこまで飛び抜けているわけではなく。…

2013年度2歳馬血統診断No.5 ブラックヘブン、リーダーズボード

No.10 ブラックヘブン(牡馬 大井・鷹見浩厩舎 オリエント牧場生産) 今週水曜日の大井2歳重賞・ハイセイコー記念で1着。これで通算成績を3戦2勝3着1回とし、有年騎手に9年ぶり2回目の重賞制覇をプレゼントした。父パイロはアメリカで走ってルイジアナダービー…

幼き日の思い出と

幼稚園の年長組になったころにはスーパーファミコンの「ダビスタⅢ」で遊び、たまの祝日には親父に連れられ南関東競馬を回っていた私だけれども、じつは馬の名前をちゃんと覚えたのはずっとずっとあとだった。生来概念を名詞化して覚えるのが苦手なこともあっ…

東京オリンピックと南関東競馬(2)

1960年代初頭というこの時期は、南関東公営競馬が中央競馬にもっとも肉薄していた時代である。とりわけ1957年産の世代から、最後には海外遠征まで果たしたタカマガハラと南関東・中央競馬双方の年度代表馬(1960年公営日本一・1962年啓衆社賞年度代表馬)に…

東京オリンピックと南関東競馬(1)

先週の大井ナイターのメインを飾ったのは、今年で50回目の節目を迎えた東京記念(SⅡ)。もともとこのレースは1964年の東京オリンピック(開催:10月10日〜同24日)を祝って1着賞金250万円――この年は東京ダービーが1着賞金400万円、東京大賞典が同700万円。中央…

老兵は去らず、ただ今日も走るのみ

一見なんの変哲もない、本日2013年9月17日の金沢競馬最終レース。しかし、このレースで夏休み明け一ヶ月ぶりにファンの前へと姿を見せた馬がいた。その名はビーファイター、中央ではめっきり数を減らしたアサティス産駒の1頭である。まあ、もともとダートで…

日韓交流競馬に関してぐだぐだと(2)

この日のソウル競馬場は4万人を超える大入りとなったわけだが、韓国の競馬はまたなかなかどうしてこのファンが熱い。ほら、場外でモニターの下に集まったなら、日本でも一人くらいはいますよね。毎度毎度どんな展開でもやたらめったらに絶叫したあげく、レー…

日韓交流競馬に関してぐだぐだと(1)

さてさて、ソウルくんだりまで行ってきましたよ第1回日韓交流競馬。しかし関東に現存する6競馬場はもちろんとして、高知、金沢、名古屋、門別、水沢、園田。私もここ数年でずいぶんとあちらこちらの競馬場を巡ったものなのだけれど、まさか競馬で海外まで行…

的場文男、35000戦6500勝の夜のこと

8月末の川崎ナイター競馬も、いよいよ開催最終日。連日続くゲリラ豪雨はこの日も好き放題に水たまりを馬場へと遺していき、それを馬の蹄が蹴散らすたびにますますぬかるみが深まっていくのが聞こえてくる。それでも、さすがに夏至を一月も過ぎれば日の暮れる…

2013年度2歳馬血統診断No.4 ポップレーベル、トーコーポセイドン

はい、第一回で予感していたように1か月さぼったこのコーナー。そろそろだらっと復活してみますかね。No.8 ポップレーベル(牡馬 北海道・廣森久雄厩舎 ノーザンファーム生産) デビュー戦こそ捉えきれない3着と躓いたものの、その後は距離を伸ばして3連勝。7…

日韓交流競走を考える

昨年の3月28日から30日にかけて、静岡の伊東温泉競輪にて日韓対抗競輪が開催されたことを知っている人は、競馬界隈ではあまり多数派ではないのかもしれない。これは過去S級下位選手とのエキシビジョン扱いでてきとうにやっていた日韓交流競走を発展させたも…

第15回ジャパンダートダービー

2013年7月10日 8時10分予想加筆修正。すんません。 07年:第9回ジャパンダートダービー 理念上はダービー・ウィークに開催された全国各地のダービー馬による頂上決戦としての意味合いも持っているジャパンダートダービーだが、今年は07年――各地のダービーが…

第31回読売レディス杯

早くも今年で4年目を迎えるGRANDAME-JAPANだが、当初のもくろみ通り中央競馬から地方へ転厩してくる牝馬の質は、目に見えて向上を見せている。ユキチャンあたりの転厩から着想を得たのかもしれないが、隙間産業的とはいえNARにしては近年希に見るヒット企画…

