1956年――秋の特別(タカトシ)ほか

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<1956年>
 重賞制もひとまず1年目を終え、あれやこれやと細かな手入れとさらなる発展が図られた。大井のわけがわからないワード賞群は6月のアラ系古馬のものを除いて全廃されると、ほぼ同条件で金盃・銀盃が設立される。八王子記念も時期を6月に移動し、開設記念相当の大井記念とされた。そのほか、ダイオライト記念、平和賞が正式に重賞となり、大井でのちの羽田盃の前身たる大井盃が新設。川崎でもアラブ4・5歳特別がアラブチャレンジャーに改名された上で、年末に対を為すアラブチャンピオンがあらたに設けられている。とりわけアラブチャンピオンは1968年まで秋の特別(アラブ大賞典)よりも開催時期が遅く、賞金もある時期までは同額であったことからその名のごとく「暮れの南関東アラブ最強決定戦」としての役割を果たした。

 また、この年だけやたらとアラブの3・4歳の特別戦が多いのも特徴である。新馬の入厩数の増加に従い、賞金の区切りなどでまだまだ試行錯誤があったのだろう。

 しかしながら、サラブレッドでの元中央馬の勢いは相変わらず。一方でアラブ戦線はというと、クラシックこそ逃したもののじわじわと才能を開花させつつあるトモスベビーを中心に、フクパーク・ホウセントに続く新たな最強アラブ伝説が生まれようとしていた。
 
<レース・メモリアル>
●秋の特別 10月24日 大井競馬場 アラ系ハンデ 2400m 1着賞金:40万円
1枠1番  ニユーマルタケ(牡5) 倉持(53)
2枠2番 ▲グレートリバー(牡4) 谷口(54)
3枠3番 ○タカトシ(牡4) 須田茂(53)
4枠4番  ラツキーライフ(?) 平山明(48)
4枠5番 ◎トモスベビー(牡4) 広野(57)
5枠6番  ザイ(牡?5) 鈴木富(51)
5枠7番 ×ヨンダービー(牡6) 井上(56) 
6枠8番  ダイゴオー(?) 柏木(49)
6枠9番 △ギンパイ(牡4) 八木正(54)

 中央から回った高齢馬が幅を利かせていたサラブレッドのレースと異なり、4歳・5歳が中心の非常にフレッシュな出馬表。ホウセント・フクパーク以降はある程度勝ち進むと斤量面から実質「勝ち抜け」となりサラの条件級へ回らなければならない事情があったにせよ、地方競馬とアングロ・アラブ競馬の関係の重みをしみじみと感じさせられる。

 そして、そんなメンバーの中で1番人気に押されたのがトモスベビーである。すでに4歳の3月には古馬のC級に混じって勝ち負けを繰り返していたが、重賞戦線では冴えない結果続き。4歳馬の大一番たる春の特別でも、タカオーの逃げ切り勝ちを許しての3着どまりだった。それが5月末のアラブチャレンジャーで待望の重賞初勝利を挙げると、2週後のワード賞で古馬の一線級も撃破。ここでも春の上り調子をそのままで、南関アラブのトップを奪取することが期待されていた。

 そのトモスベビーの前に立ちふさがったのが、フクパークに続く「西からの怪物」タカトシだ。この馬を語るには、まずはそのひとつ上の兄、タチホワイトについてから始めねばなるまい。タチホワイトは南関東でデビューすると、4歳春までに古馬A級戦も含めた11連勝に、レコードを更新すること2回。その圧倒的な着差から早くもポスト・ホウセントの最有力候補と目された才能溢れる優駿だった。だが、4歳4月にしてナイト、オマタドロツプスらへと果敢に挑戦した川崎・4・5歳特別のレース中、突然の悲劇が訪れる。レース中に鞍ずれから騎手がバランスを崩すと、2コーナーでそのまま大逸走。体勢がたて直せないまま一直線に外ラチへとぶち当たって……このケガがもとでタチホワイトの競走馬生命は絶たれ、第一回目の春の特別はダイゴカゲミツのもとへと転がりこむ。

 タカトシのデビューは北海道、次いで関西公営に転じ4歳の春までに40戦34勝という、圧倒的な数字を叩き出した。愛馬を南関東へと送り出す関係者の「関西公営競馬の実力は、決して東京モンなんぞに劣りゃしない」という誇りに賭けて、そしてタカトシにとっては亡き兄の魂を弔うためにも、「日本一のアラブ」の称号は絶対に掴み取りたい勲章だったことだろう。

 そんな気迫を爆発させるように、タカトシは勢いよくゲートを飛び出すと逃げにかかる。2400mの長丁場のこと、我こそはと鈴を付けに行く勇気のある馬はおらず、2馬身ほどの間を置いてギンパイ・トモスベビー・ザイの3頭が並び、激しく牽制の火花を散らした。そしてこれが生涯通算2500勝の名手・須田茂の腕前か、タカトシは向こう正面で一瞬だけペースを落として息を入れると、まだまだ先は長い残り800mからのロングスパート。虚を突かれた後続も慌てて追い出したが、一度ついた差はなかなか縮まってはくれない。直線に入りトモスベビーが後方から必死に食らいつこうするが、もはやタカトシは人馬ともに無我夢中で前へ前へと、さあ残り200のハロン棒、そしてゴール板を駆け抜けて……まだまだ走り足りやしない!アラブの2400mで2:39.0は、当時のレコードタイムである。

<秋の特別 結果>
1着 3枠3番タカトシ R2:39.0
2着 4枠5番トモスベビー 2 1/2
3着 1枠1番ニユーマルタケ 1 1/2

アラブチャンピオン 12月31日 川崎競馬場 アラ系定量 距離:2000m 1着賞金:40万円
1枠1番 ○タカトシ(牡4) 須田茂(56)
2枠2番 ×サチアヅマ(牡4) 宮下仁(56)
3枠3番  グレートリバー(牡4) 谷口(56)
4枠4番 ◎トモスベビー(牡4) 井上(56)
5枠5番  ギンパイ(牡4) 永田(56)

 その後もタカトシは長い休養を挟みもしたが、超A級のアラブとして活躍。1958年には再び秋の特別をトモスベビーの半弟・タカクラホマレらを抑えて制し、自身のレコードも再度更新している。一方、トモスベビーはタカトシに出走権がない*1ホウセント記念を勝つと、大晦日の川崎で行われたアラブチャンピオンへ。この年だけ定量で行われたここで単勝1.4倍の圧倒的な1番人気に支持されると、1万8000人の観衆を前に2着のサチアヅマを5馬身千切る楽勝。真っ赤な夕日と煙のない工場街の煙突を背に、来る翌年のさらなる飛躍を力強く誓った。

<アラブチャンピオン 結果>
1着 4枠4番トモスベビー 2:11.1
2着 2枠2番サチアヅマ 5
3着 1枠1番タカトシ 1 3/4
4着 5枠5番ギンパイ 大
5着 3枠3番グレートリバー 
単勝:4番140円 複勝:4番110円 2番190円 6枠連単:4→2 270円

タカトシ(牡) 廿楽長市郎厩舎(大井) 1953年生まれ 出生地不明 父トシシロ 母弟扇(ニーフアン)アラブ血量50.00%?
3・4歳(北海道・関西公営)40戦34勝
4歳:秋の特別、アラブチャンピオン3着、オープン級2勝
5歳:オープン級9勝
6歳:秋の特別、オープン級5勝

タチホワイト(牡) 所属不明 1952年生まれ 出生地不明 父不明 母弟扇(ニーフアン)アラブ血量不明
3歳:全日本アラブ争覇2着
4歳:オープン級2勝

ニユーマルタケ(牡) 倉持十九二厩舎(大井) 1952年生まれ 出生地不明 父マルタケ 母不明 アラブ血量不明
4歳:ホウセント記念、ブルーバードカップ2着、オープン級1勝
5歳秋の特別3着、銀盃3着、川崎開設記念(アラ)3着
6歳:銀盃2着

グレートリバー(牡) 谷口源吾厩舎(船橋) 1953年生まれ 出生地不明 父方景 母ミスアブラール(アブラール)アラブ血量31.25%
4歳船橋記念、春の特別2着、アラブチャレンジャー3着、オープン級4勝、キング賞、4歳特別2勝
5歳:アラブチャンピオン3着、オープン級4勝

ヨンダービー(牡) 所属不明 1951年生まれ 青森産 父グツドニユース 母善来(不明)アラブ血量30.07%
6歳:秋の重賞(金杯)

<そのほか有力馬>
ケンチカラ(牡) 伊藤正美厩舎(大井) 1952年生まれ 稗田牧場生産 父トキノチカラ 母サンキスト(ミンドアー)
3歳(中央):5戦1勝(20.1万円)
4歳(中央):10戦4勝(102.0万円)
5歳(中央):11戦3勝(95.3万円)
5歳:秋の鞍
6歳:大井記念新春盃3着
 小岩井が誇る名牝系・フロリースカツプ系のうち、シラオキを経由しないラインの中ではもっとも牝系が繁栄しているサンキストの直子。彼女は1959年の天皇賞(秋)有馬記念を制した希代の名牝・ガーネツト(1955年産・父トサミドリ)や、1955年の秋の目黒記念を勝ったハヤオー(1951年産・父シゲハヤ)を出した偉大な繁殖牝馬である。中央ではオープン入りがやっとだったが、南関東に転入すると良血が開花。見事に秋の鞍をアタマ差で制した。翌年も大井記念を勝っている。

カネエイカ(牡) 森田正一厩舎(大井) 1950年生まれ 浦河産 父プリメロ 母シマハナ(セントライト)
5歳(中央):ダイヤモンドS3着
6歳(中央):目黒記念(春)2着、オールカマー2着、ダイヤモンドS3着
7歳:川崎開設記念(サラ)、川崎記念大井記念2着、オープン級8勝
8歳:ゴールデンウエーブ記念3着、オープン級1勝
こちらもやはりフロリースカツプの一統。中央のクラシックではダービーで落馬競走中止するなど結果を残せなかったが、古馬になってからクラシック・ディスタンス以上の長距離で真価を発揮している。7歳で南関東に転じると、開設記念、初夏の川崎記念と川崎の古馬重賞を2勝にオープン級8勝の大暴れ。しかしその後は残念ながら脚部不安で秋シーズンを全休し、翌年の正月・新春ハンデでようやくの復帰(8着)。さすがに昨年の勢いはなかったが、この年もゴールデンウエーブ記念で3着した。この馬といい、タフなプリメロ産駒が地方のダートに適応した例は多い。

オートネ(牡) 森田正一厩舎(大井) 1953年生まれ 浦河産 父プリメロ 母キヤラバン(月友)
3歳(中央):4戦1勝(44.0万円)
4歳(中央):1戦0勝(7万円)
4歳:春の鞍、大井盃、桜花賞3着、オープン級1勝
5歳:秋の鞍3着、オープン級5勝
6歳:大井記念秋の鞍2着、川崎記念2着、川崎開設記念3着、新春盃3着
7歳:川崎開設記念2着、川崎記念3着、オープン級2勝
8歳(高知):4戦2勝
中央でデビュー後5戦するも、早々に見切りを付け南関東へ。やはりプリメロ産駒らしく南関東の水があったのか、見事に大井盃・春の鞍を逃げ切ってみせた。その後も重賞戦線で好走を続けたのち、8歳で四国・高知競馬場へと移籍。年内に4戦2勝、そして1961年に岩手の奥陸牧場で種牡馬入りした。……のはずが、繁殖牝馬が集まらなかったのか、1962年末に10歳で南関東へと復帰。C3級に格付けされている。

トサオー(牡) 杉村繁盛厩舎(川崎) 1953年生まれ 出生地不明 血統・アラブ血量不明
3歳:全日本アラブ争覇3着、3歳特別2勝。
4歳:春の特別、オープン級2勝
 同名に1959年の天皇賞(春)を勝ったトサオーがいるが、両馬は当然ながら別馬である。春の特別で鞍上の杉村騎手をゲート入り前に振り落とし、同騎手は鎖骨骨折で全治一ヶ月のケガ。だがそれを押しての気迫の騎乗で、勢いよくゲートを出ると乾坤一擲の逃げ切り勝ちを決めた。その勢いに乗ってか5月中に古馬のオープン級を2勝しているが、その後は故障でもしたのかそのまま引退してしまっている。

サチアヅマ(牡) 関口三治厩舎(船橋) 1953年生まれ 出生地不明 血統・アラブ血量不明
3歳:3歳特別2勝
4歳船橋記念、アラブチャンピオン2着、アラブチャレンジャー2着、ホウセント記念2着、オープン級5勝
5歳:アラブチャレンジャー3着、ワード賞3着、オープン級2勝
 重賞戦線では目立たない存在だったが、それでもコツコツと賞金を積み上げて4歳5月には浦和・栄冠賞船橋・銀の鞍と呼び物競走を連勝。とりわけ後者はレコードでの勝利だった。しかしグレートリバーとの同着で地元・船橋記念を勝ったものの、トモスベビーに阻まれて年内の重賞では2着が3回。翌年も好走こそしているが、二つ目のタイトル奪取はならないままで終わっている。

ナンシーシヤイン(牡) 栗田武厩舎(大井) 1952年生まれ 白老産 父トビサクラ 母シヤインステーツ(ステーツマン)
3歳(中央):8戦4勝(74.3万円)
4歳(中央):スプリングS
5歳:金盃、オープン級2勝
6歳:金盃2着、新春盃2着、オープン級1勝
7歳:金盃3着、新春盃2着、オープン級5勝
8歳:金盃2着、大井記念2着、オープン級5勝
1953年の朝日杯3歳Sで2着したゴールデンゲートは全姉(1951年産)。スプリングSを勝ってクラシックに名乗りをあげるも、皐月賞は16頭中16着、建て直したダービーも5着止まり。5歳で南関東に移籍すると、この年の勝ち星も含めて金盃で4連続好走という珍しい戦績を残している。

アランデール(牝) 小暮嘉久厩舎(大井) 1952年生まれ 豪州産 父Propontis 母フリローラ(Frill Prince)
5歳クイーン賞オープン級2勝
6歳:キヨフジ記念2着、オープン級1勝
6歳(中央):8戦2勝(172.9万円)
7歳(中央):金杯(東)2着
濠サラの中では出世に時間がかかったが、5歳秋にようやくオープン入りするとクイーン賞を制している。6歳ではキヨフジ記念を2着した程度だったが、中央入りすると年末の有馬記念ハクチカラの4着と大健闘。翌正月の金杯でもオンワードゼアの2着した。繁殖としても1965年の第1回関東オークスを勝ったスターコキトール(1962年産・ 父テイエポロ)を出したほか、孫の代にコスモドリームの父ブゼンダイオーがいる。

フレツチヤー(牝) 鳥飼元脩厩舎(川崎) 1953年生まれ 出走地不明 父ホウシユウ 母ヒメカツプ(開銀)アラブ血量25.00%
3歳:3歳特別2勝
4歳:ブルーバードカップオープン級1勝
牝馬限定戦で施行されたブルーバードカップを勝った。繁殖として、記念すべき浦和所属馬初の重賞制覇を果たしたトモスチヤ(1960年産・父トモスベビー)を出している。

フリスコダウ(牡) 田中利衛厩舎(大井) 1952年生まれ 三石産 父Burning Dream 母ミスブラツクアウト(Teddy Weed)
3歳(中央):朝日杯3歳S3着
4歳(中央):20戦5勝(139.1万円)
5歳(中央):3戦0勝(6.5万円)
5歳ダイオライト記念オープン級1勝、ライジングライト賞
米国からの持ち込み馬として中央でデビュー。重賞では朝日杯で3着した程度だったが、南関に回ってダイオライト記念を勝った。

<重賞レース全戦績>

日付 レース名 距離 条件 1着賞金 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着 3着
01.01 川崎 紅ばら賞 2700 アラ系障害 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明
01.08 大井 新春盃 2400 サラ系ハンデ 不明 トキノダイゴ(牡6) 2:36.0 中野(55) 不明 カツリユウ ブゼントシユキ
02.08 川崎 開設記念(サラ) 2000 サラ系ハンデ 60 カネエイカ(牡7) 2:08.8 小筆(57) 森田正一(大井) ケイセイ(アタマ) スヰートハート(2 1/2)
02.09 川崎 開設記念(アラ) 2000 アラ系ハンデ 不明 ナイト(牡6) 2:12.2 鈴木春(62) 不明 ダイゴカゲミツ(2 1/2) ニユーマルタケ(3/4)
02.15 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ系4歳牝馬別定 30 フレツチヤー(牝4) 1:47.4 鳥飼(56) 鳥飼元脩(川崎) ワカトラ(3/4) トキカネ(3)
02.26 大井 千鳥賞 1600 アラ系4歳牡馬別定 不明 ギンパイ(牡4) 1:45.4 永田(55) 八木正雄(川崎) ワールドカツプ(6) オマタ(3/4)
03.04 川崎 キヨフジ記念 1700 サラ系牝馬ハンデ 50 ミスアサヒロ(牝7) 1:51.0 安藤徳(62) 安藤徳男(大井) スヰートハート(2 3/4) チヤネルアイル(3 1/2)
03.15 船橋 ダイオライト記念 1600 サラ系4・5歳ハンデ 50 フリスコダウ(牡5) 1:54.2 須田茂(56) 田中利衛(大井) ホウネン(1 1/2) ペテガリ(2)
03.21 大井 銀盃 2000 アラ系ハンデ 不明 ノブタカ(牡7) 2:13.0 井上(57) 不明 シーグル(3) ニユーマルタケ(1)
04.05 浦和 桜花賞 1600 サラ系4歳別定 50 ミナミパーク(牡4) 1:45.4 勝又衛(54) 鈴木春吉(川崎) コスモライト(ハナ) オートネ(アタマ)
04.18 大井 大井盃 1800 サラ系4歳別定 60 オートネ(牡4) 1:56.4 栗田武(57) 栗田金吾(大井) ミナミパーク(4) シゲタカラ(9)
05.01 大井 春の特別 1800 アラ系4歳定量 不明 トサオー(牡4) 2:01.0 杉村(57) 杉村繁盛(川崎) グレートリバー(3/4) トモスベビー(1 1/2)
05.15 大井 春の鞍 2000 サラ系4歳定量 100 オートネ(牡4) 2:10.0 栗田武(57) 栗田金吾(大井) シゲタカラ(7) ミナミパーク(3)
05.27 川崎 アラブチャレンジャー 1600 アラ系4・5歳ハンデ 不明 トモスベビー(牡4) 1:45.0 鳥飼(58) 三潟隆五郎(川崎) サチアヅマ(1) グレートリバー(2)
06.08 大井 ワード賞 2000 アラ系ハンデ 不明 トモスベビー(牡4) 2:11.1 鳥飼(57) 三潟隆五郎(川崎) イカン(3/4) ユドラフオー(2)
06.27 大井 大井記念 2400 サラ系ハンデ 80 ブゼントシユキ(牡6) 2:35.0 荒山(59) 森田正一(大井) カネエイカン(6) トキツオロシ(1 1/2)
07.15 川崎 川崎記念 2200 サラ系ハンデ 不明 カネエイカ(牡4) 2:21.1? 小筆(64) 森田正一(大井) アカギオロシ(4) イチヨシノ(2 1/2)
07.29 船橋 船橋記念 1800 アラ系4・5歳ハンデ 35 サチアヅマ(牡4) 1:58.4 粕谷(58) 関口三治(船橋) グレートリバー*2(同着) ラツキーオー(3)
08.08 船橋 NTV盃 2000 サラ系ハンデ 60 ホマレオー(牡6) 2:06.0 朝倉(56) 栗田金吾(大井) クロマツオー(2 1/2) スヰートハート(2)
08.12 川崎 白百合賞 2000 アラ系ハンデ 60 ギンパイ(牡4) 2:11.2 永田(51) 八木正雄(川崎) イカン(3/4) ナイト(2 1/2)
08.16 川崎 ゴールデンウエーブ記念 2000 サラ系ハンデ 不明 カブト(牡4) 2:08.2 長沢保(52) 大山末治(大井) ミナミパーク(2) クロマツオー(アタマ)
09.13 大井 金盃 2400 サラ系ハンデ 70 ナンシーシヤイン(牡6) 2:36.1 朝倉(54) 栗田武(大井) カブト(1 1/2) クロマツオー(1 1/2)
09.21 浦和 秋の重賞(金杯)*3 2000 アラ系ハンデ 40 ヨンダービー(牡6) R2:12.2 井上(54) 不明 イカン(1) ギンパイ(2)
10.12 大井 秋の特別 2400 アラ系ハンデ 40 タカトシ(牡4) R2:39.0 須田茂(53) 廿楽長市郎(大井) トモスベビー(2 1/2) ニユーマルタケ(1 1/2)
10.17 船橋 平和賞 1200 サラ系3歳 25 エイシヨウ 1:16.1 須田茂(53) 関口三治(船橋) マルミドリ(4) アスナロ(アタマ)
10.23 川崎 紅ばら賞 2700 アラ系障害 不明 ヤマハルオ R3:11.3 杉村(57) 不明 ホシタカラ(3) イカン(アタマ)
11.17 川崎 全日本アラブ争覇 1500 アラ系3歳 不明 サンチヤゴ 1:39.0 朝倉(53) 鳥飼元脩(川崎) エムグレイス(1) フクシマ(2)
11.18 川崎 全日本三歳優駿 1500 サラ系3歳 50 エイシヨウ 1:38.0 須田茂(53) 関口三治(船橋) サチノヤマ(1) トキツホマレ(1/2)
12.01 船橋 クイーン賞 1800 サラ系牝馬 50 アランデール 1:54.3 倉持(56) 小暮嘉久(大井) スヰートハート(1) ダツシングラス(アタマ)
12.05 大井 ホウセント記念 2000 アラ系4歳 不明 トモスベビー 2:13.1 井上(61) 三潟隆五郎(川崎) サチアヅマ(1 1/2) ギンパイ(3)
12.31 川崎 アラブ・チャンピオン 2000 アラ系 不明 トモスベビー 2:11.1 井上(56) 三潟隆五郎(川崎) サチアヅマ(5) タカトシ(1 3/4)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.02 川崎 オープン 2000 サラ系 イチサチホマレ 2:08.4
01.18 浦和 浦和記念 2000 サラ系 イカンオー 2:08.1
01.29 船橋 金の鞍 2000 サラ系 カネエイカ 2:08.0
02.02 大井 オープン 2000 サラ系 ケイセイ 2:10.1
02.16 船橋 金の鞍 2000 サラ系 イカンオー 2:08.0
02.19 浦和 梅花賞 サラ系 2000 ホウネン 2:08.2
02.22 浦和 浦和記念 2000 サラ系 カネエイカ 2:07.2
02.26 大井 オープン 2000 サラ系 カネエイカ 2:08.1
03.01 川崎 オープン 2000 サラ系 イチサチホマレ 1:51.1
03.11 大井 オープン 2000 サラ系 カネエイカ 2:08.0
03.22 大井 オープン 1800 サラ系 カネエイカ 1:54.2
04.04 浦和 浦和記念 2000 サラ系 イチヨシノ 2:08.3
04.08 大井 オープン 2000 サラ系 イチヨシノ 2:09.2
04.15 川崎 オープン 1700 サラ系 ハタオー R1:57.0
04.25 船橋 金の鞍 2000 サラ系 カネエイカ 2:08.0
05.04 大井 オープン 1800 サラ系 スヰートハート 1:54.1
05.09 浦和 浦和記念 2000 サラ系 カネエイカ 2:07.4
05.23 船橋 金の鞍 2000 サラ系 イチヨシノ*4 2:07.2
05.30 川崎 A級特別 1700 サラ系 カネエイカ R1:48.4
06.05 浦和 浦和記念 2000 サラ系 イチヨシノ 2:10.0
06.10 大井 オープン 1800 サラ系 ブゼントシユキ 1:55.4
06.17 船橋 金の鞍 2000 サラ系 トキツオロシ 2:08.1
06.22 川崎オープン 1700 サラ系 ストロング 1:50.2
07.04 浦和 浦和記念 2000 サラ系 ホウネン 2:20.0
07.22 浦和 浦和記念 2000 サラ系 フリスコダウ 2:09.1
07.26 船橋 金の鞍 2000 サラ系 スヰートハート 2:07.0
08.05 大井 オープン 1800 サラ系 タカオー 1:54.3
08.26 川崎 A級特別 1700 サラ系 カブト 1:50.1
09.09 浦和 浦和記念 2000 サラ系 ダツシングラス 2:09.3
09.19 浦和 浦和記念 2000 サラ系 クロマツオー 2:11.1
10.03 大井 オープン特別 1800 サラ系 オートネ 1:53.4
10.09 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ダツシングラス 1:53.2
10.21 船橋 金の鞍 1800 サラ系 アサクニ 1:53.1
11.05 浦和 浦和記念 2000 サラ系 アランデール 2:11.2
11.21 浦和 浦和記念 2000 サラ系 アランデール 2:10.3
12.09 大井 オープン特別 2000 サラ系 ナンシーシヤイン 2:07.3
12.14 船橋 金の鞍 1800 サラ系 アサクニ 1:54.0
12.16 大井 特ハンデ 1800 サラ系 ナンシーシヤイン 1:54.4
12.19 大井 オープン特別 2000 アラ系 ノブタカ 2:11.1
12.24 浦和 浦和記念 2000 サラ系 スヰートハート 2:08.0

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.03 川崎 オープン 2000 アラ系 フクオー R2:10.3
01.08 大井 オープン 2000 アラ系 ダイゴ 2:11.4
01.17 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ミネハタ 1:45.0
01.27 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ダイゴカゲミツ 1:56.0
02.01 大井 オープン 2000 アラ系 ホースニユース 2:12.2
02.14 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 バラパーク 1:58.1
02.21 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ダイゴカゲミツ 1:44.0
02.28 大井 オープン 1700 アラ系 ヒダカスズラン 1:53.0
03.04 川崎 オープン 1700 アラ系 ヨーカ 1:53.0
03.14 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ヨーカ 1:57.2
04.01 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ナイト 1:44.4
04.07 大井 オープン 1800 アラ系 ダイゴカゲミツ 1:58.0
04.20 大井 A級特別 2000 アラ系 シーグル 2:12.3
04.26 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ヤマミドリ 1:56.2
05.03 大井 オープン 2000 アラ系 不明 不明
05.07 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 サチアヅマ 1:44.8
05.13 大井 A1・A2特別 1800 アラ系 トサオー 1:57.1
05.19 船橋 キング賞 1600 アラ系 グレートリバー 1:44.2
05.22 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 サチアヅマ 1:55.2
05.31 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 トキノサチ 1:45.0
06.15 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 サチアヅマ 1:46.1
06.20 川崎 オープン 1700 アラ系 トモスベビー 1:51.4
06.26 大井 オープン 1800 アラ系 トサオー 1:59.2
07.17 川崎 オープン 1700 アラ系 イカ R1:51.1
07.21 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ダイゴオー 1:46.0
08.03 大井 A1・A2特別 1700 アラ系 イカ 1:50.3
08.09 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 サチアヅマ R1:55.1
08.25 川崎 オープン 1700 アラ系 ヨーカ 1:57.8
08.31 大井 オープン 1700 アラ系 グレートリバー 1:50.2
09.07 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ナイト 1:44.2
09.16 大井 オープン 1800 アラ系 ザイ 1:57.4
10.08 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 グレートリバー 1:56.8
10.19 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 グレートリバー 1:57.0
10.25 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ギンパイ 1:57.1
10.31 大井 オープン特別 1800 アラ系 ザイ 1:56.2
11.04 船橋 栄冠賞 1600 アラ系 グレートリバー 1:46.1
11.19 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 イカ 1:46.0
11.15 川崎 A1・A2特別 1700 アラ系 トモスベビー 1:52.3
11.25 大井 オープン特別 2000 アラ系 トモスベビー 2:12.3
12.02 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 タカトシ 1:56.0
12.07 大井 オープン特別 1800 アラ系 タカトシ 1:58.1
12.12 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 サチアヅマ R1:55.1
12.25 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 フレツチヤー 1:45.4
12.27 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ダイゴ 1:52.3

サラ系4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.11 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 コスモライト 1:44.8
01.30 船橋 銀の星 1500 サラ系4歳 グレートリバー 1:39.3
02.04 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 シゲタカラ 1:40.1
02.11 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 カブト 1:37.0
03.08 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 ヴイーノホワイト 1:40.0
04.08 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 オーダー 1:46.1
04.23 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 トモホマレ 1:45.0
04.29 船橋 ライジングライト賞 1800 サラ系4歳 フリスコダウ 1:54.2
05.03 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 不明 不明
10.25 川崎 ローレルハンデ 1400 サラ系3歳 マルミドリ 1:32.2

●アラ系4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.03 川崎 4歳特別 1400 アラ系4歳 オマタ 1:34.8
01.05 川崎 4歳特別 1400 アラ系4歳 トモスベビー 1:31.8
01.08 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 チバヒカリ 1:46.2
01.10 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 ギンパイ 1:43.0
01.12 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 オマタ 1:49.2
01.20 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 クモツバキ 1:33.0
01.23 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 テルスミ 1:42.4
01.29 船橋 4歳特別 1500 アラ系4歳 タエジュ 1:42.1
02.02 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 トモタカオー 1:43.4
02.09 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 シズナイオー 1:42.1
02.10 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ワールドカツプ 1:40.2
02.11 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 トモスベビー 1:39.2
02.17 船橋 4歳特別 1500 アラ系4歳 カブトモ 1:37.8
02.25 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 オオギホマレ 1:45.4
02.29 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 マイペツト 1:45.6
03.02 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ミスドウリヨウ 1:42.2
03.03 川崎 4歳特別 1400 アラ系4歳 ツキラツク 1:35.0
03.07 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 ツキラツク 1:42.0
03.10 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 チクマホープ 1:42.4
03.16 船橋 銀の星 1600 アラ系4歳 フツキーオー 1:45.3
03.18 船橋 4歳特別 1500 アラ系4歳 チバヒカリ 1:40.0
03.23 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 シユンホー 1:36.0
03.26 川崎 4歳特別 1400 アラ系4歳 ムサシミナモト 1:35.0
03.27 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 レビユーホー 1:51.4
04.07 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 セントカツプ 1:42.1
04.09 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 グレートリバー 1:38.4
04.13 川崎 4歳特別 1400 アラ系4歳 コクリユウ 1:35.2
04.14 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 エゾニシキ 1:43.0
04.19 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 ミネステーツ 1:42.4
04.20 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 リキトウ 1:48.0
04.27 船橋 銀の星 1600 アラ系4歳 ホウコウ 1:44.7
05.21 船橋 銀の星 1600 アラ系4歳 オマタ 1:44.3
06.16 船橋 銀の星 1600 アラ系4歳 カブトモ 1:46.2
09.25 川崎 3歳特別 1300 アラ系3歳 フクアキラ 1:26.2
10.24 川崎 ビクトリーハンデ 1400 アラ系3歳 サンチヤゴ 1:33.1
12.13 船橋 銀の星 1200 アラ系3歳 サンチヤゴ 1:16.1
12.17 大井 3歳特別 1400 アラ系3歳 ズイホウ 1:31.3
12.31 川崎 3歳特別 1500 アラ系3歳 フクシマ 1:38.1

●アラ系障害

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.16 浦和 オープン 2000 アラ系障害 テルギク 2:16.3
01.21 大井 障害特別 2700 アラ系障害 テルギク 3:11.0
01.29 船橋 オープン 2400 アラ系障害 テンニシキ 2:52.4
02.19 浦和 オープン 2000 アラ系障害 イカ 2:16.2
03.02 川崎 オープン 2500 アラ系障害 ジヤイアンツ 3:00.1
03.18 船橋 オープン 2400 アラ系障害 テンニシキ 2:50.8
04.01 浦和 オープン 2000 アラ系障害 イカ 2:16.2
04.15 川崎 障害特別 2700 アラ系障害 アラワシ 3:08.3
04.16 川崎 オープン 2500 アラ系障害 ダイゴ 2:56.4
06.14 船橋 A1特別 2000 アラ系障害 ハツピークイン 2:15.3
06.17 船橋 障害特別 2400 アラ系障害 アゲヒビキ 2:55.3
09.10 浦和 オープン 2000 アラ系障害 ホシタカラ 2:15.2
11.22 浦和 オープン特別 2000 アラ系障害 ミヤヒカリ 2:18.2
12.23 浦和 オープン特別 2000 アラ系障害 アーリーホース 2:13.3

●繋駕

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.27 船橋 金の鈴 2400 繋駕 マツクスホール 4:08.0
02.13 船橋 金の鈴 2400 繋駕 ホシトロ 4:13.1
02.23 浦和 A級特別 2000 繋駕 不明 不明
03.13 船橋 金の鈴 2400 繋駕 ミスワカクサ R3:45.8
04.04 浦和 特別 2000 繋駕 グツドチーフ 3:25.0
04.24 船橋 金の鈴 2200 繋駕 ホツカイグレース 3:46.1
05.07 浦和 特別 2000 繋駕 センダチ 3:28.0
06.13 船橋 金の鈴 2400 繋駕 ホシトロ 4:04.2
07.02 浦和 特別 2000 繋駕 クインガード 3:23.4
07.19 浦和 特別 2000 繋駕 センダチ 3:30.0
07.26 船橋 金の鈴 2400 繋駕 グツトチーフ 4:04.2
08.07 船橋 金の鈴 2400 繋駕 ベストフアード 4:07.0
09.05 浦和 特別 2000 繋駕 クインガード 3:33.0
09.17 浦和 特別 2000 繋駕 エストクイン 3:35.4
10.05 船橋 金の鈴 2400 繋駕 エストクイン 4:08.4
10.16 船橋 金の鈴 2400 繋駕 ミスワカクサ 4:11.2
11.29 船橋 特別 2400 繋駕 エストクイン 4:05.2
12.10 船橋 金の鈴 2400 繋駕 ベストフアード 4:08.4
12.22 浦和 特別 2000 繋駕 グツトチーフ 3:27.0

*1:ホウセント記念は3歳時に南関東で出走歴のある馬のみ出走できた。

*2:木村万(53)

*3:こがね賞表記の文献も存在。

*4:ゴールデンウエーブ南関復帰初戦(2着)

1966年――ワード賞(タガミホマレ)、アラブ大賞典(オーバマイン)ほか

<1966年>

公営日本一(サラ) ゴウカイオー(24) オリコ(1)、ハヤユウ(1) 17戦4勝 東京大賞典、金盃3着、シーサイドカップ
最良のサラ4歳馬 オリコ(満票) 13戦6勝 関東オークス桜花賞しらさぎ賞
最良のサラ荘馬 ハヤユウ(17) ゴウカイオー(9) 19戦12勝 スプリンターハンデ、オープン級5勝
公営日本一(アラ) オーバマイン(満票) 17戦7勝 アラブ大賞典、アラブチャンピオン、白百合賞
最良のアラ4歳馬 カヤヌマカツプ(24) フジノツキ(1)、該当馬なし(1) 21戦6勝 アラブ大賞典2着、白百合賞2着
最良のアラ荘馬 オーバマイン(満票) 前述

 東京大賞典に続いて、この年からアラブ大賞典も別定戦へと衣替え。センジユのように超酷量を克服する走りも見物ではあるとはいえ、これにより真のチャンピオン決定戦としての地位を完全に確立したといって良いだろう。とはいえ、東京大賞典・アラブ大賞典の両競走は天皇賞を範とした勝ち抜け競走となっており、この年もサラブレッドへの挑戦を続けていたアデルバウエルが出走できないという憂き目にあった。結局同馬は引退レースとして川崎のアラブチャンピオンを選んだが、65.5キロという斤量が祟って4着に敗れている。
 3歳戦線でヒカルタカイがデビューを迎えていたとはいえ、その真価を覚醒させるのはもう少し先のこと。全体として調子の乱高下が激しい走りをする馬が多く、混沌とした1年であった印象を受ける年である。そしてこの1966年の南関東競馬を語るのならば、あのタガミホマレが南関東へやってきたことを取り上げないわけにはいかないのだが……
<レースメモリアル>
ワード賞 7月7日 大井競馬場 アラ系ハンデ 距離:2000m 雨・稍重 1着賞金:170万円
1枠1番 △ブロウニー(牡6) 竹島(51.5)
2枠2番 ×イソミドリ(牡5) 佐々木竹(58)
3枠3番 ○ダイナナライト(牡5) 高橋三郎(54)
4枠4番 ▲ベンケーオーザ(牡7) 福永二(59)
5枠5番  ゴールデンオーギ(牡6) 渥美(51)
6枠6番  キタノムサシ(?) 赤間清(50.5)
7枠7番 ◎タガミホマレ(牡5) 田畑(59)
7枠8番 △カガミヤマ(牡6) 中之丸(59)
8枠9番  タカクラホープ(牝7) 長沢忠(50)
8枠10番  ミツヒロチカラ(?) 五百蔵(49)

 さて、困った。

 現役時代の強さもさることながら、種牡馬としてはセイユウの持っていた年間種付け数記録を大幅に塗り替え、リーディングサイアーに輝くこと8回。タガミホマレはもはや伝説の域に達した名馬として、アングロアラブ競馬が消滅した現在に至ってもその名を記憶され続けている。それは、同馬が1994年に没してから15年以上経った2010年、NARグランプリ2009で特別表彰馬に選出されたことからも明らかだろう。

 一方で、南関東の重賞史にあって、タガミホマレの存在は意外なほどに小さい。もとより、アデルバウエルがサラブレッドへ挑戦し、このころのアングロアラブ戦線は小粒さが拭えなかったところ。その中で半年ほどの間にこのワード賞で重賞タイトルを1つに準重賞で3勝を挙げると、あっという間に関西へと舞い戻ってしまった。その実力は大一番・アラブ大賞典で圧倒的な1番人気に支持されたことからも周知のことであったであろうが、同じように関西から南関東へと転じたミヤマシユーホーなどと比べると、その戦績はインパクトで見劣る。

 つまるところ、タガミホマレにとって、南関東の競馬場での日々は一時の仮住まいに過ぎないのではないか。その本来あるべき場所は、フクパークに始まりワシュウジョージサンバコールへと至る兵庫アラブ熱戦譜の流れであり、日高三石町は中村畜産・中村和夫氏の立身出世物語のキー・ピースなのだろう。タガミホマレは西へと帰った。宮崎から九州産アラブとしては破格の150万円で買い上げられ、走れば走るほど酷量を貰いながらも勝ち続けた兵庫へと戻ってきた。それはアラブ大賞典を最後に種牡馬入りさせる名目で買い上げたはずの中村畜産と元オーナー・田上氏とでなんらかの約束が交わされた結果なのかもしれないが、ともあれ兵庫の怪物が東から関西のファンの前へ凱旋するのは実にフクパーク以来の出来事である。その後も12戦連続連帯、サマーハンデでの71キロを背負っての勝利。競走馬晩年は東からやってきたハヤチネヤマのスピードを前に差し損ねることが増え、引退レースの兵庫大賞典でも、下馬評度外視のファンの支持で1番人気に押し上げられながら2着に敗れている。だがその敗戦すら、あの吉田勝彦アナがそうであるように、ファンに愛され語られる物語のエピソードへと昇華されていった。そして種牡馬としての成功により、関西の競馬場でファンが父馬としてタガミホマレの名を聞かない日はなかったはずだ。

 時代が下り、大井にハイセイコーが現れ、川崎でロジータが輝いたように、あのころの兵庫にはタガミホマレがいた。そんな特別な存在に、後世からしょうもない定規をあてて、やれなんだのとすること自体が、たぶん無粋というものなのだろうね。

<ワード賞 レース結果>
1着 7枠7番 タガミホマレ R2:06.6
2着 3枠3番 ダイナナライト 2
3着 7枠8番 カガミヤマ 2
4着 2枠2番 イソミドリ 3/4
5着 1枠1番 ブロウニー ハナ
6着 4枠4番 ベンケーオーザ 4
7着 8枠10番 ミツヒロチカラ 2
8着 8枠9番 タカクラホープ 1 1/2
9着 6枠6番 キタノムサシ アタマ
5枠5番 ゴールデンオーギ 右前肢裂蹄により出走取消

審前 (1 6)2 4 8 3 10 7 9
二角 2(1 6)4 8 3-10 7-9
正面 2(1 6)4 7 8 3 10-9
四角 1 6(8 7)2 4 3-10 9
単勝:1番180円 複勝:1番110円 3番130円 8番230円 8枠連勝複式:3-7 230円

タガミホマレ(旧名:キイカチドキ)(牡) 田村任三郎厩舎(大井) 1962年生 尾崎竹男(宮崎県)生産 父ミネフジ 母バイオレツト(ミネオカ)アラブ血量32.66%
3歳(関西公営):3歳特別。
4歳(関西公営):春の銀賞、秋の銀賞、スポーツニッポン賞、白鷺賞2着、サマーハンデ2着、日刊スポーツ賞3着
5歳(関西公営):新春賞兵庫大賞典2着
関西公営通算:39戦26勝
5歳:ワード賞、朝凪賞、椿特別、スプリンターハンデ、オープン級1勝
南関東通算:13戦5勝(602万円)
6歳(関西公営):兵庫大賞典園田金盃、サマーハンデ、姫山菊花賞2着
7歳(関西公営):兵庫大賞典2着
関西公営通算:60戦36勝(2215.2万円)
通算:73戦41勝(2817.2万円) NARグランプリ2009 特別表彰馬

カガミヤマ(牡) 1961年生まれ 所属・血統不詳
4歳:千鳥賞2着、4歳特別1勝
5歳:朝凪賞、オープン級2勝
6歳:ワード賞3着、オープン級3勝

ブロウニー(牡) 所属不明 1961年生まれ 浦河産 父トモスベビー 母コンドル(ダツシング)アラブ血量26.95%
6歳:アラブ大賞典2着、オープン級1勝
7歳:銀盃3着、オープン級1勝
通算:72戦17勝(986.6万円)

ダイナナライト(牡) 所属不詳 1962年生まれ 産地不詳 父ニユーバラツケー 母バアーン(カツフジ)アラブ血量34.66%
4歳(東海公営):名古屋杯(秋)。
5歳:ワード賞2着、オープン級2勝

イソミドリ(牡) 所属不詳 父トモスベビー 母父マンヨシ(万青)アラブ血量? 
4歳(関西公営):戦績不詳
4歳:アラブチャンピオン3着
5歳:銀盃、迎春ハンデ、オープン級2勝
6歳:椿特別、オープン級1勝

アラブ大賞典 12月8日 大井競馬場 アラ系別定 距離:2400m 曇・良 1着賞金:250万円
1枠1番  イソミドリ(牡5) 須田茂(57)
2枠2番 △ユワンボシ(牡6) 宮下紀(57)
3枠3番  キタノムサシ(?) 高橋三(57)当日疾病取消
4枠4番  サキチ(牡7) 大和田五(56)
4枠5番 ◎タガミホマレ(牡5) 田畑(57)
5枠6番  トモスチヤ(牡7) 福永尚(56)
5枠7番 △バラセイユウ(牡6) 松浦備(57)
6枠8番 ★カヤヌマカツプ(牡4) 佐々木竹(55)
6枠9番  グリントツプ(牡5) 小筆(57)
7枠10番 ×ギンソウ(牝5) 成田(55)
7枠11番 ○オーバマイン(牡5) 荒山(57)
8枠12番 ×フジノツキ(牡4) 赤間清(55)
8枠13番  ブロウニー(牡6) 竹島(57)