2013年度2歳馬血統診断No.3 フレンドファミリア、ソードオブホロウ

No.6 フレンドファミリア(牡馬 北海道・柳沢好美厩舎 社台ファーム生産) 6月20日の門別競馬第4レース・認定フレッシュ戦で勝ち上がり。2006年のジャパンダートダービーを勝ったフレンドシップの全弟であるから、本来は中央競馬で卸されてもおかしくないとこ…

2013年度2歳馬血統診断No.2 ロックザアゲイン、ウィンカイザーほか

No.3 ロックザアゲイン(牡馬 岩手・菅原勲厩舎 服部牧場生産) 6月9日の盛岡名物・芝1000m認定競走にて2着。本来なら勝ち馬の方を取り上げるべきだが、あのロックハンドスターの半弟が、菅原勲厩舎からデビューしたとなるとさすがに無視するわけにはいかない…

2013年度2歳馬血統診断No.1

さてさて、ダービー・ウィークも終わったことだし、いつまで続くかわかりませんが2歳馬の血統診断でもやりますかね。 No1. テイクユアチョイス(牝馬、大井・蛯名雄太厩舎、社台ファーム生産) 6月3日の大井新馬・1000mにて良馬場1:02.3、2着に1.4秒差をつけ…

第43回東海ダービー(SPⅠ)

名古屋競馬(名古屋市港区)は3日、2012年度決算で4700万円の実質赤字になると、愛知県競馬組合議会の臨時会で明らかにした。単年度の実質赤字は09年度から4年連続で、累積赤字は約40億円にのぼる。県などが設置した経営改革委員会は「13年…

第14回兵庫ダービー

第1回目は園田ダービーの名で行われた兵庫ダービーも、今年でついに14回目を数えようとしている。これはつまり、兵庫競馬がサラブレッドを導入してから既に15年の歳月が過ぎたということ。実際、今年春の福山競馬場の廃止によりレッツゴーカップらが退厩した…

第59回 東京ダービー(SⅠ)

当初は春の鞍として施行されていたこのレースが、当時の啓衆社社長・白井新平の発案によって――もっとも、彼に言わせると大井競馬場を建てたのすら自分の功績だと言い出しかねないところもあるが――現在に近い「東京都ダービー」に名を変えることになったのは…

第41回北海優駿

この世に数ある三冠競走は距離体系にもそれぞれ個性があるものだが、こと現在の道営競馬の三冠路線に関してはまともに機能させる気があるのか大変疑わしいところがある。とりわけ一冠目の北斗盃がここ10年来スプリント戦として施行されている上に、2009年か…

第33回岩手ダービー・ダイヤモンドカップ

「絆は、人と馬を強くする」とは、岩手競馬の今年度のキャッチコピーである。そこに込められたメッセージとは、東日本大震災を受けて2年間使われた「がんばろう東北 心をひとつに岩手競馬」から一歩前進し、ひとつになった絆を糧に力強く踏み出していこう、…

第55回九州ダービー栄城賞

今年も地方競馬が贈る同時多発的お祭り開催、ダービーウィークがついに始まる。各主催者間の施行日などの調整に加え広報面の活動も一応NARのお仕事であるが、ここ2年は某アイドル・グループの亜種を使った親父趣味と代理店の営業丸出しのもの。それが今年は…

第17回さきたま杯

2011年にGⅡに昇格してから、今年で3回目の開催となるさきたま杯。とはいえ、このレースの場合はたまたまレースレーティングを満たしたから昇格させただけ、という場当たり的な印象が強い。スマートファルコンが勝った2009年には105を記録したレース・レーテ…

第80回東京優駿(日本ダービー)

節目となる80回目の開催ということで、JRAの宣伝広報にもこちらがいささか辟易するほど力が入っていたからだろうか。天候に恵まれたとはいえ、今年のダービー・ディの府中競馬場は近年希に見る混雑ぶりを見せていた。ふだんは南関東競馬に入り浸っている私か…

トウホクビジンを振り返る(2)

通算12走目:2009年2月26日梅花特別(A2)(笠松競馬場) 東北を離れたトウホクビジンだが、新天地でもひとまずはうまい具合にやっていた。ホースケアらしく中央の特指競走(地方馬の出走手当は半額だが、それだって20万円も出るんだよ!)を2走しつつ、その間に名…