 そして、そのタガミホマレをアラブ大賞典で破りこの年の公営日本一に輝いたのが、セイユウ産駒のオーバマインである。3・4歳時はほとんど目立たない存在であったが、大ベテラン・荒山徳一を背に好位から早めに押し切るスタイルを会得し開眼。地元の船橋記念こそ逃げるギンソウを捉えきれず2着だったが、その後は白百合賞・シルバーカップと重賞を連勝。このアラブ大賞典でも緩めの流れを見て取るやグリントツプの番手をぴったりマークし、直線始めで悠々と先頭へ。差し手に回るタガミホマレは3コーナーから捲り気味に発進したが、2400mの長丁場に大外を回る展開が響き直線半ばで伸びを欠いてしまう。オーバマインとともに好位から抜け出したカヤヌマカツプを、最後の直線に賭けたギンソウが猛追しアタマ差の3着まで迫った。

 オーバマインは、こののちクリスマスに行われた川崎・アラブチャンピオンも制し、その絶頂期で競走馬生活を終えている。アデルバウエルの例を見るまでもなく、オーバマインも来年はサラブレッドへ挑戦するか酷量の中を戦うかの選択となるわけで、高価格で買い上げて貰えるこのタイミングでの引退は好判断なのだろう。なお、種牡馬としての繁殖登録名は、「オーバーマイン」と横文字表記を正しく発音したものとなっている。

<アラブ大賞典 レース結果>
1着 7枠11番 オーバマイン 2:35.7  
2着 6枠8番 カヤヌマカツプ 1 1/2
3着 7枠10番 ギンソウ アタマ
4着 4枠5番 タガミホマレ 3/4
5着 2枠2番 ユワンボシ 1 1/2
6着 8枠13番 ブロウニー 3/4
7着 6枠9番 グリントツプ ハナ
8着 4枠4番 サキチ ハナ
9着 5枠7番 バラセイユウ 1 1/2
10着 5枠6番 トモスチヤ 1/2
11着 7枠11番 イソミドリ 2
12着 8枠12番 フジノツキ 3
3枠3番 キタノムサシ 疝痛出走取消

三分割ラップ:53.1-51.4-38.36
一四 (1 11)(4 8)(一団)7 12 2 5
審前 (1 9)11 4 8 (6 13)10 7 (12 5)2
二角 9 11 1(6 8)4 3 10 5 7 12 2
正面 9 11 6 8(1 13)4 10 5 7 12 2
四角 9 11 (6 8 5)13 10(1 4)7 2 12
単勝:11番1330円 複勝:11番240円 8番340円 10番580円 8枠連勝複式:6-7 1880円

オーバマイン(繁殖名:オーバーマイン)(牡) 佐藤勘市厩舎(船橋) 1962年生まれ 新出清生産(三石町) 父セイユウ 母ライトハート(オーライト)アラブ血量26.75%
5歳:公営日本一(アラ)、最良のアラ壮馬。アラブ大賞典、アラブチャンピオン、白百合賞、シルバーカップ船橋記念2着、オープン級1勝
通算:43戦20勝(1537万円)

カヤヌマカツプ(牡) 所属不詳 1963年生まれ 藤沢牧場生産(静内町) 父ヤマジヨー 母ミスニホン*1(シゲハヤ)アラブ血量26.95%
3歳:3歳特別1勝。
4歳:最良のアラ4歳馬アラブ大賞典2着、白百合賞2着

トモスチヤ(牡) 稲垣義雄厩舎?(浦和) 1960年生まれ 出生地不詳 父トモスベビー 母フレツチヤ(ホウシユウ)アラブ血量26.95%
5歳:シルバーカップ白百合賞2着、船橋記念3着
6歳:オープン級4勝
7歳:紅ばら賞、障害オープン級3勝
通算:142戦19勝(1587.7万円)

グリントツプ(牡) 所属不詳 1962年生まれ 出生地不詳 父カツラシユウホウ 母アラビヤ*2(マルタケ)アラブ血量25.00%
4歳:ホウセント記念2着
5歳:シルバーカップ2着、グローリーカップ、オープン級3勝
6歳:オープン級1勝

<そのほか有力馬>
ゴウカイオー(旧名:ゴウカイ)(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1959年産まれ 鎌田牧場産(浦河町) 父ヒンドスタン 母ミアンダー(Mieuxce)
3歳(中央):2戦0勝(23.5万円)
4歳(中央):4戦2勝(88.5万円)
5歳(中央):京都記念(秋)、阪急杯朝日チャレンジカップ2着、鳴尾記念3着
6歳(中央):鳴尾記念京都記念(秋)2着、迎春賞3着、朝日チャレンジカップ3着
7歳(中央):2戦0勝(52.5万円)
中央通算:33戦9勝(1476.5万円)
7歳:東京大賞典3着、オープン級3勝
8歳:公営日本一(サラ)東京大賞典金盃3着、シーサイドカップ、オープン級2勝
南関東通算:34戦7勝(1501.6万円)
 中央時代はやや出世が遅れたものの、関西の重賞戦線の常連として長らく活躍。7歳の冬に南関東へ転じると、船橋の金の鞍でゲイリングらを下すレコード勝ちをいきなり飾る。その後は好不調の波が激しい戦績が続いたが、8歳の7月には準重賞のシーサイドカップで再びレコードを記録。そして年末の大一番・東京大賞典では、この馬の勝負時に騎乗することが多かった松浦備を背にグランプリを奪取し、公営日本一に輝いた。南関東では9歳3月での定年制が敷かれていたためその後は出走することなく、佐賀競馬場へと転出したようである。

ハヤユウ(牡) 青野四郎厩舎(川崎) 1962年 武田牧場産(新冠郡) 父チヤイナロツク 母ロンジー(ビツグヴイ)
3歳:3歳特別1勝
4歳:ユースカップ、東京都ダービー2着、羽田盃3着、ニューイヤーカップ3着
5歳:最良のサラ荘馬スプリンターハンデ、オープン級5勝
通算:42戦17勝(1947.8万円)。
 ハイセイコーと同じく大井の輸入した豪サラ・ダルモーガンを祖母に持ち、父も同じチヤイナロツクであるから、3/4同血ということになる。東京都ダービーでの2着を始め3歳時から世代の上位馬として活躍を続けていたが、5歳となったこの年は下半期をオープンで走っての6勝を含む19戦して12勝という盤石の成績。暮れには重賞制覇を目指して東京大賞典へと臨んだが、最後に一歩伸びを欠いての4着に終わっている。この際競走中に種子骨を骨折しており、結果的には無冠のままの引退となった。ただし、公営日本一の選定に於いてはその年間を通じた安定感と快足ぶりが評価され、ゴウカイオーを抑えて最良のサラ荘馬に選出されている。引退後は九州で種牡馬入りしたが、走った産駒は1頭だけと寂しい。

オリコ(牝) 三橋三吉厩舎(川崎) 1963年産まれ タイヘイ牧場(青森県) 父ゴールドアロー 母カツラマサル(ミナミホマレ)
3歳:4戦3勝(144万円)
4歳:最良のサラ4歳馬関東オークス桜花賞しらさぎ賞ニューイヤーカップ東京ダービー2着、キヨフジ記念2着、東京王冠賞3着、オープン級1勝、4歳特別1勝
5歳:9戦1勝(210万円)
6歳:東京盃
通算:36戦13勝(2520.7万円)
 川崎の抽選馬としてデビューすると、いきなり川崎の950m戦を57.5秒のレコードで駆け抜け「キヨフジの再来」とも囁かれた。その評判に違わず、年が明けると浦和のニューイヤーカップをなんなく制し、以後も佐々木竹見を背にクラシック戦線を荒らし回り牝馬ながらに最良のサラ4歳馬を受賞した。5歳時はやや調子を落としたものの、6歳には1200mの東京盃を制するなどその快足ぶりは確かであった。引退後は三石の名門・大塚牧場で繁殖入りしたが、その子孫はオリコヒメ(1977年産・父テユーダーペリオツド)の子に準オープン時代の万葉ステークスを勝ったホクセツギンガ(1989年産・父ワツスルタツチ)が出た程度に終わっている。なお、その牝系は戦前に輸入された濠州産馬フアツシヨンメードに始まり、アメリカンファミリー31号族(始祖:Monkey Mare[1740年産?])という珍しいもの。

ソロナオー(旧名:アサヒヒカル)(牡) 小池滋厩舎(大井) 1961年産まれ 新冠産 父ソロナウエー 母ロングラン(クモハタ)
4歳(中央):10戦3勝(154.0万円)
5歳(中央):15戦1勝(294.0万円)
中央通算:25戦4勝(448.0万円)
6歳:東京オリンピック記念、スプリングカップ
7歳:川崎開設記念3着、新春盃、オープン級1勝
 中央時代はアサヒヒカルの名で走ったが、ウメノチカラがレコード勝ちした新潟記念で5着したのがせいぜい。5歳の年末には、父ソロナウエーから名をとったソロナオーへ名を変えて南関東へと転出する。2月にさっそく大井B級準重賞・スプリングカップを勝ち上がり、秋には2400mの東京オリンピック記念を制覇。この年は23戦して5勝、獲得賞金も1000万円を越えるという活躍をみせた。翌年の川崎開設記念でも3着となっている。

イチシデン(牡) 野口周三厩舎(浦和) 1963年産まれ 産地不詳 父エイトラツクス 母ライトニング(トサミドリ)
3歳:平和賞3着、ローレルハンデ
4歳:羽田盃東京ダービー3着、ニューイヤーカップ3着、ゴールドカップ3着
5歳(北関東):第二スタンド竣工記念2着
どうしても馬質では他の三場に後れを取ることが多かった浦和所属馬であるが、この馬は3歳時から川崎のローレルハンデを勝ち、船橋の平和賞でも3着するなどの好成績。そして羽田盃ではカズサリユウをハナ差で退け、クラシックのタイトルを奪取した。ただし、地元のニューイヤーカップゴールドカップの二重賞ではともに3着だったのが惜しまれるか。その後は早々に転出したのか、はたまた遠征したのかははっきりしないが、5歳時には宇都宮の重賞に出走している。もっとも、ここでは当時の北関東古馬最強馬であったグレートサンキュウの前に敗れて2着だった。

スカーレツト(異名:タツミ)(牡) 森谷光雄厩舎(大井) 1961年産まれ 松橋吉松生産(浦河町) 父ダイナナホウシユウ 母安俊(月友)
4歳:4歳特別1勝
5歳:東京大賞典2着、オープン級2勝
6歳:金盃、オープン級1勝
7歳:オープン級1勝
南関東通算:64戦19勝(2216.2万円)
7歳(中央障害):3戦1勝(120.0万円)
通算:67戦20勝(2436.2万円)
 デビュー以来皐月賞までの11連勝を始めとする偉大な戦績を残しながらも、馬格の小ささを指摘されのちにJRA表彰馬入りを果たせなかったダイナナホウシユウの産駒の中では、一応は一番の稼ぎ頭ということになる。4歳時までは特別を1勝した程度の条件馬に過ぎなかったが、5月には船橋で金の鞍を勝利。夏には中央入りして北海道シリーズへ参戦する計画もあったようだが、結局は南関東に残留し年末にはゴウカイオーらを抑えて東京大賞典で2着。そしてこの年の春には金盃を制した。7歳2月末に大井のオープン戦を勝ったのを最後に名前をタツミに変え中央入りすると、障害戦を使われていたが11月の福島開催で第二障害飛越に失敗。落馬競走中止のうえで、骨折による予後不良安楽死の処置が採られている。牝系は第三ミラから安俊を経る流れであり、本馬の半姉セイシユン(1954年産・父ヴイーノーピユロー)の子である中央牡馬クラシック二冠馬ヒカルイマイ(1968年産・父シプリアニ)を筆頭に、ミラの牝系では戦後もっとも多くの活躍馬を輩出した。

インターフレーム(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1963年産まれ 出生地不詳 父インターナシヨナル 母マルジ(マルヌマ)アラブ血量25%
3歳:アラブジュニアー、3歳特別1勝
4歳:アラブダービー、ブルーバードカップ2着、ホウセント記念3着
 小暮厩舎所属馬として、高橋三郎を背にアラブダービーを制覇。同騎手は前年のギンソウに続き、同競走二連覇となっている。秋になってからもホウセント記念で3着に来ているのだが、ムラのある戦績が災いして最良のアラ4歳馬の選考からは漏れてしまった。

ギヤルソンヌ(牝) 所属不詳 1960年産まれ 出生地不詳 父フクパーク 母ミスサンコ(マルヌマ)アラブ血量34.17%
5歳(中央):アラブ大障害(秋)2着
6歳(中央):アラブ大障害(秋)。
6歳:障害オープン級4勝
 フクパーク産駒の中ではほとんど唯一の活躍馬であり、中央時代の父と同じく関西の障害競馬で走った。5歳時には阪神で行われていた関西アラ系障害の大一番・秋のアラブ大障害を制しているが、事実上この年限りで中央競馬におけるアラ系障害番組は終了。春木所属で一定馬齢以上の馬は入障させるなどして障害馬資源に恵まれていた関西公営ではなく、層の薄い南関東へと活路を見出した。さすがにここでは格が違ったか、数少ないA級戦で4勝を挙げている。

アサホープ(牡) 所属不詳 1961年産まれ 出生地不詳 父ハマノオー 母スエヒロオー(ナカヒカリ)アラブ血量25.34%
4歳:4歳特別1勝
5歳:オープン級1勝
6歳:アラブチャンピオン2着、オープン級3勝
 マスタングやギンソウと同じくハマノオーの1頭で、4歳時からこつこつと堅実に走っている。この年はオープン級でも勝ち星を挙げ、年末のアラブチャンピオンではオーバマインの2着となり高配当を演出した。引退後は種牡馬入りしたが、目立った活躍馬は出ていない。

ヒデミドリ(牡) 森谷光雄厩舎(大井) 1962年産まれ 三石産 父トサミドリ 母カピクア(Opua)
3歳:全日本三歳優駿3着
4歳(中央):16戦2勝(346.0万円)
5歳(中央):3戦0勝(18.0万円)
中央通算:19戦2勝(364.0万円)
5歳:ダイオライト記念大井記念3着、オープン級1勝
 3歳時にタマノニシキの全日本三歳優駿で3着すると、クラシック戦線を目指して中山・鴨田次男厩舎へと転出する。しかし、弥生賞・スプリングカップともに7着と結果を残せず。NHk杯も12着と大敗し、結局条件戦で2勝を挙げたのみで南関東へと復帰。ダイオライト記念を制している。

ヒノデキング(牡) 所属不詳 1961年産まれ 荻伏産 父パールダイヴアー 母フエアエラ(Rockefella)
3歳(中央):3戦1勝(40.0万円)
4歳(中央):20戦3勝(399.5万円)
5歳(中央):金鯱賞3着、筑紫賞
中央通算:49戦10勝(1088.5万円)
6歳:金盃2着、NTV盃3着
 中央競馬時代は、関西オープン戦線の中堅級としてそれなりの走り。南関東に転じてからも金盃での2着をはじめ堅実に走ったが、トップ層には手が届かなかった。

<全重賞成績>

施行日 競馬場 レース名 距離 条件 1着賞金(単位:万円) 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着(着差) 3着(着差)
01.23 浦和 ニューイヤーカップ 1600 サラ4歳牡55・牝53 150 オリコ(牝4) 1:42.5 佐々木竹見(53) 三橋三吉(川崎) タカノリ(2 1/2) イチシデン(5)
01.26 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ4歳別定 80 ハナノキネン(牡4) 1:42.8 渥美(57) 森谷光雄(大井) インターフレーム(1/2) ヤマノガイカ(4)
02.09 川崎 開設記念 2150 サラ4歳以上ハンデ 400 エイコウザン(牡6) 2:16.2 松浦備(49) 井上宥蔵(川崎) アンドロンクレス(2 1/2) ブラツクメイジ(1 1/2)
02.23 船橋 報知グランプリカップ 1800 サラ4歳以上ハンデ 200 テツリユウ(牡6) 1:53.5 佐々木竹見(61) 武井歌治(川崎) ラツキーナイト(クビ) モリホープ(ハナ)
03.09 大井 銀盃 2000 アラ5歳以上ハンデ 120 イソミドリ(牡5) 2:09.7 佐々木竹見(58) 不明 バラセイユウ(2) ブロウニー(1)
03.13 船橋 ダイオライト記念 2000 サラ4歳以上ハンデ 300 ヒデミドリ(牡7) 2:06.3 溝辺(49) 森谷光雄(大井) ブラツクメイジ(クビ) ラツキーナイト(ハナ)
03.24 大井 千鳥賞 1600 アラ4歳別定 100 ハナノキネン(牡4) 1:42.3 渥美(55) 森谷光雄(大井) ミスユワブチ(クビ) クレーモード(ハナ)
04.11 大井 金盃 2400 サラ5歳以上ハンデ 300 スカーレツト(牡6) 2:33.1 荒山(55) 森谷光雄(大井) ヒノデキング(3/4) ゴウカイオー(1 1/2)
04.19 浦和 桜花賞 1600 サラ4歳牝馬別定 200 オリコ(牝4) 1:42.7 佐々木竹見(55) 三橋三吉(川崎) パーツサツマ(4) ダイニチフジ(2 1/2)
04.26 大井 アラブダービー 1800 アラ4歳別定 200 インターフレーム(牡5) 1:56.1 高橋三郎(57) 小暮嘉久(大井) ミスユアブチ(クビ) ハナノキネン(クビ)
05.04 船橋 船橋記念 1800 アラ4歳以上ハンデ 150 ギンソウ(牝6) 1:53.0 成田(51) 松浦武助(船橋) オーバマイン(5) ホマレホウオン(2)
05.12 大井 羽田盃 1800 サラ4歳別定 350 イチシデン(牡5) 1:55.1 赤間清(57) 野口周三(浦和) カズサリユウ(ハナ) タカノリ(1 1/2)
06.09 大井 東京ダービー 2000 サラ4歳別定 700 シンオウ(牡5) 2:07.6 高柳(57) 武森辰己(大井) オリコ(2) イチシデン(2)
06.19 大井 大井記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 400 ブラツクメイジ(牡7) 2:32.0 高橋三郎(51) 八木正雄(川崎) モリカブト(アタマ) ヒデミドリ(クビ)
07.01 川崎 報知オールスターカップ 2000 サラ4・5・6歳別定ファン投票 400 ヒガシモア(牡6) 2:07.2 佐々木竹見(57) 青野四郎(川崎) エイコウザン(1 1/2) パールマウンテン(クビ)
07.07 大井 ワード賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 170 タガミホマレ(牡5) R2:06.6 田畑(59) 田村任三郎(大井) ダイナナライト(2) カガミヤマ(2)
07.27 川崎 関東オークス 1700 サラ4歳牝馬55 230 オリコ(牝4) 1:49.0 佐々木竹見(55) 三橋三吉(川崎) ゴルトホース(3) ボールドハロー(6)
08.10 船橋 NTV盃 2000 サラ4歳以上ハンデ 400 コトブキノニ(牡5) R2:04.4 海方(54) 出川己代造(船橋) リユウボート(6) ヒノデキング(1 1/2)
08.24 川崎 白百合賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 150 オーバマイン(牡5) 2:10.0 荒山(52) 佐藤勘市(船橋) カヤヌマカツプ(1) バラセイユウ(3/4)
09.07 船橋 クイーン賞 1800 サラ4歳以上牝馬ハンデ 180 マツエ(牝5) 1:53.0 溝辺(51) 宮下佐平(船橋) ゴルトホース(クビ) アビリテイ(1)
09.15 浦和 しらさぎ賞 2000 サラ4歳別定 250 オリコ(牝4) 2:08.5 佐々木竹見(59) 三橋三吉(川崎) スワツプフレンド(3) トキノコトブキ(2)
10.10 大井 東京オリンピック記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 300 ソロナオー(牡7) 2:33.8 若林(52) 小池滋(大井) タリヤートツプ(1/2) ミロン(1 1/2)
10.16 川崎 キヨフジ記念 2000 サラ4歳牝馬ハンデ 200 フミヒロ(牝6) 2:08.5 竹島(56) 井上宥蔵(川崎) オリコ(クビ) キヨクトー(1 1/2)
11.01 船橋 平和賞 1500 サラ3歳別定 180 ジンライオー(牡3) 1:36.2 佐々木竹見(52) 南栄蔵(大井) オールカツプ(ハナ) ミナミガンリユウ(1)
11.10 浦和 シルバーカップ 2000 アラ4歳以上ハンデ 150 オーバマイン(牡5) R2:08.3 荒山(54) 佐藤勘市(船橋) グリントツプ(ハナ) ユワンボシ(1 1/2)
11.15 大井 東京王冠賞 2000 サラ4歳別定 450 カズサリユウ(牡4) 2:07.0 荒山(57) 田中利衛(大井) スズロングラン(1 1/2) オリコ(3/4)
11.20 川崎 全日本アラブ争覇 1600 アラ3歳牡54・牝52 150 リキスユリ(牡3) 1:44.5 須田茂(54) 高橋成実(大井) タヤギグレード(3) ハヤテン(2 1/2)
11.23 大井 ホウセント記念 2000 アラ4歳別定 120 ヤマノガイカ(牡4) 2:09.3 田畑(54) 田村仁三郎(大井) ワンモアー(3) インターフレーム(クビ)
11.30 川崎 全日本二歳優駿 1600 サラ3歳牡54・牝52 300 ヒカルタカイ(牡3) 1:42.6 竹山(54) 鏑木文一郎(大井) オールカツプ(2 1/2) ダイニクニタカラ(2 )
12.08 大井 アラブ大賞典 2400 アラ4歳以上別定 250 オーバマイン(牡5) 2:35.7 荒山(57) 佐藤勘市(船橋) カヤヌマカツプ(1 1/2) ギンソウ(アタマ)
12.15 浦和 ゴールドカップ 2000 サラ4歳別定戦 280 ハロータイム(牡4) R2:06.4 宮下紀(56) 及川六郎(船橋) タケデンオー(1) イチシデン(10)
12.20 大井 東京大賞典 3000 サラ4歳以上別定ファン投票 800 ゴウカイオー(牡9) 3:17.6 松浦備(54) 小暮嘉久(大井) キヨクトー(アタマ) モリカブト(1 1/2)
12.25 川崎 アラブチャンピオン 2150 アラ4・5・6歳ハンデ 200 オーバマイン(牡5) 2:20.5 荒山(58.5) 佐藤勘市(船橋) アサホープ(2) ミスユワブチ(3/4)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.01 船橋 新春千葉盃 1800 サラ系B2C3 ブラツクメイヂ R1:50.2
01.06 大井 新春盃 2000 サラ系 コウライオー 2:05.5
01.12 川崎 新春特別 1700 サラ系 ブラツクメイジ 1:48.2
01.18 大井 ウィンターカップ 2000 サラ系A2? バンドーオー 2:05.7
01.30 大井 オープン特別 2000 サラ系 スカーレツト 2:06.9
02.16 大井 スプリングカップ 2000 サラ系B2以下 ソロナオー 2:05.5
02.15 大井 オープン特別 1800 サラ系 バンドーオー 1:53.9
03.06 大井 オープン特別 1800 サラ系 コウライオー 1:54.8
03.25 大井 オープン特別 2000 サラ系 イチニユウカツプ 2:05.0
03.30 川崎 やよい特別 1700 サラ系 ゴウカイオー 1:48.9
04.22 大井 オープン特別 2000 サラ系 ケンソウ 2:05.7
04.27 大井 オープン特別 1700 サラ系 テツリユウ 1:48.9
05.09 大井 オープン特別 1800 サラ系 ヒデミドリ 1:53.0
05.20 大井 オープン特別 2000 サラ系 コマツヒロシ 2:04.4
05.25 船橋 金の鞍 2000 サラ系 ミロン 2:06.7
06.01 川崎 オープン特別 1700 サラ系 テツリユウ 1:48.2
06.08 大井 オープン特別 2000 サラ系 コトブキノニ 2:04.8
07.08 大井 オープン特別 1700 サラ系 ゴウカイオー 1:46.4
07.10 船橋 京成盃 1800 サラ系B級 モリカブト 1:52.8
07.18 大井 シーサイドカップ 1600 サラ系 ゴウカイオー R1:38.6
07.28 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ヒガシモア 1:48.8
07.31 大井 サマーカップ 1800 サラ系A2以下? ヤマブエ 1:53.3
08.16 大井 スプリンターハンデ 1400 サラ系 ハヤユウ 1:25.7
08.25 川崎 オープン特別 1600 サラ系 オリコ R1:41.1
09.02 大井 オープン特別 1700 サラ系 ハヤユウ 1:46.4
09.13 大井 オープン特別 1800 サラ系 ハヤユウ 1:53.2
09.22 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ツルハゴロモ 1:48.5
09.30 大井 オープン特別 2000 サラ系 ウエルスワン 2:07.9
10.27 大井 オープン特別 2000 サラ系 ハヤユウ 2:05.6
11.12 大井 オープン特別 2000 サラ系 ハヤユウ 2:05.6
11.22 大井 オープン特別 2000 サラ系 エイコウザン 2:05.5
11.27 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ブラツクメイジ 1:48.7
12.04 大井 オープン特別 2000 サラ系 ハヤユウ 2:04.9
12.20 大井 オープン特別 1800 サラ系 ウエルスケイ 1:54.1
12.28 船橋 京葉盃 1800 サラ系B級 スワツプフレンド 1:53.4

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.05 大井 迎春ハンデ 2000 アラ系ハンデ イソミドリ R2:07.0
01.13 川崎 新春特別 1700 アラ系 カガミヤマ 1:51.0
01.19 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 イソミドリ 1:43.2
01.28 船橋 オープン特別 1700 アラ系 ギンソウ 1:48.0
02.04 大井 オープン特別 1800 アラ系 アカデミー 1:55.0
02.05 大井 グローリーカップ 2000 アラ系B級 グリントツプ 2:10.8
02.08 川崎 オープン特別 2000 アラ系 ユワンボシ 2:10.7
02.13 大井 オープン特別 1800 アラ系 イソミドリ 1:55.0
02.20 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ホマレホウオン 1:44.3
03.21 大井 オープン特別 1800 アラ系 ダイナナライト 1:54.8
03.27 川崎 やよい特別 1700 アラ系4歳以上 ベンケーオーザ 1:50.5
04.03 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ニホンゴー 1:42.7
04.10 大井 オープン特別 2000 アラ系 ベンケーオーザ 2:08.5
04.15 川崎 オープン特別 1700 アラ系 カガミヤマ 1:50.7
04.25 大井 オープン特別 1800 アラ系 ダイナナライト R1:53.4
05.13 大井 椿特別*3 1800 アラ系 タガミホマレ 1:56.0
05.22 大井 朝凪賞 1600 アラ系ハンデ タガミホマレ 1:41.1
05.30 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ダブルオーザ 1:54.9
06.03 川崎 オープン特別 1700 アラ系 カガミヤマ R1:49.7
06.10 大井 オープン特別 1800 アラ系 ベンケーオーザ 1:54.4
06.15 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ダブルオーザ 1:43.7
06.21 大井 オープン特別 1800 アラ系 ベンケーオーザ 1:54.1
06.26 船橋 銀の蔵 1800 アラ系 ギンソウ 1:54.2
06.29 川崎 市制記念 1700 アラ系B1以下 エメラルドクイーン 1:51.0
07.19 大井 オープン特別 1700 アラ系 ミスユワブチ R1:46.5
07.27 川崎 オープン特別 1700 アラ系 エメラルドクイーン 1:51.0
08.04 大井 スプリンターハンデ 1400 アラ系ハンデ タガミホマレ 1:27.3
08.11 船橋 オープン特別 1800 アラ系 オーバマイン 1:53.7
09.01 大井 グローリーカップ 2000 アラ系B級 フジノツキ 2:09.6
08.31 大井 オープン特別 1600 アラ系 グリントツプ 1:41.2
09.12 大井 オープン特別 1800 アラ系 バラセイユウ 1:54.9
09.18 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 グリントツプ 1:42.7
09.23 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ミスユワブチ 1:51.0
09.29 大井 オープン特別 1800 アラ系 ブロウニー 1:56.5
10.05 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 グリントツプ 1:42.5
10.11 大井 オープン特別 1800 アラ系 フジノツキ 1:55.4
10.17 川崎 オープン特別 1700 アラ系 アサホープ 1:50.4
10.21 船橋 オープン特別 1700 アラ系 ヤシマレイモンド 1:47.5
10.25 大井 オープン特別 1800 アラ系 タガミホマレ 1:55.3
11.03 船橋 オープン特別 1700 アラ系 アサホープ 1:48.3
11.14 大井 玉菊特別 2000 アラ系A2以下? キタノムサシ 2:09.7
11.20 川崎 オープン特別 1700 アラ系 アサホープ 1:50.6
11.25 大井 オープン特別 2000 アラ系 カヤヌマトツプ 2:09.0
12.16 大井 オープン特別 1800 アラ系 ミツヒロチカラ 1:55.0

サラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.02 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 ビユーテイホース 1:34.8
01.10 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 オリコ 1:44.1
01.15 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 クニユウ 1:35.6
02.02 大井 ユースカップ 1600 サラ系4歳 アサヒフジオー 1:43.0
02.08 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 ハウコウ 1:43.3
02.13 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 ハウコウ 1:35.0
02.14 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 タケデンオー 1:42.4
02.28 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 ヤスコ 1:42.4
03.04 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 カズサリユウ 1:42.0
03.21 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ハローホマレ 1:42.2
03.28 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 ノムラオー 1:43.7
04.07 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 スズアラシ 1:40.9
04.12 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 カヨ 1:42.1
04.23 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 キングラツシー 1:42.3
04.28 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 スワツプフレンド 1:43.1
05.24 大井 千草賞 1600 サラ系4歳牝馬 カヨ 1:41.2
10.26 大井 3歳特別 1400 サラ系3歳 ジンライオー 1:27.4
11.13 大井 青雲賞 1600 サラ系3歳 ヒカルタカイ 1:41.8
11.19 川崎 ローレルハンデ 1500 サラ系3歳 サクユー 1:37.0
12.06 大井 3歳特別 1500 サラ系3歳 ハローオウ 1:35.8
12.17 大井 ポインセチア特別 1600 サラ系3歳 アサヒマル 1:42.3

●アラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.12 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 ユウリン 1:45.9
01.16 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 サキフジ 1:37.0
02.05 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 グレートストン 1:44.4
02.09 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 ユウリン 1:44.4
02.14 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 ケイシヨウラク 1:44.7
03.02 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 クレーモード 1:45.1
03.08 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 グレートストン 1:43.7
03.31 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 フラツトムカワ 1:46.5
04.09 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 フジノツキ 1:43.0
04.15 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 サチテンコウ 1:45.4
10.01 大井 アラブジュニアー 1400 アラ系3歳 リキスユリ 1:30.8
10.14 川崎 ビクトリーハンデ 1500 アラ系3歳 リキスユリ 1:38.1
11.25 大井 3歳特別 1400 アラ系3歳 ワカジホマレ 1:31.0
12.02 川崎 3歳特別 1500 アラ系3歳 モンクス 1:38.1
12.09 大井 3歳特別 1500 アラ系3歳 ホージツト 1:37.2
12.19 大井 ホーリー特別 1600 アラ系3歳 ホージツト 1:44.0
12.24 川崎 3歳特別 1500 アラ系3歳 サキヒカリ 1:37.8

●アラ系障害

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.11 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 ホツカイ 2:58.1
02.06 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ギヤルソンヌ 2:57.5
03.02 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ギヤルソンヌ 2:56.8
03.27 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ギヤルソンヌ 2:57.7
04.16 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 インペリアル 2:57.9
04.29 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 サクシヨウ 1:51.1
06.02 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ギヤルソンヌ 2:57.0
06.30 川崎 A・B級特別 2500 アラ系障害 サクシユウ 2:57.1
07.28 川崎 特別 2100 アラ系障害 サクシユウ 2:20.7
08.25 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 サクシユウ 2:21.9
09.22 川崎 A・B級特別 2500 アラ系障害 サクシユウ 2:56.9
10.14 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 インペリアル 2:57.4
12.03 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ホツカイ*4 2:58.0

*1:戦後国営競馬で活躍

*2:スガタ半姉

*3:カガミヤマ、ダイナナライトら

*4:ベンケーオーザ2着

1965年――東京都ダービー(ヒガシユリ・佐々木竹見)、東京王冠賞(ヒガシヒーロ・佐々木竹見)ほか

<1964年>

公営日本一(サラ) オーシヤチ(満票) 14戦9勝 東京大賞典大井記念東京オリンピック記念
最良のサラ4歳馬 ヒガシヒーロ(19) スターコキトール(6)、マサホウ(2)、ヒガシユリ(2) 8戦6勝 東京王冠賞しらさぎ賞
最良のサラ荘馬 オーシヤチ(27) テツリユウ(2) 前述
公営日本一(アラ) アデルバウエル(満票) 15戦6勝 アラブ大賞典、アラブチャンピオン、銀盃
最良のアラ4歳馬 ギンソウ(19) イソミドリ(10) 21戦8勝 アラブダービー、ひなぎく
最良のアラ荘馬 アデルバウエル(26) バラセイユウ(3) 前述

 1965年というこの年は、競馬の歴史に於いては「山岡事件」によって知られている。中央競馬でのこの一大八百長スキャンダルは、南関東でも若手騎手の逮捕者を出す。競馬の公正確保についてまことしやかにささやかれていた疑惑が、図らずとも証明されてしまうことになってしまった。これと時を同じくして、あの福永兄弟の三男にして成績を急上昇させていた船橋・福永尚武が、引っ張り疑惑で騎手免許の更新試験に不合格。彼はその後、厩務員として禊ぎをしつつ復帰を目指すことになる。
 そんな有象無象のひしめき合う競馬界ではあったが、この年は若干24歳にして前年より南関東のリーディングを奪取していた佐々木竹見が、牝馬のヒガシユリに騎乗して東京都ダービーを制覇している。アラブの方も牝馬のギンソウが勝ち、4歳のスターコキトールがこの年から始まった関東オークスを皮切りに、古馬を含めた牝馬重賞を席巻。一方で、古馬戦線に目を移すと、アデルバウエルが2年連続のレコード更新でアラブ大賞典を制した。
<レースメモリアル>
東京都ダービー 6月3日 大井競馬場 サラ系4歳別定 距離:2400m 雨・良 1着賞金:600万円
1枠1番  ハナノカゲ(牝4) 松浦備(55)
1枠2番 △ヒガシユリ(牝4) 佐々木竹(55)
2枠3番  ソロソロ(牡4) 高岩(57)
2枠4番 △ニホンカツフジ(牡4) 高橋三(57)
3枠5番  ヤサカオーザ(牡4) 武智(57)
3枠6番 ×タリヤートツプ(牡4) 須田茂(57)
4枠7番 ▲ハヤユウ(牡4) 小筆(57)
4枠8番  イチニユウカツプ(牡4) 荒居(57)
5枠9番  チヤイナオー(牡4) 荒山(57) 当日疾病取消
5枠10番 ◎マサホウ(牡4) 永田(57)
6枠11番  エドウイン(牡4) 岡部(57)
6枠12番 ○キヨクトー(牝4) 田畑(55)
7枠13番  ハナダ(牡4) 渥美(57)
7枠14番  ダイイチマルゼン(牡4) 佐々木吉(57)
8枠15番  ヨシテル(牡4) 柏木(57)
8枠16番  シユウニン(牡4) 荻原征(57)

 佐々木竹見がその引退に際して、思い出の一戦として挙げた自厩舎である青野四郎厩舎所属馬による初ダービー制覇。もっとも、じつはこの馬、前走である羽田盃では勝負所のコーナーで、大きく逸走してしまうアクシデントを起こしていた。師曰く「勝ち負けはどうでもいい。1コーナーを回るか回らないか、これに調教師としての心身を賭けた」というほどで、あの佐々木竹見をもってしてもこれなのだから恐れ入る。さて、関係者の願いが通じたのか、レースの方ではスムーズに飛ばして快調に逃げると、直線でこちらもインにもたれる癖があったハヤユウをアタマ差凌いでみせた。
 ……ところが、癖は完全に改善されたわけではなかった。その後は関東オークスで2着するなどしたが、成績の方は下降線を辿る。そして5歳正月の大井開催では「調教不十分」と判断され、直前で除外を喰らってしまった。馬主もファンに申し訳ないというコメントを出す事態となり、早々の引退と相成っている。その子孫には、東海地区で重賞を6勝したハカタダイオー(1993年産・父ブラツクスキー)が出た。

<東京都ダービー レース結果>
1着 1枠2番 ヒガシユリ 2:07.1
2着 4枠7番 ハヤユウ アタマ
3着 5枠10番 マサホウ 3/4
4着 6枠12番 キヨクトー 1/2
5着 2枠3番 ソロソロ クビ
6着 3枠6番 タリヤートツプ 2 1/2
7着 4枠8番 イチニユウカツプ アタマ
8着 2枠4番 ニホンカツフジ 1/2
9着 7枠13番 ハナダ 2 1/2
10着 6枠11番 エドウイン 3
11着 8枠15番 ヨシテル 3
12着 1枠1番 ハナノカゲ 2
13着 7枠14番 ダイイチマルゼン 14
14着 3枠5番 ヤサカオーザ 3
取消:5枠9番チヤイナオー(フレグモーネ)

単勝:2番710円 複勝:2番210円 7番200円 10番140円 8枠連勝複式:1-4 1830円

審前 2 5 13 (4 15 )16 7 10 8 12 6 11 1 3
二角 (2 5)4 13 15 7 16 10 6 12 8 11 3 1
正面 2 5 4(13 10 15)7 6 16 12 81 13 1
四角 2(7 10)5 6 16 13 12 8 4 11 15 1 3

ヒガシユリ(牝) 青野四郎厩舎(川崎) 1962年生まれ 伊達産 父テツソ 母ヒガシハタ(ライジングフレーム)
4歳:東京都ダービー、関東オークス2着、桜花賞2着、4歳特別1勝
通算:20戦8勝(1064.4万円)。

キヨクトー(牝) 長尾潔厩舎(大井) 1962年生まれ 早来産 父カバーラツプ二世 母ハタノオー(ヒロサクラ)
3歳:平和賞。
4歳:キヨフジ記念、桜花賞羽田盃2着、しらさぎ賞3着
5歳:ウィンターカップ東京大賞典2着、キヨフジ記念3着

マサホウ(牡) 井上宥藏厩舎(川崎) 1962年生まれ 出生地不詳 父マサタカラ 母ユキヒト(ビツグヴイ)
4歳:羽田盃ニューイヤーカップ東京都ダービー3着

タリヤートツプ(牡) 所属不明 1962年生まれ 出生地不詳 父タリヤートス 母イチマツ(ヴイーノーピユロー)
4歳:4歳特別1勝
5歳:東京オリンピック記念2着
6歳:こととい特別

東京王冠賞 11月1日 大井競馬場 サラ系4歳別定 距離:2000m 1着賞金:300万円
1枠1番  ヒガシユリ(牝4) 渥美(55)
2枠2番 ▲ヒガシヒーロ(牡4) 佐々木竹(57)
3枠3番 ○スターコキトール(牝4) 松浦備(55)
4枠4番 △キヨクトー(牝4) 田畑(55)
5枠5番  タマフブキオー(牡4) 武智(57)
6枠6番  コトブキノサン(牡4) 赤間清(57)
7枠7番 △チヤイナオー(牡4) 荒山(57)
8枠8番 ◎タリヤートツプ(牡4) 須田茂(57)
8枠9番 ×マサオウ(牡4) 宮下紀(57)

 さて、一方にコーナーを回らない馬がいたかと思えば、こちらはゲートに入らない癖である。ヒガシヒーロは中央・南関東の重賞戦線で活躍したヒガシテラオーの子として、中央でデビューを目指していた。ところが、臆病なその性格が禍して、ゲート試験に合格できず。大人しくさせるために耳ねじ、鼻ねじとあの手この手を繰り出しているうちに、ますますゲートを嫌がるようになってしまう。4歳3月に小向厩舎へ流れてきた時には、ゲートどころか馬運車に載せるのにも暴れ出すという惨状であった。
 これに対して青野調教師が取った策はというと、ゲートの中に飼い葉を置き、空腹のままで放置を繰り返すというもの。それでも自らゲートに入るまでに一ヶ月かかったというのだから、1頭の馬にそこまで手を尽くす情熱には頭が下がる。能力試験に合格し、ようやくデビューを果たしたのは6月28日。小向厩舎にやってきてから約三ヶ月後のことだった。その後は8月の浦和でしらさぎ賞を制して早々に重賞タイトルを飾ると、夏の上がり馬として佐々木竹見を背に南関東三冠の最終戦である東京王冠賞を奪取。馬を相手の難しい商売にあって、関係者の労苦が報われた時だった。
 
東京王冠賞 レース結果>
1着 2枠2番 ヒガシヒーロ 2:06.5
2着 8枠9番 マサオウ クビ
3着 3枠3番 スターコキトール ハナ
4着 8枠8番 タリヤートツプ 2
5着 4枠4番 キヨクトー 1
6着 5枠5番 タマフブキオー クビ
7着 7枠7番 チヤイナオー 4
8着 1枠1番 ヒガシユリ 6
9着 6枠6番 コトブキノサン 2

単勝:2番790円 復勝:2番210円 9番160円 3番160円 8枠連勝複式:2-8 630円
審前 1 2 6(9 4)(3 7 5 8)
二角 1 2 4 6 9 5 3 7 8
正面 1 2 6 4 9 8 5 7 4
四角 (2 1)4 6 9 8 3 5 7

ヒガシヒーロ(牡) 青野四郎厩舎(川崎) 1962年生まれ 伊達産 父ガルカドール 母ヒガシテラオー(プリメロ)
4歳:最良のサラ4歳馬東京王冠賞しらさぎ賞
9歳(北関東):農林大臣賞(高崎)、新春杯(宇觥宮)2着

スターコキトール(牝) 小暮善清厩舎(大井) 1962年生まれ 千葉県産 父テイエポロ 母アランデール(Propontis)
3歳:ローレルハンデ、全日本三歳優駿2着、平和賞3着、3歳特別1勝
4歳:関東オークスゴールドカップクイーン賞東京王冠賞3着、キヨフジ記念3着
5歳(中央):安田記念2着
中央通算:12戦1勝(375.0万円)。

<そのほか有力馬>
オーシヤチ(牡) 栗田金吾厩舎(大井)所属 1960年生まれ 三石・田上竹弘氏生産 父メイヂヒカリ 母アステリライト(セントライト 
3歳(中央):6戦1勝(108.0万円)
4歳(中央):1戦0勝(0万円)
5歳(中央):18戦4勝(333.1万円)
中央通算:25戦5勝(441.1万円)。
5歳(東海):6戦6勝
6歳(東海):新春グランプリ。
東海通算:7戦7勝。
6歳:公営日本一(サラ)、最良のサラ荘馬東京大賞典大井記念東京オリンピック記念、ダイオライト記念2着、オープン級3勝
7歳:3戦0勝
通算:48戦21勝(3114.25万円)。
 イチヨシノ、オータジマと同じく秋田県が誇ったアステリヤの一族にして、日本刀・メイヂヒカリの最高傑作。中央時代こそ芽が出なかったが、名古屋競馬場へ移籍すると一気に素質が開花。6歳正月の新春グランプリまで破竹の7連勝を挙げると、大井の栗田金吾師のもとにトレードされる。これは、同師が戦前に東海道地域の地方競馬で活躍していた縁からだろうか。緒戦のダイオライト記念こそデイジーマサルの2着と躓いたものの、大井記念東京オリンピック記念と重賞を勝ち、大一番の東京大賞典も制覇。この年は南関東だけで14戦9勝を挙げ、公営日本一に輝いた。引退後は吉田牧場種牡馬入りすると、カブトヤマ記念を勝ち新潟公営で活躍を見せたアイアンハート(1971年産・母アキリユウ[カバーラツプ二世])を出している。

テツリユウ(異名:テツノオー)(牡) 大沼五郎厩舎(川崎) 1960年生まれ 新冠産 父パールダイヴアー 母ミストラクル(Shahpoor) 
3歳(中央):4戦1勝(41.0万円)
4歳(中央):オープン5勝
5歳(中央):大阪杯中京記念中日杯、オープン3勝
中央通算:34戦13勝(1246.3万円)。
5歳:オープン級1勝
6歳:開設記念(川崎)、報知オールスターカップ2着、大井記念2着、報知グランプリカップ2着、NTV盃2着、オータムハンデ、オープン級3勝
7歳:報知グランプリカップオープン級2勝
7歳(東海):東海菊花賞
8歳(東海):新春グランプリ。
8歳(北関東):新春杯(宇都宮)、地全協会長賞(高崎)3着
1967年の宝塚記念を勝ち、翌年の春の天皇賞ヒカルタカイに大差をつけられながらも2着となったタイヨウ(1963年産・父ゲイタイム)は半弟、南関東・北関東で牡馬に混じって活躍したヒガシランド(1964年産・父ガーサント)は半妹。中央時代は平のオープンでは好走を続けるも、NHK盃は落馬競走中止となるなど一線級とは縁がなく。5歳秋の目黒記念でも、1番人気に押されながら8着という結果に終わっている。南関東に移籍すると名をテツリユウと変え、大晦日の大井オープン戦をレコードで制する鮮烈なデビュー。今年は川崎の開設記念を制したのを始め、重賞戦線で堅実な走りを見せた。7歳になってからも61キロを背負って報知グランプリカップを勝ち、6月にもオープンで勝ち星を挙げている。その後は、夏のうちに東海公営へと移籍。重賞を2勝し、8歳時には北関東へと転じた。名前をテツノオーに戻して種牡馬入りしているが、1975年の中日スポーツ杯(春)を制し、東海優駿でも2着したワルツニセイ(1972年産・母オースル[アポツスル])を出した程度に留まっている。

コトブキノニ(牡) 出川己代造厩舎(船橋) 1961年生まれ 出生地不詳 父ソロナウエー 母グレイベルベツト(Pherozshah)
4歳:羽田盃、浦和開設記念、東京都ダービー3着、4歳特別1勝
5歳:報知グランプリカップ、NTV盃、オープン級3勝
6歳:NTV盃、オープン級1勝
 出川厩舎のコトブキ軍団の活躍馬である。この厩舎の例に漏れず3歳時は目立たなかったが、春には仕上がって羽田盃を制覇。東京都ダービーでも3着している。この年も船橋の重賞で2勝を制する活躍を見せた。母グレイベルベツト(1949年産・父Pherozshah母Ring Velvet[Ringmaster])はオーストラリアで出走歴のあるニュージーランド産馬であり、豪サラ輸入時に繁殖としていっしょに持ち込まれたのだろうか。6代母Eulogy(1911年、父Cicero母Ring Velvet[Upas])からの牝系はオセアニアで大きな繁栄を治め、近年も欧州へ移籍しカルティエ賞最優秀スプリンターにも選出されたスタースパングルドバナー(2006年産、父Choisir母Gold Anthem[Made of Gold])や、香港スプリント2勝のセイクリッドキングダム(2003年産、父Encosta de Lago母Courtroom Sweetie[Zeditave])、香港マイルを制したアンビシャスドラゴン(2006年産・父Pins母Golden Gamble[Oregon])らがなじみ深いか。本馬の半兄たちにも、中央で重賞3勝を挙げたコウタロー(1960年産・父ヒンドスタン)、京都大障碍連覇のサチフジ(1958年産・父ブリツカバツク)といった活躍馬がいる。

コウライオー(牡) 所属不明 1960年生まれ 静内産 父リンボー 母ダイヤナルビー(Precipitation) 
3歳(中央):阪神3歳S2着
4歳(中中):神戸杯、京都杯、京阪杯菊花賞2着、毎日杯2着、宝塚記念3着
5歳(中央):日本経済新春杯、阪神大賞典2着、大阪杯2着、天皇賞(春)3着、オールカマー3着、阪神S
6歳(中央):迎春賞。
中央通算:33戦8勝(2149.0万円)。
6歳:東京オリンピック記念3着、オープン級2勝
7歳:新春盃、オープン級1勝
半妹に1964年のオークスカネケヤキの2着となったヤマニンルビー(1961年産・父タカクラヤマ)がいる。リンボー産駒の中では芝と長距離に適応できた馬で、ダービーが終わってから力をつけて秋には重賞3連勝、菊花賞でも2着となっている。その後も重賞戦線で活躍を続け、6歳正月の迎春賞を最後に南関東入り。即刻A1格付けされるなど期待されたが、重賞では東京オリンピック記念の3着どまり、せいぜい準重賞の新春盃を勝ったに留まっている。種牡馬としては5頭しか産駒を残していないのだが、その中から名古屋の新春グランプリを勝ったキンイチ(1961年産・母スターフラツシユ[カバーラツプ二世])、通算19勝を挙げ金沢のサラブレッド大賞典で3着もあるタモツオー(1969年産・母ゴタンダオトメ[ヘキラク])が出ており、もう少し環境に恵まれてさえいたならば、リンボーからのマンノウォー系が日本へ定着していたのかもしれない。

ギンソウ(牝) 引田昭一厩舎(船橋)→松浦武助厩舎(船橋)所属 1962年生まれ 新冠・秋田福治生産 父ハマノオー 母豊霜(伯優)アラブ血量25.34% 
4歳:最良のアラ4歳馬。アラブダービー、ひなぎく
5歳:船橋記念、アラブ大賞典3着、オープン級2勝
6歳:船橋記念2着、シルバーカップ2着、銀盃3着、勝島特別、オープン級1勝
 この年から新設されたアングロアラブ牝馬の特別戦・ひなぎく賞を勝つと、1カ月後のアラブダービーでもダイリン以下を下して牝馬による同競走初制覇を果たした。その後も5歳時には船橋記念を勝ち、男馬の一流馬を相手に堂々と渡り合っている。牝系は下総御料牧場系のシャギア・アラブである下総(1919年産・父Koheilan IV-7、母Koheilan Raschid.)の牝系。

ビンゴ(牡) 田中利衛厩舎(大井) 1962年生まれ 出生地不詳 父オーブリオン 母トクヤマイチ(ホウシユウ)アラブ血量25.00%
3歳:全日本アラブ争覇2着。3歳特別1勝
4歳:千鳥賞、ブルーバードカップダイヤモンド特別
5歳:19戦2勝
通算:45戦8勝(512.5万円)。
 半弟に1969年にタマツバキ記念(春)を制したシユウザンミノル(1965年産・父シゲミノル)がいる。3歳時はダイリンにアラブ争覇で8馬身ちぎられていたが、あちらが休養に入るとブルーバードカップ・千鳥賞と連勝。アラブダービーで雌雄を決するかと思われたが、こちらも脚部不安を発症し不完全燃焼な結果となってしまった。オーバーヤーン五ノ七〜太陽の名族にファロス系という血統構成もあって、引退後は種牡馬入りを果たしている。もっとも、その成績は上山で活躍したオーナーズホダカ(1970年産・母ワールドクイン[ミナミホマレ])のような東北地区の活躍馬を数頭送り出すに留まった。

ユワンボシ(牡) 森茂厩舎(船橋) 1961年生まれ 出生地不詳 父キミトモ 母ウキフネ(tタマカンロ)アラブ血量?
4歳:ホウセント記念3着
5歳:ワード賞
6歳:シルバーカップ3着、オープン級1勝
7歳:アラブ大賞典3着、オープン級3勝
 4歳年末のホウセント記念でよく伸び、クビ・クビ差の3着と好走。続くワード賞では50キロの軽量を活かし、アデルバウエルやホウセント記念で2着だったバラセイユウを下して重賞制覇を果たした。その後もしぶとく現役を続け、7歳時のアラブ大賞典でもマスタングの3着に突っ込み、年末の浦和開催で栄冠賞を勝っている。その後は福山競馬場へ移籍すると、オープン級で活躍したようだ。

バラセイユウ(牡) 所属不明 1961年生まれ 出生地不詳 父セイユウ 母バラアキラ(バラツケー)アラブ血量26.56%
4歳:ホウセント記念2着、千鳥賞3着、4歳特別1勝
5歳:白百合賞、シルバーカップアラブチャンピオン2着、ワード賞2着、オープン級1勝
6歳:銀盃2着、白百合賞3着、オープン級1勝
7歳(東海公営):東海プリンス賞
 初の1000万円アラブ・タイカンは半兄(1949年産・父アブラール)。4歳時はテツカントウらに阻まれて目立たない存在だったが、この年はやや格落ちとはいえ重賞を2勝。アラブチャンピオンでもアデルバウエルにハナ差まで迫っている。その後は東海公営で活躍したのち、このころから徐々に売上を存在感を増し始めていた福山競馬場へ。最終的に軽種馬協会に500万円で買い上げられ、種牡馬入りも果たしている。代表産駒として、東海公営で重賞3勝を挙げたエリモハツチ(1971年産・母トモアリ)。

ハナノキネン(牡) 森谷光雄厩舎(大井)所属 1963年生まれ 長沼産 父トシハヤ 母サンパチ(クラツクセフト)アラブ血量25.00% 
3歳:全日本アラブ争覇
4歳:千鳥賞、ブルーバードカップアラブダービー3着
 この年の3歳アラブ勢で、インターフレーム、ミユスワブチ、ヤマノガイカとともに上位を形成した一頭。渥美騎手を背に全日本アラブ争覇、ブルーバードカップ、千鳥賞と重賞3勝を挙げたものの、肝心のアラブダービーではクビ・クビ差の3着に敗れた。その後は4歳秋から兵庫へと転出するも、成績の方はあまり上がらなかったようである。

デイジーマサル(牡) 細川一吉厩舎(川崎) 1959年生まれ 新冠産 父リンボー 母ピンクデイジー(Brooklyn) 
5歳:オープン級1勝
6歳:ダイオライト記念開設記念(川崎)2着、NTV盃3着、スプリンターハンデ
8歳(道営):地全協会長賞、北海道神宮大祭記念3着
9歳(関西公営):葵賞(紀三井寺)3着
 5歳11月の船橋開催で、ゲイリング、ロイヤルナイトらを押さえて金の鞍をレコード勝ち。その勢いでこの年は川崎の開設記念で2着すると、ダイオライト記念をオーシヤチを押さえて制している。その後は道営で走ったものの、さすがに往時の力はなかった。北海道神宮大祭記念では、アラブのマルマンチカラに敗れての3着。9歳時は紀三井寺での出走歴が残されている。母は中央で導入された米サラだが、近親に目立った活躍馬はいない。

スズカリユウ(牡) 所属不明 1958年生まれ 出生地不詳 父フアイナルスコア 母勝旗(プライオリーパーク) 
4歳(中央):京都4歳特別3着、毎日杯3着
5歳(中央):京都記念(秋)2着、京都記念(春)3着
6歳(中央):迎春賞、日本経済新春杯2着、京都記念(春)3着
7歳(中央):大阪杯3着、日本経済新春杯3着、スワンS3着
中央通算:64戦11勝(1546.0万円)。
8歳:新春盃、金盃3着
 重賞勝ちは6歳正月の迎春賞のみ、7歳時の天皇賞も5着までと大きなタイトルこそ縁遠かったが、関西の重賞戦線を長きにわたって賑わせた名脇役である。南関東入りするといきなり準重賞新春盃を制してさすがの貫禄を見せたものの、その後は金盃で3着したのみで終わっている。

ニユーサカエ(異名:タカノリ・ベンジヤミン)(牡) 平野金一厩舎(大井)所属 1963年生まれ 荻伏産 父カリム 母トビクイン(トビサクラ) 
3歳:全日本三歳優駿平和賞2着、青雲賞
4歳:ニューイヤーカップ2着、羽田盃3着
 カリム産駒らしく仕上がりの速さとスピードが持ち味だったのか、3歳時は大井青雲賞と全日本三歳優駿を制する活躍を見せている。ところが4歳の1月に浦和のニューイヤーカップに登場した際には、馬名がタカノリに変更。JBIS上にはベンジヤミンで登録されているので、少なくとももう1回登録名変更がなされたようである。本馬半妹クインオーナ(1971年産・父ボウプリンス)からは、南関東での活躍馬が複数輩出された。

イチヨシノ(牝) 所属不明 1962年生まれ 出生地不詳 父テツソ 母タカツキミナミホマレ 
4歳:ゴールドカップ賞3着
6歳:クイーン賞3着、オープン級1勝
7歳(東海):新春クラウン賞2着
 じつに紛らわしいイチヨシノⅡだが、牝系はアステリヤの一族でありそれなりに筋は通っている。6歳にはクイーン賞で3着に入ったのを最後に東海地区へと移籍したが、4戦未勝利のまま繁殖入りした。
<重賞レース全戦績>

施行日 競馬場 レース名 距離 条件 1着賞金(単位:万円) 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着(着差) 3着(着差)
01.02 浦和 ニューイヤーカップ 1600 サラ4歳別定 120 マサホウ(牡4) 1:44.2 佐々木竹見(55) 井上宥蔵(川崎) ホンマル(2) ハヤユウ(5)
01.20 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ4歳別定 80 ビンゴ(牡4) 1:44.4 須田茂(57) 田中利衛(大井) トルテツク(1) ヤシマレモンド(2)
01.27 川崎 開設記念 2150 サラオープンハンデ 350 テツリユウ(牡5) 2:18.5 佐々木竹見(53) 大沼 五郎(川崎) デイジーマサル(1 1/2) コマヨシ(クビ)
02.07 船橋 報知グランプリカップ 1800 サラ4歳以上ハンデ 200 コトブキノニ(牡5) 1:51.8 宮下紀(57) 出川己代造(船橋) テツリユウ(2) ボールドプライド(1/2)
02.28 大井 千鳥賞 1600 アラ4歳別定 80 ビンゴ(牡4) 1:44.5 須田茂(55) 田中利衛(大井) イチコージンオー(3/4) オペレーシヨン(1)
03.03 船橋 ダイオライト記念 2000 サラ4歳以上ハンデ 250 デイジーマサル(牡7) 2:06.3 大和五(53) 細川一吉(川崎) オーシヤチ(1) コマヨシ(1)
03.10 大井 銀盃 2000 アラ5歳以上ハンデ 100 アデルバウエル(牡5) 2:09.1 須田茂(61) 阪本正太郎(大井) アスタリー(1) ボーレスキング(3)
04.04 浦和 桜花賞 1600 サラ4歳牝馬55 170 キヨクトー(牝4) 1:44.5 須田茂(55) 長尾潔(大井) ヒガシユリ(1/2) スイートヒメ(5)
04.13 大井 金盃 2400 サラ5歳以上ハンデ 250 シユンユウ(牡5) 2:32.4 渥美(54) 安藤徳男(大井) ボールドプライド(1 1/2) スズカリユウ(1/2)
04.27 大井 羽田盃 1800 サラ4歳別定 250 マサホウ(牡4) 1:53.8 宮下紀(57) 井上宥蔵(川崎) キヨクトー(3/4) ハヤユウ(1 1/2)
05.01 船橋 船橋記念 1800 アラ4歳以上ハンデ 120 アデルバウエル(牡5) 1:54.1 須田茂(62) 阪本正太郎(大井) ボーレスキング(アタマ) フクトミホマレ(1 1/2)
05.18 大井 アラブダービー 1800 アラ4歳別定 150 ギンソウ(牝4) 1:56.1 高橋三郎(55) 引田昭一(船橋) ダイリン(3) ケンセツチカラ(1/2)
05.23 川崎 関東オークス 1700 サラ4歳牝馬別定 180 スターコキトール(牝4) 1:50.0 高橋三郎(55) 小暮善清(大井) ヒガシユリ(1 ) スリーハイスピード(2 1/2)
06.03 大井 東京都ダービー 2000 サラ4歳別定 600 ヒガシユリ(牝4) 2:07.1 佐々木竹見(55) 青野四郎(川崎) ハヤユウ(アタマ) マサホウ(3/4)
06.22 大井 大井記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 350 オーシヤチ(牡6) 2:34.5 岡部(50) 栗田金吾(大井) テツリユウ(4) フアストワールド(2)
07.05 大井 ワード賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 120 ユワンボシ(牡5) 2:07.5 宮下紀(50) 不明 バラセイユウ(1 1/2) アデルバウエル(1 1/2)
07.14 川崎 報知オールスターカップ 2000 サラ4・5・6歳別定 350 オリオンホース(牡6) 2:06.0 宮下哲(57) 谷口源吾(船橋) テツリユウ(1/2) パールマウンテン(4)
07.28 船橋 NTV盃 2000 サラ4歳以上ハンデ 350 コトブキノニ(牡5) 2:05.8 宮下紀(53) 出川己代造(船橋) テツリユウ(1) デイジーマサル(クビ)
08.04 川崎 白百合賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 120 バラセイユウ(牡5) 2:09.6 松浦備(54) 不明 アスタリー(2) ヤサカオー(1/2)
08.15 浦和 しらさぎ賞 2000 サラ4歳別定 200 ヒガシヒーロ(牡4) 2:09.7 佐々木竹見(52) 青野四郎(川崎) ニホンカツフジ(1) キヨクトー(1)
09.22 川崎 キヨフジ記念 2000 サラ4歳以上牝馬ハンデ 150 キヨクトー(牝4) 2:09.4 須田茂(55) 長尾清(大井) アビリテイ(アタマ) スターコキトール(クビ)
10.06 川崎 全日本アラブ争覇 1600 アラ3歳別定 120 ハナノキネン(牡3) 1:46.9 渥美(54) 森谷光雄(大井) テンカイ(1 1/2) オールパン(3)
10.14 大井 東京オリンピック記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 250 オーシヤチ(牡6) 2:32.5 岡部(55) 栗田金吾(大井) モリホープ(1) コウライオー(アタマ)
10.17 浦和 シルバーカップ 2000 アラ4歳以上ハンデ 120 バラセイユウ(牡5) 2:11.4 松浦備(?) 不明 ゴールデンオーギ(ハナ) イチミカド(アタマ)
10.31 船橋 平和賞 1500 サラ3歳以上別定 150 ダイニハツスル(牝3) 1:33.7 佐々木竹見(52) 金子和夫(浦和) ニユーサカエ(アタマ) イチシデン(4)
11.01 大井 東京王冠賞 2000 サラ4歳以上別定 300 ヒガシヒーロ(牡4) 2:06.5 佐々木竹見(57) 青野四郎(川崎) マサオウ(クビ) スターコキトール(ハナ)
11.17 船橋 クイーン賞 1800 サラ4歳以上牝馬ハンデ 150 スターコキトール(牝4) 1:51.8 松浦備(53) 小暮善清(大井) リユウボート(2) アビリテイ(1 1/2)
11.24 川崎 全日本三歳優駿 1600 サラ3歳別定 250 ニユーサカエ(牡3) 1:41.7 小筆(54) 平野金一(大井) オーダリー(5) ダイニハツスル(2 1/2)
12.02 大井 アラブ大賞典 2400 アラ4歳以上ハンデ 180 アデルバウエル(牡5) 2:35.3 須田茂(61) 阪本正太郎(大井) ブロウニー(1/2) タカクラホープ(クビ)
12.09 浦和 ゴールドカップ 2000 サラ4歳別定 220 スターコキトール(牝4) 2:09.6 松浦備(56) 小暮善清(大井) ミロン(クビ) イチヨシノ(1 1/2)
12.14 大井 ホウセント記念 2000 アラ4歳ハンデ 100 ランスコツト(牡4) 2:09.0 宮下紀(50) 井上宥蔵(川崎) グリントツプ(クビ) ミヤトニキ(1/2)
12.19 川崎 アラブチャンピオン 210 アラ4歳以上ハンデ 180 アデルバウエル(牡5) 2:20.2 須田茂(64) 阪本正太郎(大井) バラセイユウ(ハナ) イソミドリ(1 1/2)
12.27 大井 東京大賞典 3000 サラ4歳以上別定 800 オーシヤチ(牡6) 3:12.1 赤間清(55) 栗田金吾(大井) スカーレツト(1 1/2) ゴウカイオー(1)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.10 川崎 新春特別 1700 サラ系 ローヤルエース 1:49.0
01.15 大井 新春盃 2000 サラ系 スズカリユウ 2:05.1
02.12 大井 オープン特別 2000 サラ系 ミオソチス 2:06.0
02.26 大井 オープン特別 2000 サラ系 ボールドプライド 2:07.1
03.12 川崎 オープン特別 2000 サラ系 フジカツプ 2:05.9
03.21 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ボールドプライド R1:47.9
03.31 大井 スプリングカップ 2000 サラ系 スタアフレンド 2:05.5
03.28 大井 オープン特別 2000 サラ系 コトブキノニ 2:05.5
04.25 大井 オープン特別 2000 サラ系 コウライオー 2:05.5
04.28 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ツルハゴロモ R1:51.6
05.05 大井 オープン特別 2000 サラ系 コウライオー 2:06.0
05.16 大井 オープン特別 2000 サラ系 コトブキノニ 2:04.3
05.23 川崎 オープン特別 1700 サラ系 テツリユウ 1:48.8
05.28 船橋 金の鞍 1000 サラ系 スカーレツト 2:05.9
06.04 大井 オープン特別 2000 サラ系 ボールドプライド 2:04.5
06.09 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ゴウカイオー R1:50.4
07.04 大井 オープン特別 1800 サラ系 ナニワ 1:52.8
07.07 船橋 京成盃 1800 サラ系準重賞 キミガヨ 1:51.6
07.18 大井 サマーカップ 1800 サラ系ハンデ ヤマブエ 1:52.7
08.08 大井 スプリンターハンデ 1400 サラ系A2以下? デイジーマサル 1:25.8
08.22 大井 オープン特別 1700 サラ系 オーシヤチ 1:45.7
08.25 船橋 金の鞍 1800 サラ系 コトブキノニ 1:51.7
09.02 大井 A1以下 1600 サラ系 テツリユウ 1:39.6
09.15 大井 オープン特別 1800 サラ系 ヤマブエ 1:52.8
09.23 川崎 オータムハンデ 1700 サラ系ハンデ テツリユウ 1:48.5
09.29 大井 オープン特別 2000 サラ系 オーシヤチ 2:04.9
10.24 大井 オープン特別 2000 サラ系 パールマウンテン 2:06.1
11.03 大井 オープン特別 2000 サラ系 ゴウカイオー 2:05.2
11.12 大井 オープン特別 2000 サラ系 シユンユウ 2:04.5
11.18 船橋 金の鞍 1800 サラ系 スカーレツト 1:50.6
11.23 川崎 オープン特別 1700 サラ系 テツリユウ 1:48.1
11.30 大井 オープン特別 2000 サラ系 ゴウカイオー 2:04.4
12.12 大井 オープン特別 2000 サラ系 オーシヤチ 2:06.5
12.26 大井 オープン特別 1800 サラ系 ダイイチフラミンゴ 1:51.6

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.01 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 ミヤホウ 1:44.9
01.06 川崎 新春特別 1700 アラ系 ミヤホウ 1:50.8
01.13 大井 オープン特別 2000 アラ系 ホープフレンド 2:08.5
01.19 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 アオホープ 1:54.0
01.24 川崎 オープン特別 2000 アラ系 ロイヤルジエツト R2:09.2
01.31 大井 オープン特別 2000 アラ系 ボーレスキング 2:09.5
02.14 大井 グローリーカップ 2000 アラ系準重賞 アカデミー 2:10.3
02.10 大井 オープン特別 1800 アラ系 アデルバウエル 1:54.5
02.24 川崎 A1以下特別 1700 アラ系 フクバラツケー 1:50.7
03.01 大井 オープン特別 2000 アラ系 キタノオー 2:11.5
03.24 川崎 オープン特別 1700 アラ系 アサホープ 1:50.8
03.30 大井 オープン特別 2000 アラ系 アスタリー 2:08.4
04.06 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 フクバラツケー R1:42.2
04.11 大井 オープン特別 2000 アラ系 アスタリー 2:08.5
04.18 川崎 オープン特別 1700 アラ系 フクバラツケー 1:50.6
04.25 大井 オープン特別 2000 アラ系 サキチ 2:08.1
05.07 大井 オープン特別 2000 アラ系 ヤサカオー 2:07.9
05.17 大井 朝風賞 1600 アラ系ハンデ カガミヤマ R1:40.5
05.26 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ホマレホウオン 1:54.2
05.31 大井 オープン特別 2000 アラ系 フクトミホマレ R2:07.4
06.06 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ダイイチタカシヨウ・アスタリー 1:53.4
06.21 大井 オープン特別 2000 アラ系 アスタリー 2:09.0
07.11 川崎 オープン特別 2000 アラ系 バラセイユウ 2:09.6
07.16 大井 オープン特別 1800 アラ系 フクバラツケー 1:54.9
08.10 大井 オープン特別 1800 アラ系 フクトミホマレ 1:54.9
08.19 大井 オープン 1400 アラ系 サワカゼ R1:26.7
08.24 船橋 銀の鞍 1700 アラ系 ホマレホウオン 1:47.4
08.29 大井 オープン 1700 アラ系 ブロウニー 1:48.9
09.05 川崎 セプテンバーハンデ 1700 アラ系ハンデ アスタリー 1:50.7
09.14 大井 グローリーカップ 2000 アラ系準重賞 ゴールデンオーギ 2:09.7
09.16 大井 オープン特別 1800 アラ系 サキチ 1:55.5
09.22 川崎 オータムハンデ 1700 アラ系ハンデ サキチ 1:51.1
09.28 大井 オープン特別 1800 アラ系 カガミヤマ 1:56.1
10.06 川崎 オープン特別 1700 アラ系 トモスチヤ 1:51.5
10.11 大井 オープン特別 2000 アラ系 サキチ 2:08.6
10.22 大井 オープン特別 2000 アラ系 スイコ 2:11.1
10.27 船橋 A1B3級 1800 アラ系 トモスチヤ 1:53.5
11.04 大井 オープン特別 2000 アラ系 キタノオー 2:08.5
11.14 大井 オープン特別 2000 アラ系 トモスチヤ 2:07.4
12.13 大井 オープン特別 1800 アラ系 トモスチヤ 1:55.4
12.25 大井 オープン特別 1800 アラ系 カガミヤマ 1:54.5

サラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.07 川崎 ダイヤモンド特別 1600 サラ系4歳 タマフブキオー 1:44.3
01.13 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 タリヤートツプ 1:34.6
01.24 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 プレジテントケイ 1:43.6
02.04 船橋 千葉優駿 1600 サラ系4歳 ホンマル 1:42.9
02.10 大井 ユースカップ 1600 サラ系4歳 ハヤユウ 1:42.1
03.22 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 ニホンカツフジ 1:36.0
04.08 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ヒデマサル 1:46.0
04.14 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 ヒガシユリ 1:43.0
05.05 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ソロソロ 1:42.5
05.07 大井 千草賞 1600 サラ系4歳牝馬 スリーハイスピード 1:41.7
05.15 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ハナダ 1:34.6
05.20 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 サンセイチカラ 1:44.3
10.03 川崎 ローレルハンデ 1500 サラ系3歳 イチシデン 1:35.9
11.14 大井 青雲賞 1600 サラ系3歳 ニユーサカエ 1:40.9
11.24 川崎 3歳特別 1400 サラ系3歳 リユウピストン 1:30.3

●アラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.11 川崎 ダイヤモンド特別 1600 アラ系4歳 ビンゴ 1:46.1
01.17 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 イチスズキヨ 1:35.6
01.28 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 リユウケイ 1:46.2
02.13 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 リユウケイ 1:37.4
03.25 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ニホンゴオー 1:37.3
04.12 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 オペレーシヨン 1:44.0
04.26 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 オペレーシヨン 1:43.1
04.23 大井 ひなぎく 1600 アラ系4歳牝馬 ギンソウ 1:44.3
05.08 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 ブエノラピード 1:43.9
09.25 川崎 ビクトリーハンデ 1400 アラ系3歳 ミスユワブチ 1:32.4
10.26 大井 アラブジユニアー 1500 アラ系3歳 インターフレーム 1:36.9
11.19 船橋 3歳特別 1500 アラ系3歳 ミスユワブチ 1:37.5
11.26 川崎 3歳特別 1400 アラ系3歳 カヤヌマカツプ 1:31.9
12.03 大井 3歳特別 1400 アラ系3歳 インターフレーム 1:28.7
12.26 大井 3歳特別 1400 アラ系3歳 タカラヤマキ 1:28.6

●アラ系障害

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.08 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 ヨウタカラ 3:02.1
01.26 川崎 特別 2500 アラ系障害 ヤマトザン 3:01.1
02.25 川崎 障害特別 2500 アラ系障害 ボーレスキング 2:58.3
03.05 船橋 A・B級 2100 アラ系障害 セントスターキング 2:24.5
03.21 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ボーレスキング 2:57.6
04.18 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ボーレスキング 2:58.4
06.27 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ホツカイ 2:57.8
07.13 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ボーレスキング 2:56.2
07.30 船橋 A級特別 2400 アラ系障害 ボーレスキング 2:45.4
08.05 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ベニハヤテ 2:58.9
08.12 浦和 A・B級 1600 アラ系障害 ナルシス R1:46.4
09.06 川崎 蘭花 2500 アラ系障害 ヒシバラ 2:56.9
09.20 川崎 A・B級特別 2500 アラ系障害 シントネ 2:57.8
10.09 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 スイコ 2:57.7
11.23 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 スイコ 2:57.9
12.17 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 スイコ 2:58.9

1964年――アラブチャンピオン・アラブ大賞典(アデルバウエル)、アラブチャレンジャー(ホウリン)ほか

<1964年>

公営日本一(サラ) オリオンホース(満票) 20戦6勝 東京大賞典報知オールスターカップ、15周年記念特別(大井)
最良のサラ4歳馬 シユンユウ(15) パールマウンテン(11)、コトブキノニ(1) 20戦7勝
最良のサラ荘馬 オリオンホース(満票)  前述
公営日本一(アラ) アデルバウエル(満票) 15戦8勝 アラブダービー、アラブ大賞典、アラブチャンピオン
最良のアラ4歳馬 アデルバウエル(満票) 同上
最良のアラ荘馬 アスタリー(18) マスホマレ(8)、無投票(1) 20戦7勝 ワード賞、船橋記念、グローリーカップ

 東京オリンピックが開催されたこの年、南関東の公営競馬も大きく姿を変えた。大井の四大競走がそれぞれダービーと「グランプリ」大賞典を冠し、秋には東京オリンピック記念が新設。東京大賞典への前哨戦の役割をそちらに譲った金盃は春先へと移動し、サラの金盃・アラの銀盃がほとんど同時期に行われる体制が確立された。また、6月には千葉県印西市に大井の小林牧場の起工式が行われている。川崎の川崎記念南関東の「春のグランプリ競走」と位置づけられ、報知オールスターカップへと名前を変えるとともにファン投票での出走馬選出が実施された。一方で、アラブチャレンジャーは馬齢制限を撤廃したうえでこの年限りで廃止となり、年末に行われることが通例だったアラブチャンピオンは開催時期を前倒し、アラブ大賞典の前座のような扱いへ変わっていく。もっとも、賞金額は大賞典と張り合うように引き上げられていた一方で、出走頭数はいっこうに集まらない競走であっただけに、この扱いも仕方がないか。

 さて、サラブレッド戦線では相変わらずオリオンホースやゲイリング、ロイヤルナイトといった元中央組が中心。アラブの方はというと、4歳のアデルバウエルが本格化。アラブチャンピオン・アラブ大賞典をレコードタイムで連勝し、公営日本一に輝いている。

<レースメモリアル>
アラブチャレンジャー 5月6日 川崎競馬場 アラ系ハンデ 距離:2000m 1着賞金:100万円
1枠1番 △ヒメハヤテ(牝5) 大和五(54)
2枠2番 △フクバラツケー(牡6) 木村和(51)
3枠3番 ◎アスタリー(牡5) 松浦備(52)
4枠4番 ○サキチ(牡5) 赤間清(56)
4枠5番  ララミ(牝6) 溝辺(52)
5枠6番 ▲カミホマレ(牡8) 山田秀(61)
5枠7番  ミヤホウ(?) 佐々木竹(53)
6枠8番 ×マスホマレ(牡9) 齋藤義(62)
6枠9番  ヤサカオー(?) 田村予(50)

 一銭になりもしやしないのにこんな文章を書いている私がいうのもなんなのだが、スポーツの楽しみ方のひとつとして、一種の記録趣味、数字的な面白さを追求する人種が存在する。思えば、厳格な血統管理と競争原理を求める競馬は、そもそもからしてそうした趣向を色濃く持っているのではないだろうか。とりわけ最高記録というのは、単純な走破時計のレコードから最高連敗記録の様な迷記録に至るまで、様々な切り口からの数字がおおむね調べ尽くされているようである。中にはタマツバキの戦後日本最重量勝利となる斤量83キロのように、現実には更新が不可能となってしまった記録もあるが、そうでないにもかかわらず50年以上の長きにわたって書き換えられていないものとして、ホウリンによる16戦無敗という「生涯無敗勝利数」の日本記録が挙げられるだろう。

 ホウリンは、センジユやミヤマシユーホーと張り合ったゴールデンフアイタの全妹である福里の初子として、豊洋牧場にて生を受けた。その牝系は3代目母安兆に日本産純血アラブの成霞がつけられたことでアングロアラブとして歩んではいるが、安兆の全姉武兆の子にあのスウヰイスーが出たサラブレッドの名族である。父ミキノヒカリはあのタマツバキの1歳上の全兄であり、第二回のアラブ東西対抗戦を制したほか、弟同に様酷量にもよく耐えて80キロオーバーを背負っての勝ち星もある戦後の怪物。当時でもやや古臭くなった感はあるものの、なかなか期待の良血馬ということができるだろう。

 だが、ホウリンは幼駒時代から右後肢皿に不安を抱えていた。入厩先こそ船橋の小檜山厩舎に決まったものの、それからも少し調教を積んだと思えば、すぐさま千葉・白井の豊洋牧場や、厩舎近郊の外厩――当時、戦前は中山で調教師をしていた須藤林三という馬直しの名人がいたらしい――へと戻る日々が続く。ようやくホウリンがデビューを迎えたのは、同期の強豪馬はとっくに重賞戦線へ出張っている、4歳夏のことだった。あまりにも大きい遅れだったが、周囲をそれだけ待たせるだけの才能の輝きが、ホウリンにはあったということだろう。小檜山調教師のみならず、主戦・宮下紀英騎手は調教でも自ら手綱を取り、この相棒のために苦心した。それに応えるように、4歳の条件戦から格付け最下級のD4、そしてD1、C級……ホウリンは出走間隔を広めにとりつつも、その年の年末までに11戦11勝の戦績を残している。この年の公営日本一・最良のアラ系4歳馬は春の特別とホウセント記念を勝ったオーバマイヤが全22票中21票を獲得しているが、その残りの1票は啓衆の船橋番記者によってこのホウリンへと投じられた。

 年が明けてC級を脱出すると、3月の頭にB級特別戦でも楽勝。そして満を持して次走に選ばれたのが、この川崎のアラブチャレンジャーだった。もとより上り調子の4歳馬と古馬が対決する場として設けられていたこの競走で、ホウリンは初めて一線級の強豪と相対する。前年より馬齢の上限が撤廃されたこともあって、4歳からこの年9歳になるまで一貫して南関東アラブのトップ集団に加わり続け、引退後は種牡馬としても大成功を収めたマスホマレや、前年のアラブチャンピオン馬アスタリー、直近で銀盃を制し老いてますます盛んなカミホマレなど、超重量級のメンバーがホウリンを迎え撃つ手はずを整えていた。逆にここを制してさえしまえば、年末のアラブ大賞典の最有力候補として名乗りを挙げることになるだろう。関係者は脚部に細心の注意を払いつつ、万全の仕上がりを目指し調整を進めていった。

 そして、いよいよ追い切りの朝。まずは15-15で動きを確かめると、鞍上の宮下騎手は残り800mから追い出しにかかった。コーナーの入り口、600mのハロン棒から一気にスパート。勢いよく加速しながらコーナーを抜け、そのまま直線を駆け抜けていく。居並ぶ調教師、記者たちの目にも、状態は万全なことが伺えたはずだった。が、ゴール板を目前にして、突如馬体が右へガクッと沈む。一瞬で凍り付いたスタンドの空気とは裏腹に、ホウリンの馬体は不自然なほどの一気に振り上がったかと思うと、またもや右へと大きく流れ。鞍上の宮下騎手は必死に馬体にしがみついたが、もちろん制御などできるものではない。そうして3、40mをふらふらと彷徨ったホウリンは、ついに身体を冷めた砂へと投げ出した。

 必死の形相で駆けつけた小檜山調教師が見たのは、幸い怪我はなかった宮下騎手が、ホウリンの馬体に覆い被さり嗚咽を漏らす姿だった。獣医の診断は右後肢骨完全骨折、速やかに安楽死の処置が取られた。

 思えば、強い馬になればなるほど大レースで強者を相手にするのが競馬の大原則であり、どれほどの名馬であれ敗北を経験するのもまた当然のこと。無敗であることは、必ずしもその偉大さと直結しないのである。さすがに、中欧の強豪たちを蹂躙し、英仏への遠征でも勝利を挙げた54戦54勝の世界記録保持者たるキムツェムや、フェデリコ・テシオの最高傑作リボー、日本での戦中に咲いた最強牝馬クリフジ……これらの面々ともなれば、時代を代表するような傑出ぶりを物語るエピソードには事欠かない。だが、ホウリンの競走成績は南関東のB級で2勝を挙げたのが最高のまま中途での終わりを余儀なくされた。だがどうか、「地方の弱い相手と戦っただけ」とバカにすることだけはしないで欲しい。彼には、負けるべき機会が与えられることがなかったのだから。

<アラブチャレンジャー レース結果>
1着 6枠8番 マスホマレ 2:09.6
2着 3枠3番アスタリー ハナ
3着 4枠4番サキチ 2 1/2
4着 4枠5番ララミ 2
5着 5枠6番カミホマレ 4
6着 2枠2番フクバラツケー 5
7着 5枠7番ミヤホウ 14
8着 1枠1番ヒメハヤテ 4
9着 6枠9番ヤサカオー 7

単勝:8番770円 複勝:8番160円 3番100円 4番110円 6枠連単:6→3 2140円
一四 2 7.8-1 3 4-5(8 6)
審前 2 9 7-1 3 4(5 8)-6
二角 2 (9 7 )1 3 5 4 8-6
正面 2(7 9).5(4 3 1)8-6
四角 (3 8 4)2.5 6-7 1-9

ホウリン(牡) 小檜山悦雄厩舎(船橋) 1960年生まれ 豊洋牧場生産 父ミキノヒカリ 母福里(セントオー)アラブ血量不明
4歳:11戦11勝
5歳:5戦5勝
通算:16戦16勝。

マスホマレ(牡) 所属不明 1956年 浦河産 父タカクラヤマ 母スピーデー(アブラール)アラブ血量25.78%
4歳:春の特別3着、4歳特別1勝
5歳:アラブチャンピオン、船橋記念2着、秋の特別3着
6歳:迎春ハンデ、銀盃3着、ワード賞3着、オープン級3勝
7歳:白百合賞2着、船橋記念2着、オープン級1勝
8歳:シルバーカップ白百合賞2着、船橋記念2着、オープン級2勝
9歳:アラブチャレンジャー、白百合賞
通算:139戦26勝(約1700万円)

アスタリー(牡) 井上宥蔵厩舎(川崎) 1960年生まれ 浦河産 父モモタロウ 母バラヒカリ(バラツケー)アラブ血量26.56%
4歳:アラブチャンピオン。
5歳:公営日本一最良のアラ荘馬。ワード賞、船橋記念、アラブチャンピオン2着、銀盃2着、アラブチャレンジャー2着、グローリーカップ、オープン級1勝
6歳:銀盃2着、白百合賞2着、セプテンバーハンデ、オープン級4勝
通算:63戦24勝(1541万円)。

フクバラツケー(牡) 所属不明 1959年生まれ 浦河産 父セイホウ 母フクホー(方景)アラブ血量36.71%
3歳:3歳特別2勝
4歳:ブルーバードカップ2着、千鳥賞3着、オープン級1勝
5歳:アラブチャレンジャー2着、オープン級1勝
6歳:船橋記念2着、オープン級4勝
7歳:オープン級4勝

サキチ(牡) 所属不明 1960年生まれ 出生地不詳 父トモスベビー 母ストーンホース(バラツケー)アラブ血量28.51%
4歳:4歳特別2勝
5歳:アラブ大賞典2着、アラブチャンピオン2着、アラブチャレンジャー3着、オータムハンデ、センチェリーハンデ、オープン級6勝
6歳:オープン級1勝
通算:106戦20勝(1432.3万円)。

ララミ(牝) 所属不明 1960年生まれ 出生地不詳 父ヒエン 母ラツキークイン(タカクラヤマ)アラブ25.00%
3歳:3歳特別1勝
4歳:秋の特別3着、アラブチャンピオン3着、ワード賞3着

ヒメハヤテ(牝) 所属不明 1960年生まれ 荻伏産 父セイユウ 母ハヤヒカリ(クモノハナ)アラブ血量25.00%
4歳:4歳特別3勝
5歳:オープン級1勝

アラブチャンピオン 12月9日 川崎競馬場 アラ系4・5・6歳ハンデ 距離:2150m 1着賞金:150万円
1枠1番 ◎アデルバウエル(牡4) 須田茂(55)
2枠2番 ×ロイヤルジエツト(?) 宮下紀(47)
3枠3番  トモスチヤ(牡5) 加藤次(52)
4枠4番 ○サキチ(牡5) 松浦備(56)
5枠5番 △アスタリー(牡5) 佐々木竹(58)

アラブ大賞典 12月29日 大井競馬場 アラ系ハンデ 距離:2400m 1着賞金:150万円
1枠1番 ▲キタノオー(牡4) 赤間清(52)
2枠2番 ◎アデルバウエル(牡4) 須田茂(57)
3枠3番  エイユウ(?) 荒山(51)
4枠4番 △サキチ(牡5) 河津(56)
5枠5番 △ボーレスキング(牡7) 宮下紀(59)
6枠6番 △ハヤミナミ(牡7) 渥美(57)
6枠7番  ホウエー(牡7) 宮下哲(52)
7枠8番 ○アスタリー(牡5) 佐々木竹(58)
7枠9番  ハマイチ(牡6) 岡部(56)
8枠10番  ホープフレンド(牡6) 松浦備(54)
8枠11番 ×ダイニタカシヨウ(牡5) 齋藤義(57)

 3歳時はアラブジュニア―こそ制したものの、テツカントウを相手に苦戦を強いられていたアデルバウエル。4歳になってからも船橋のブルーバードカップこそ制したが、千鳥賞では勝負所で無念の落馬競走中止となってしまった。だが、鞍上・須田茂も復帰したアラブダービーではテツカントウを相手に完勝。夏休みが開けた10月になると、アデルバウエルはさらなる充実を迎えた。大井・川崎とオープン戦を連勝し、川崎のアラブチャンピオンでアスタリーを下すレコード勝ち。続いては、この年からグランプリとして名を改めたアラブ大賞典へと駒を進める。ここも3コーナーから進出すると、直線入り口ではすでに先頭へ。レコードタイムで駆け抜けた。川崎と大井は求められるコース適正がまったく異なるだけに、この両競走を連勝するのは非常に難しい。これによって、アデルバウエルはホウセント以来連綿と続いてきた南関東強豪アラブに列せられる資格を得たと言えるだろう。

 翌年は、ご多分に漏れずサラブレッドへの挑戦も行っている。こちらはC級〜B2級で好走程度であったが、秋にはアラブ大賞典・アラブチャンピオンと前年の自身のレコードを更新する快勝。二年連続で、公営日本一の栄冠に輝いた。引退後は大きな期待を寄せられて種牡馬入りしたが、好成績を残すことはできず。日本のアングロアラブ生産に大きな役目を果たしたフランス産50%アングロアラブ・アブラールからの直系を繋ぐ大役は、この馬に代わってフクトミオーからのラインが果たすことになる。

<アラブチャンピオン レース結果>
1着 1枠1番 アデルバウエル R2:12.2
2着 5枠5番 アスタリー 1 1/2
3着 4枠4番 サキチ 1
4着 3枠3番 トモスチヤ アタマ
5着 2枠2番 ロイヤルジエツト アタマ
単勝:1番140円 複勝:1番120円 5番170円 6枠連単:1→5 340円

<アラブ大賞典 レース結果>
1着 2枠2番アデルバウエル R2:36.1
2着 4枠4番サキチ 1 1/2
3着 7枠9番ハマイチ 3/4
4着 1枠1番キタノオー クビ
5着 7枠8番アスタリー 1/2
6着 6枠6番ハヤミナミ アタマ
7着 3枠3番エイユウ 1
8着 8枠11番ダイニタカシヨウ 2
9着 8枠10番ホープフレンド アタマ
10着 5枠5番ボーレスキング 2 1/2
11着 6枠7番ホウエー 15

単勝:2番150円 複勝:2番120円 4番450円 9番790円 8枠連復:2-4 1760円
一四 9 5 3 4 6 1 7 8 10 2 11
審前 9 5 4 6 3 1 11 8 10 2 7
二角 9(5 4 )6 1.11 3 8 2 10-7
正面 9 5 4 (2 6)11 1 3 10 8-7
四角 9 2 5 6 4 10 8 1 11 3-7

アデルバウエル(牡) 阪本正太郎厩舎(大井) 1961年生まれ 茂木秀治氏生産 父ホースニユース 母丸栄(バラツケーマルヌマ)アラブ血量25.00%
3歳:全日本アラブ争覇2着、アラブジュニアー
4歳:公営日本一(アラ)、最良のアラ4歳馬。アラブダービー、アラブ大賞典、アラブチャンピオン、ブルーバードカップオープン級2勝
5歳:公営日本一(アラ)、最良のアラ荘馬。アラブ大賞典、アラブチャンピオン、銀盃、船橋記念、ワード賞3着、オープン級1勝
通算:50戦18勝(1928.6万円)。

ダイニタカシヨウ(牡) 所属不明 1960年生まれ 浦河産 父ヤサカ 母アラビヤ(マルタケ)アラブ血量25.00%
3歳:10戦3勝
4歳:4歳特別1勝
5歳:ワード賞2着、銀盃3着、1マイルハンデ、オープン級3勝
通算:61戦13勝(870.2万円)。

キタノオー(牡) 栗田金吾厩舎(大井) 1961年生まれ 出生地不詳 血統不明
4歳:ホウセント記念、アラブダービー3着、4歳特別2勝
5歳:オープン級2勝

ホープフレンド(牡) 所属不明 1959年生まれ 出生地不明 血統不明
4歳:ホウセント記念2着
5歳:銀盃3着、オープン級2勝
6歳:オープン級2勝
7歳:オープン級1勝

ハマイチ(牡) 所属不明 1958年生まれ 生産地不詳 血統不詳
5歳:ワード賞、スプリンターハンデ、オープン特別3勝
6歳:アラブ大賞典3着、ワード賞3着、オープン特別1勝

ホウエー(牡) 所属不明 1958年生まれ 生産地不詳 父サチミノリ 母ローズクイン(クモノハナ)アラブ血量35.74%
6歳:アラブチャンピオン3着、オープン級3勝
通算:61戦3勝。

<そのほか有力馬>
ダイリン(牡) 森田正一厩舎(大井) 1962年生まれ 出生地不詳 父セイユウ 母ツキクモ(ラツキーパーク)アラブ血量32.81%
3歳:全日本アラブ争覇、ビクトリーハンデ、アラブジュニアー
4歳:アラブダービー2着
 圧勝に次ぐ圧勝でデビューから5連勝、当時南関東に存在したアングロアラブ3歳特別戦を完全制覇している。しかも3歳の12月末にはすでに古馬格付けのB1級に格付けされると、このクラスを2着に2馬身差つけて見事快勝。この頃までの南関の強豪馬は4歳冬〜春には古馬のC級あたりに混じって走るのが通例だったが、重賞好走馬も多く混じるB1級でレコード勝ちを含む4勝を挙げた例は他にない。その強さから早くも「センジユの再来」との呼び声を上がったが、クラシックを前にして繋靭帯炎を発症してしまう。懸命に治療を続けなんとかダービーには間に合わせたが2着まで。その後はこの無理が祟ったのか精彩を欠き、B級そこそこで引退している。種牡馬としては自身の快足ぶりを子へ完全に伝えることは叶わなかったが、それでも1973年のタマツバキ記念馬プリムラクイン(1969年産・母シバカツトミ[母父イーストパレード])を出すなどの成功を収めた。また兄弟のポートスーダン(1970年産・全弟)やタネフジ(1972年産・父キクマサ)が南関東で超一流の戦績を残し、半妹のヤシマツルギ(1964年産・父センジユ)の子に全日本アラブ大賞典を制した道営史上屈指の名牝ミスダイリン(1971年産・父タガミホマレ)が出るなど、本馬の無念は近親らによって十二分に晴らされている。

オリオンホース(異名:カツミドリ)(牡) 谷口源吾厩舎 1960年生まれ 新冠・田村考生生産 父トサミドリ 母クロカミ(クモハタ)
3歳(中央):3戦0勝(8.5万円)
4歳(中央):3戦1勝(56.0万円)
中央通算:6戦1勝(64.5万円)。
4歳:ゴールドカップ3着
5歳:公営日本一(サラ)、最良のサラ荘馬東京大賞典報知オールスターカップ東京オリンピック記念2着、15周年記念特別(大井)、オープン級1勝
6歳:報知オールスターカップ
通算:47戦17勝(2598.2万円)。
1961年の有馬記念馬ホマレボシ(1957年産)の全弟。カツミドリの名で走った中央時代はその良血が開花することはなく、しがない一介の条件馬に過ぎなかった。だが南関東に移籍すると、4歳12月の浦和のゴールドカップで3着を確保。この年は報知オールスターカップ東京大賞典の両ファン投票競走を制覇する大活躍を見せて、公営日本一に輝いた。引退後は登録名をカツミドリに戻すと、ダイオライト記念ゴールドカップを勝ったホウユウヒダカ(1977年産・母ハクリン[ハクリヨウ])、1972年の道営・農林大臣賞典を制し翌年の道営記念でも2着したダイゴオオマサ(1968年産・母オオサクラ[ハクチカラ])など、地方競馬の活躍馬を数頭輩出している。

パールマウンテン(牡) 長谷川蓮太郎厩舎(川崎) 1961年生まれ 浦河産 父パールダイヴアー 母フリツパンオー(ツバサ)
3歳:全日本三歳優駿3着、3歳特別1勝
4歳:東京都ダービー、羽田盃3着、4歳特別1勝
5歳:報知オールスターカップ3着、オープン級1勝
6歳:報知オールスターカップ3着
7歳:オープン級2勝
8歳(北関東):地全協会長賞(高崎)3着
11歳(関西公営):葵賞(紀三井寺)3着
11歳(東北):不来方賞典2着、岩鷲賞典2着
 大鵬セントライトトサミドリを出したフリツパンシーの牝系。父パールダイヴアーははじめて日本で繋養されたイギリスダービー勝馬であり、白井新平が渡英した際に自ら購入している。川崎競馬抽選馬としてデビューすると快足ぶりを発揮し、全日本三歳優駿3着、羽田盃3着。そして、本番の東京都ダービーでは見事逃げ切ってタイトルを獲得した。その後もそこそこに重賞戦線へ顔を出していたが、8歳時に高崎へと転出。そしておそらく長期休養明けの出走制限絡みだろう、11歳で紀三井寺で走ったのち岩手競馬へ。超高齢もなんのその、オープン級でも好走したようだ。

ホツカイ(牡) 所属不明 1958年生まれ 出生地不詳 父サチミノリ 母スズラン(イーストパレード)アラブ血量33.20%
5歳(中央):アラブ大賞典。
中央通算:83戦20勝。
7歳:紅ばら賞、蘭花賞、障害オープン級3勝
8歳:障害オープン級1勝
9歳:紅ばら賞、障害オープン級1勝
 地方から中央へのアングロアラブの転出はホウセント・フクパークの両馬によって閉ざされたが、逆方向の中央から地方競馬への移動は特に禁止されていたわけではない。とはいえ、下級条件馬ならいざしらず、上級馬の場合中央競馬のアラブ戦は「平均レベルは地方より低く、賞金・手当は同等以上」という環境であるため、移籍の事例はほとんどなかった。その貴重な例外がこのホツカイである。5歳時に5歳時にアラブ大賞典を勝つなど通算20勝を挙げた中央アラブの中でもトップクラスの1頭だったが、7歳にして移籍を決断した理由は「障害競走を中心に使ってみたい」からというもの。障害競走を盛り上げるべくあの手この手で奮戦してきた川崎の番組担当者が聞いたら、泣いて喜びそうな話である。関係者の期待に応えて、6月頭の転入以来レコードを更新をすること2回の活躍。この年の紅ばら賞では、2着に10馬身差をつける楽勝劇を演じている。

ミオソチス(牝) 所属不詳 1960年生まれ 静内産 父メイヂヒカリ 母ソーダストリーム(Airborne)
3歳(中央):5戦1勝(83.0万円)
4歳(中央):オールカマー福島記念目黒記念(秋)2着、京成杯2着、優駿牝馬3着
5歳(中央):東京盃オープン級1勝
中央通算:30戦5勝(1148.0万円)
5歳:オープン級1勝
6歳:オープン級1勝
 中央時代は4歳の牝馬ながらに10番人気でオールカマーを制し、続く秋の目黒記念でも2着。その後も重賞戦線で好走を続け、東京盃を勝っている。「わすれな草」を意味するその馬名、栃栗毛の馬体に気品ある走りぶりから詩人寺山修司が愛したことでも知られるが、その地方競馬への転出に際して「アバラヤのような公営競馬の馬房に繋がれ」と詠んだ(「さらばミオソチス」)ことが物議を醸した。結果的に、ミオソチスは東京大賞典を目指したが8着。繁殖入り後は札幌記念ステイヤーズステークスとタフな重賞を制したランスロット(1973年産・父セルティックアッシュ)を出している。そしてこの際の地方関係者との奇縁がきっかけで、寺山修司船橋競馬場にて愛馬ユリシーズを所有する。なお、本馬の半弟には、大種牡馬アローエクスプレス(1967年産・父スパニッシュイクスプレス)、サンシヤインボーイ(1972年産・父テスコボーイ)がいる良血である。

ゲイリング(牡) 又村義盛厩舎(大井) 1959年生まれ 出生地不詳 父ゲイタイム 母ダーリング(セフト)
3歳(中央):4戦0勝(20万円)
4歳(中央):20戦2勝(141万円)
5歳(中央):9戦1勝(86万円)
中央通算:33戦3勝(247万円)。
6歳:開設記念(川崎)、ダイオライト記念金盃2着、大井記念2着、ウィンターカップ、オープン級2勝
 半兄に1959年の菊花賞で3着のシゲミノル(1956年産・父ライジングフレーム)らがいる。中央時代は5歳まで走って4勝を挙げているが、南関東の水はあったようだ。1月に大井の準重賞のウィンターカップを勝つと、そのまま川崎の開設記念・ダイオライト記念と重傷を2連勝。この年だけで1410万円を稼ぎ出している。第一回の報知オールスターカップのファン投票でも、堂々の1位に選出された(結果は4着)。引退後は東北方面で種牡馬入りしたようだが、目立った産駒を残すことはできなかった。

シユンユウ(牡) 安藤徳男厩舎(大井) 1961年生まれ 吉田牧場生産 父トシハヤ 母リトラ(ビツグヴイ)
3歳:平和賞、全日本三歳優駿2着
4歳:最良のサラ4歳馬東京大賞典2着、東京王冠賞2着、オープン級1勝
5歳:金盃、オープン級1勝
7歳(北関東):第二スタンド竣工記念(宇都宮)3着
8歳(北関東):新春杯(宇都宮)3着
 牝祖・レデーペギーフェアファクスは小岩井農場ゆかりの牝系のひとつ。3歳時は平和賞を勝ち、全日本三歳優駿でも2着。この年は重賞制覇こそならなかったが7勝を挙げており、グランプリでの2着が効いて最良のサラ4歳馬に選出されている。翌春も金盃でボールドプライド以下を下し、秋口にもオープン級で1勝を挙げた。その後は宇都宮へと移籍していったようである。

ロイヤルナイト(中央名:バンダル)(牡) 小笠原円之助厩舎(川崎) 1960年生まれ 出生地不詳 父パールダイヴアー 母ヴアイオラ(ヴイーノーピユロー)
3歳(中央):7戦1勝(64.0万円)
4歳(中央):愛知杯
5歳(中央):2戦0勝(0万円)
中央通算:26戦4勝(422.5万円)。
5歳:東京オリンピック記念、NTV盃、東京大賞典3着、オータムカップ、オープン級2勝
8歳:金盃3着、大井記念3着
 母ヴアイオラと同じく、白井新平の生産・所有馬である。中央時代はバンダルの名で、浅見国一を背に中京の砂コースで施行されていた重賞である愛知杯を制した。南関東へ移籍したのちもダートコースに適応し、7連勝の勢いで東京オリンピック記念でオリオンホースらを下して勝利。東京大賞典でも3着している。

モリホープ(牝) 勝又泉厩舎(川崎) 1960年生まれ 浦河産 父マサタカラ 母ダイニフジホマレ(ハクコウ)
3歳(中央):3戦0勝(0万円)
4歳(中央):13戦3勝(206.0万円)
5歳(中央):7戦0勝(57.5万円)
中央通算:22戦3勝(263.5万円)。
5歳:キヨフジ記念
6歳:東京オリンピック記念2着
7歳:報知グランプリカップ3着
中央時代は3勝を挙げたが、この年南関東へ転じると51キロの軽量を活かしてキヨフジ記念を制覇。翌年も東京オリンピック記念でオーシヤチの2着に飛び込んだほか、7歳時も報知グランプリカップでクビ・ハナ差の3着に健闘している。父マサタカラはイギリスからの持ち込み馬であり、牝祖シウイチも濠州の名牝系出身というハイカラな血統。半妹ボジョー(1955年産・父トサミドリ)の子には1965年の桜花賞馬ハツユキが出たほか、本馬の子にも東海・岩手で活躍し1億円以上の賞金を稼ぎ出したワイエムロツク(1969年産・父チヤイナロツク)がいる。

タマノニシキ(異名:ハナノカゲ)(牝) 南栄蔵厩舎(大井) 1962年生まれ 千葉県産 父アドミラルバード 母伯菖(Norseman)
3歳:全日本三歳優駿、青雲賞。
南関東通算:10戦7勝。
4歳(中央):6戦0勝(18.0万円)
 3歳時は快足ぶりを発揮し、スターコキトールらを抑えて青雲賞・全日本三歳優駿を快勝。賞金額から古馬のC級へと編入されることもあって、早々に中央クラシックを目指して府中の荒木静雄厩舎へと移籍する。ところが、こちらでは京成杯弥生賞でのぶっちぎりで最下位を含めてまったくいいところを見せることができず。春先には名をハナノカゲに変えて南関東へと復帰し、東京ダービーにも出走したが12着に敗れている。

ローヤルエース(異名:シヤーラツク)(牡) 所属不明 1960年生まれ 新冠産 父リンボー 母エルジン(セフト)
3歳(中央):4戦0勝(81.0万円)
4歳(中央):朝日チャレンジカップ3着、京都4歳特別3着
中央通算:20戦3勝(421.5万円)。
5歳:NTV盃2着、報知オールスターカップ3着、東京オリンピック記念3着、オープン級2勝
6歳:オープン級2勝
中央時代はシヤーラツクの名で走り、重賞掲示板級の堅実な走り。では南関東へ移籍しさらなる活躍……と思いきや、こちらでもやっぱり好走止まりの善戦マンだった。引退後は名をシヤーラツクに戻し、なんと静岡県種牡馬入り。2頭の産駒が登録されている。本馬の半妹フヂチヨ(1956年産・父トシシロ)の子孫からはあのホスピタリティが出ており、遠戚のキヨフジと相まって南関東には縁が深い一族と言える。

リユウボート(牝) 所属不明 1961年生まれ 静内産 父トサミドリ 母ダイナンコウ(月友)
4歳:桜花賞2着、開設記念(浦和)3着
5歳:クイーン賞2着
6歳:NTV盃2着
7歳(東海):新春クラウン2着
 小岩井農場・プロポンチス〜第二プロポンチスの傍流牝系にあたる。桜花賞をアタマ差で敗れ、その後も重賞で入着を繰り返すも勝つまでには至らず。現役最後は東海地区に移籍したためか産駒もその多くが同地区でデビューし、1981年のスプリングカップで3着したウメノポート(1978年産・父トラフイツク)を出すなどしている。

リユウゼツト(牝) 所属不明 1959年生まれ 出生地不詳 父ゲイタイム 母アーミー(Banner Man)
4歳(中央):クイーンS
5歳(中央):大阪杯
中央通算:26戦8勝(756.5万円)。
5歳:クイーン賞2着
6歳:ダイオライト記念2着、キヨフジ記念3着
 中央時代は9番人気ながらのちの桜花賞馬ケンホウをクイーンSで下し、牡馬に混じって大阪杯でも勝利を挙げている。5歳の秋に南関東入りするとさっそくクイーン賞で2着したが、けっきょくタイトル獲得はならなかった。母アーミーは中央で導入された米サラの一頭であるが、その牝系も現在は断絶している。

ハロウエートツプ(牡) 森谷光雄厩舎(大井) 1961年生まれ 出生地不詳 父ハロウエー 母ナスヘレン(フアインモア)
3歳:10戦4勝
4歳:東京王冠賞開設記念(浦和)2着、4歳特別1勝
5歳:7戦1勝
南関東通算:49戦11勝(941.9万円)。
 シユンユウをクビ差で凌いで、記念すべき第一回の東京王冠賞を制した。5歳秋からは東海地区へと転出したようだが、その後の成績はとんと知れない。

<重賞レース全戦績>

施行日 競馬場 レース名 距離 条件 1着賞金(単位:万円) 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着(着差) 3着(着差)
01.06 大井 新春盃 2400 サラ5歳以上ハンデ 180 キングブルース 2:34.5 岡部(48) 不明 サキミドリ(クビ) エストオー(ハナ)
01.09 浦和 ニューイヤーカップ 1600 サラ4歳別定 100 ツルハゴロモ(牡4) 1:43.1 荒山(55) 江口勇(船橋) ハロユウ(2) ハイユウ*1(クビ)
02.01 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ4歳別定 60 アデルバウエル(牡4) 1:43.5 須田茂(55) 阪本正太郎(大井) アカデミー(1/2) テツカントウ(2)
02.13 大井 千鳥賞*2 1600 アラ4歳別定 60 テツカントウ(牡4) 1:42.7 宮下紀(55) 又村義盛(大井) カガミヤマ(6) バラセイユウ(3)
02.19 川崎 開設記念 2150 サラオープンハンデ 300 ゲイリング(牡6) 2:19.1 溝辺(49) 出川己代造(船橋) ゲキリユウ(3/4) コクユウ(1/2)
03.03 船橋 ダイオライト記念 2000 サラオープンハンデ 200 ゲイリング(牡6) 2:05.8 溝辺(51) 出川己代造(船橋) リユウゼツト(1 1/2) コクユウ(アタマ)
03.17 大井 銀盃 2000 アラ5歳以上ハンデ 80 カミホマレ(牡8) 2:06.6 山田秀(60) 永井繁(大井) アスタリー(クビ) ダイニタカシヨウ(アタマ)
03.25 川崎 キヨフジ記念 2000 サラオープン牝馬ハンデ 120 サバンナ(牝4) 2:10.6 松浦備(55) 小暮善清(大井) コガネクイン(クビ) リユウゼツト(2)
04.02 浦和 桜花賞 1600 サラ4歳牝馬別定 150 イソゴ(牝4) 1:46.1 松浦備(55) 小笠原円之助(川崎) リユウボート(クビ) フラワーウエー(クビ)
04.16 大井 羽田盃 1800 サラ4歳別定 200 コトブキノニ(牡4) 1:54.0 溝辺(57) 出川己代造(船橋) ハロユウ(アタマ) パールマウンテン(ハナ)
04.29 大井 金盃 2400 サラ5歳以上ハンデ 250 コクユウ(牡5) 2:32.8 宮下紀(57) 伊藤正美(大井) ゲイリング(4) エストオー(1 1/2)
05.06 川崎 アラブチャレンジャー 2000 アラ4歳以上ハンデ 100 マスホマレ(牡9) 2:09.6 齋藤義(62) 矢熊壽(船橋) アスタリー(ハナ) サキチ(2 1/2)
05.14 大井 東京都ダービー 2000 サラ4歳別定 400 パールマウンテン(牡4) 2:08.5 大和五(57) 長谷川蓮太郎(川崎) ヤマブエ(1) コトブキノニ(1/2)
06.08 大井 アラブダービー 1800 アラ4歳ハンデ 120 アデルバウエル(牡4) 1:55.5 須田茂(57) 阪本正太郎(大井) テツカントウ(2 1/2) キタノオー(3/4)
06.14 大井 大井記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 300 コクユウ(牡5) 2:32.9 宮下紀(58) 伊藤正美(大井) ゲイリング(3/4) サキミドリ(クビ)
07.06 浦和 シルバーカップ 2000 アラ4歳以上ハンデ 100 トモスチヤ(牡5) 2:11.7 加藤次(48) 稲垣義雄?(浦和) ミヤホウ(1) オーバマイヤ(1/2)
07.22 川崎 報知オールスターカップ 2000 サラ4・5・6歳別定 300 オリオンホース(牡5) 2:06.7 松浦備(56) 谷口源吾(船橋) コクユウ(1/2) ローヤルエース(2 1/2)
07.26 大井 ワード賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 100 アスタリー(牡5) 2:08.6 佐々木竹見(54) 井上宥蔵(川崎) ダイニタカシヨウ(2) ハマイチ(ハナ)
08.02 船橋 NTV盃 2000 サラ4歳以上ハンデ 300 ロイヤルナイト(牡5) 2:05.8 宮下紀(48) 小笠原円之助(川崎) ローヤルエース(1) ダイサンコトブキ(3)
08.05 浦和 開設記念 2000 サラ4歳ハンデ 160 コトブキノニ(牡4) 2:09.6 宮下哲(57) 出川己代造(船橋) ハロウエートツプ(3) リユウボート(4)
08.19 川崎 白百合賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 100 マスホマレ(牡9) 2:10.0 齋藤義(63) 矢熊壽(船橋) トモスチヤ(1 1/2) トモスオー(2 1/2)
09.01 船橋 船橋記念 1800 アラ4歳以上ハンデ 100 アスタリー(牡5) 1:54.0 佐々木竹見(55) 井上宥蔵(川崎) フクバラツケー(1) トモスチヤ(1)
09.30 川崎 キヨフジ記念 2000 サラ4歳以上牝馬ハンデ 150 モリホープ(牝5) 2:10.1 佐々木竹見(51) 勝又泉(川崎) スイートパール(2 1/2) イソゴ(3/4)
10.06 大井 東京オリンピック記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 250 ロイヤルナイト(牡5) 2:32.5 宮下紀(53) 小笠原円之助(川崎) オリオンホース(1) ローヤルエース(クビ)
10.14 船橋 平和賞 1500 サラ3歳別定 120 キヨクトー(牝3) 1:36.9 田畑(55) 長尾潔(大井) ブランドシーマン(クビ) スターコキトール(ハナ)
11.04 川崎 全日本アラブ争覇 1600 アラ3歳別定 120 ダイリン(牡3) 1:45.9 溝辺(54) 三間典夫(船橋) ビンゴ(8) イチスズキヨ(4)
11.09 大井 東京王冠賞 2000 サラ4歳別定 200 ハロウエートツプ(牡4) 2:06.2 渥見(57) 森谷光雄(大井) シユンユウ(クビ) タカラウミ(1)
11.18 川崎 全日本三歳優駿 1600 サラ3歳別定 180 タマノニシキ(牝3) 1:43.6 佐々木竹見(52) 南栄蔵(大井) スターコキトール(1 1/2) ヒデミドリ(2 1/2)
11.29 浦和 ゴールドカップ 2000 サラ4歳ハンデ 180 スカーレツト(牡4) 2:09.2 須田茂(56) 田中利衛(大井) カブトニア(1 1/2) マサタカラオー(2 1/2)
12.09 川崎 アラブチャンピオン 2150 アラ4・5・6歳ハンデ 150 アデルバウエル(牡4) 2:12.2 須田茂(55) 阪本正太郎(大井) アスタリー(1 1/2) サキチ(1)
12.15 大井 ホウセント記念 2000 アラ4歳ハンデ 100 キタノオー(牡4) 2:07.7 赤間清(57) 栗田金吾(大井) バラセイユウ(クビ) ユワンボシ(クビ)
12.23 船橋 クイーン賞 1800 サラ4歳以上牝馬ハンデ 150 ヒンドソネラ(牝5) 1:54.1 須田茂(57) 河津晴一(川崎) ケイシヨウワン(1) ダイイチフラミンゴ(1)
12.29 大井 アラブ大賞典 2400 アラ4歳以上ハンデ 150 アデルバウエル(牡4) 2:36.1 須田茂(57) 阪本正太郎(大井) サキチ(1 1/2) ハマイチ(3/4)
12.30 大井 東京大賞典(グランプリ) 3000 サラ4歳以上別定 700 オリオンホース(牡5) 3:12.0 佐々木竹見(55) 谷口源吾(船橋) シユンユウ(3) ロイヤルナイト(3)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.01 川崎 新春ハンデ 2000 サラ系 ゲキリユウ 2:08.7
01.15 大井 ウィンターカップ 2000 サラ系 ゲイリング 2:07.4
01.20 川崎 新春特別 1600 サラ系 シンオンワード 1:43.2
01.24 大井 オープン特別 1800 サラ系 ユキロウ 1:54.2
02.09 大井 オープン特別 2000 サラ系 コクユウ 2:07.1
02.24 大井 オープン特別 1800 サラ系 コクユウ 1:53.0
03.16 大井 オープン特別 2000 サラ系 シンニツケイ 2:07.8
03.22 川崎 オープン特別 1600 サラ系 ゲイリング 1:42.4
03.27 大井 オープン特別 1800 サラ系 コクユウ 1:52.6
04.12 大井 オープン特別 2000 サラ系 コクユウ 2:07.1
05.08 川崎 オープン特別 1600 サラ系 ボールドプライド 1:42.3
05.15 大井 オープン特別 2000 サラ系 フジカツプ 2:06.6
05.22 大井 オールカマー 1600 オールカマー フサリユウ 1:40.3
06.04 大井 オープン特別 2000 サラ系 ゲイリング 2:07.4
06.26 大井 オープン特別 1800 サラ系 ボールドプライド 1:53.2
07.01 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ダイサンセルコール 1:52.3
07.12 大井 オープン特別 1800 サラ系 サキミドリ 1:52.7
08.09 大井 スプリンターハンデ 1400 サラ系 コクユウ 1:25.5
09.06 川崎 オープン特別 1600 サラ系 ヤシマジヤパン 1:41.7
09.11 大井 オープン特別 1800 サラ系 ローヤルエース 1:52.4
09.24 大井 オープン特別 2000 サラ系 ローヤルエース 2:06.5
10.28 大井 オープン特別 2000 サラ系 オリオンホース 2:04.6
11.04 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ロイヤルナイト 1:48.5
11.08 大井 オープン特別 2000 サラ系 ダイニハイスピード 2:06.3
11.13 船橋 金の鞍 1700 サラ系 デイジーマサル R1:44.5
11.18 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ミオソチス 1:49.2
11.23 大井 15周年記念特別 2000 サラ系 オリオンホース R2:04.0
12.03 大井 オープン特別 2000 サラ系 ロイヤルナイト 2:04.5
12.14 大井 オープン特別 2000 サラ系 シユンユウ 2:04.6

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.07 大井 迎春ハンデ 2000 アラ系 ハヤミナミ R2:08.1
01.13 大井 オープン特別 1800 アラ系 ローマンスエミー 1:56.0
01.21 川崎 新春特別 1600 アラ系 ミヤホウ 1:43.8
01.28 大井 オープン特別 1800 アラ系 サキチ 1:55.3
02.03 船橋 銀の鞍 1700 アラ系 オーバマイヤ R1:47.3
02.15 大井 オープン特別 1800 アラ系 オーバマイヤ R1:51.7
02.20 川崎 A1以下特別 2000 アラ系 サキチ R2:10.4
02.25 大井 オープン特別 1800 アラ系 アサカゼオーザ 1:54.8
03.30 大井 オープン特別 1800 アラ系 サキチ 1:55.0
04.08 川崎 センチェリーハンデ 2000 アラ系 サキチ 2:12.1
04.13 大井 オープン特別 1800 アラ系 アサカゼオーザ R1:54.5
04.19 船橋 銀の鞍 1700 アラ系 フクバラツケー 1:47.4
04.24 大井 オープン特別 1000 アラ系 ボーレスキング R1:54.4
05.11 大井 オープン特別 1800 アラ系 ボーレスキング 1:54.4
05.25 大井 1マイルハン 1600 アラ系 ダイニタカシヨウ 1:41.4
06.07 大井 オープン特別 1800 アラ系 ホープフレンド 1:35.1
06.12 川崎 オープン特別 1600 アラ系 フクバラツケー 1:43.2
06.20 大井 オープン特別 1800 アラ系 ダイニタカシヨウ 1:54.6
06.25 船橋 銀の鞍 1700 アラ系 オーバマイヤ 1:48.5
06.29 大井 オープン特別 1800 アラ系 アスタリー 1:54.6
08.13 大井 オープン 1700 アラ系 フクバラツケー R1:48.0
09.14 大井 スプリンターハンデ 1400 アラ系 ハヤミナミ 1:27.9
09.25 大井 オープン特別 1800 アラ系 ダイニタカシヨウ 1:55.5
09.29 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ヒメハヤテ 1:50.9
10.04 大井 オープン特別 2000 アラ系 アデルバウエル 2:08.1
10.14 船橋 オリンピック記念 1800 アラ系 ボーレスキング 1:54.7
10.29 大井 オープン特別 2000 アラ系 ホープフレンド 2:08.4
11.04 川崎 オープン特別 1700 アラ系 アデルバウエル 1:50.3
11.07 大井 オープン特別 2000 アラ系 ハマイチ 2:08.5
11.15 川崎 オープン特別 1700 アラ系 フクバラツケー 1:51.0
11.22 大井 オープン特別 2000 アラ系 オーバマイヤ R2:07.5
12.05 大井 オープン特別 2000 アラ系 ボーレスキング 2:08.1
12.13 大井 オープン特別 2000 アラ系 ダイニタカシヨウ 2:08.4
12.31 大井 オープン特別 1800 サラ系 テツリユウ R1:51.7

サラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.04 大井 4歳特別 1400 サラ系4歳 モガミヒカリ 1:28.4
01.14 大井 4歳特別 1400 サラ系4歳 ハロウエートツプ 1:28.4
01.20 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 パールマウンテン 1:36.6
01.26 大井 ユースカップ 1600 サラ系4歳 フアストワールド 1:41.5
03.14 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 スカーレツト 1:43.2
03.22 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 レプリゼントホース 1:37.5
03.28 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 コトブキノニ 1:42.7
04.08 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 マサタカラオー 1:45.2
04.25 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ヤマブエ 1:42.4
04.30 浦和 4歳特別 1600 サラ系4歳 レプリゼントホース 1:46.4
05.05 川崎 4歳特別 1600 サラ系4歳 キンモクセイ 1:44.5
10.28 大井 青雲賞 1500 サラ系3歳 タマノニシキ 1:35.8
11.03 川崎 ローレルハンデ 1500 サラ系3歳 スターコキトール 1:36.4
11.17 川崎 3歳特別 1400 サラ系3歳 ヒメムサシ 1:32.3
11.30 大井 3歳特別 1500 サラ系3歳 スターコキトール 1:34.6
12.27 大井 3歳特別 1500 サラ系3歳 ハヤユウ 1:35.7

●アラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.15 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 サンキスト 1:29.1
01.22 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ハルイサミ 1:38.3
01.27 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 カガミヤマ 1:28.1
02.19 川崎 4歳特別 1400 アラ系4歳 フラツトグロー 1:32.9
02.24 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 フラツトグロー 1:37.5
02.22 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 サンセイライト 1:35.5
03.12 船橋 4歳特別 1600 アラ系4歳 ハヤシモリ 1:44.6
03.17 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 キタノオー 1:44.1
03.23 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 アサホープ 1:39.1
03.30 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 キタノオー 1:45.4
04.10 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 アカデミー 1:46.7
04.18 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 トキノイサム 1:44.0
04.28 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 トキノムサシ 1:43.5
05.08 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 ライジン 1:45.7
05.15 大井 4歳特別 1700 アラ系4歳 バラセイユウ 1:51.2
05.25 大井 4歳特別 1700 アラ系4歳 サワカゼ 1:51.3
09.28 川崎 ビクトリーハンデ 1400 アラ系3歳 ダイリン 1:32.1
11.23 大井 アラブジュニアー 1500 アラ系3歳 ダイリン 1:36.0
12.15 大井 3歳特別 1500 アラ系3歳 ビンゴ 1:38.0

●アラ系障害

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.23 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 ローマンスエミー 2:59.2
02.16 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 デルマン 3:01.0
03.25 川崎 A級特別 2100 アラ系障害 ローマンスエミー R2:24.8
04.09 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ローマンスエミー R2:56.5
05.07 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 カミタカラオ 2:58.8
06.09 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ホツカイ R2:55.8
07.05 船橋 A級特別 2400 アラ系障害 カミタカラオ R2:45.7
07.20 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ホツカイ 2:58.6
08.02 船橋 特別 2400 アラ系障害 ホツカイ R2:44.9
08.17 川崎 A級 2100 アラ系障害 カミタカラオ 2:23.6
09.06 川崎 蘭花 2500 アラ系障害 ホツカイ 2:59.8
09.15 浦和 A・B級 2000 アラ系障害 タカイシ 2:16.7
09.29 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 パインリバー 2:58.0
11.02 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 ホツカイ 2:58.2
11.16 川崎 特別 2500 アラ系障害 カミタカラ 3:00.0
12.08 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 ヤマトザン R2:21.2

*1:ハイセイコーの母

*2:アデルバウエル・ハルイサミ(予後不良)は四角で落馬競走中止。須田茂騎手は全治一ヶ月。

1963年――大井記念(シンニツケイ・ユキロウ)、オールカマー1マイルハンデ(ゲキリユウ)ほか

<1963年>

公営日本一(サラ) シンニツケイ(14) ゲキリユウ(10) 12戦4勝 春の鞍・秋の鞍・ニューイヤーカップ
最良のサラ4歳馬 シンニツケイ(満票) 同上
最良のサラ荘馬 ゲキリユウ(23)  24戦11勝
公営日本一(アラ) ミヤマシユーホー(満票) 20戦7勝 銀盃・船橋記念・アラブチャレンジャー
最良のアラ4歳馬 オーバマイヤ(23) 21戦7勝 春の特別・ホウセント記念
最良のアラ荘馬 ミヤマシユーホー(満票) 前述

 長沼答申を受けて発足した地方競馬全国協会の本格始動に伴って、この年を最後に関東地方競馬組合は解散。また馬券面でも、大井が中央競馬と同じく8枠制の連勝複式制を正式に導入している。心配された売上への悪影響はほとんどなく、良いのか悪いのかはわからぬが、南関東公営競馬は順調に売上を増加させていく。

 ちなみに、現在の競馬でも使用されているおなじみの枠番帽子の配色は、この時に大井が導入したものが元となっている。すでに中央では独自の配色が使用されていたが、これは青色と水色が混在するなど視認性にやや難があった。このあたり、大井式は後発の利をしっかりと活かしたといってよい。1966年には、中央競馬の枠番帽も地方競馬式へと改められている。

 しかしながら、世の中そううまいことばかり起きてはくれない。この年に川崎では厩務員による集団八百長事件が発覚し、また浦和で補助馬の補助金を巡る馬主会・調教師会による一大疑獄事件が発生している。このあたりから、地方競馬を巡るきな臭い話は長らく尽きることはない。そうした地方競馬への暗いイメージは、のちのちまで様々な面で尾を引き続けるのである。もっとも、話が表に出るようになっただけ、まだ進歩している方なのかもしれないが。

 そんな中で、アングロアラブでは相変わらずミヤマシユーホーが超酷量にも負けず一線級で走り続け、同じく関西方面出身のベレアーを抑えて二年連続の公営日本に輝いている。サラブレッドでは春・秋の鞍の優勝馬シンニツケイが公営日本一に選ばれた。だが、重賞未勝利ながらオープンレースを勝ちまくり、投票でもシンニツケイに4票差まで迫ったのが、中央から転入してきたゲキリユウであった。

<レースメモリアル>
大井記念 6月20日 大井競馬場 サラ系ハンデ 距離:2400m 1着賞金:250万円
1枠1番  ダイニハイスピード(牡6) 渥美(49)
2枠2番 ◎ゲキリユウ(牡6) 加藤徳(62)
3枠3番 ★シンニツケイ(牡4) 荒山(49)
4枠4番 △ケイシヨウタイム(?) 竹山(52)
5枠5番  アオヤギオー(?) 小筆(54)
6枠6番  ミナトフブキ(牡7) 佐々木吉(51)
6枠7番 △ヨシミドリ(牡6) 松浦備(51)
7枠8番 ○ユキロウ(牡6) 宮下哲(53)
7枠9番 ×ダイサンコトブキ(牡7) 木村和(59)
8枠10番  タカシゲ(牡5) 岡部(49)
8枠11番 △アサヒヤサカ(牝6) 赤間清(53)

 ゲキリユウは転入緒戦の川崎開設記念で3着とまずは上々の滑り出しを見せると、春先だけでオープンレースを7勝。この大井記念でも当然ながら1番人気に支持されている。その相手となったのは、まずは1960年の3歳チャンピオン・ユキロウ。全日本3歳優駿に準重賞のローレルハンデ・青雲賞、平和賞も1着入線失格と南関東サラ系2歳の主要競走を総舐めしたのち、中央競馬のクラシック競走を目指して府中の松山吉三郎厩舎へと転出した。だがトライアルのスプリングSで前年の関西3歳最強・リユウライトやのちの菊花賞馬アズマテンランを下したまではよかったのだが、本番の皐月賞では2番人気ながらも12着に惨敗。ダービーでもよく巻き返したが5着止まりだった。その後はオープン級では掲示板すら怪しくなり、結局5歳春には南関東へと出戻り。準重賞のスプリングハンデを勝つなど徐々に調子を取り戻していくと、この年も堅実に好走を続けていた。さらには、春の鞍でコクユウを下したばかりの4歳馬、シンニツケイも果敢に古馬へと参戦している。オンスロート同じく大井競馬の抽選馬出身で、牝系は濠州産のコロニアルナンバー1号族というユニークな血統。49キロという軽量もあり、ここでいきなり通用する可能性も十二分に考えられた。

 レースの方はケイシヨウタイムが逃げるところを、番手にアオヤギオー・ダイニハイスピードが続き、その直後にユキロウがどっしりと構える。ゲキリユウはというと、いつも通りの中段待機。シンニツケイも春の鞍と同じく直線勝負に賭け、道中は最後方を追走していく。さて、ケイシヨウタイムが向こう正面中盤で早くも一杯になり、アオヤギオーが押し出されるように緩く先頭に立った。そこにユキロウが早めに発進して先頭に並べかけていくと、それをみたゲキリユウも発進を開始。4コーナーでは凄まじい勢いで捲りあがり、今にも先頭に躍り出ようという勢いである。

 ところが、直線に入ってユキロウと並びかけたあたりから、不思議と脚がぱったりと止まる。これは60キロを越える斤量のためか、それともふわふわと遊ぶ悪癖のためか。どちらのせいかは断言しかねるところだが、ユキロウは内からふたたび二枚腰を使い、かえって再び突き放しにかかる。ゲキリユウもそこから再び追い詰めるのだが、一歩及ばず。半馬身差の2着に敗れた。先行したダイニハイスピードが3着に残り、シンニツケイは大外からよく伸びたが前の2頭には届かず4着までだった。

大井記念 レース結果>
1着 7枠8番ユキロウ 2:33.0
2着 2枠2番ゲキリユウ 1/2
3着 1枠1番ダイニハイスピード 2 1/2
4着 3枠3番シンニツケイ 3/4
5着 8枠10番タカシゲ 4
6着 4枠4番ケイシヨウタイム 1 1/2
7着 7枠9番ダイサンコトブキ アタマ
8着 6枠7番ヨシミドリ 3/4
9着 6枠6番ミナトフブキ 2
10着 5枠5番アオヤギオー 3/4
11着 8枠11番アサヒヤサカ クビ

単勝:8番480円 複勝:8番150円 2番130円 1番460円 8枠連復:2-7 400円
一四 4 5 8 1 10 2-6 9 7 3-11
審前 4 5 1 8 10 6 2 9-7 11 3
二角 4 5 1 8 10 6 2-9 11 7 3
正面 5 (8 4) 2 1 10 6 3 9 11 7
四角 8 2 10 5 4 1 6 3 11 9 7

ユキロウ(牡) 朝倉文四郎厩舎(大井) 1957年生まれ 浦河産 父ヒンドスタン 母ダイアンケー(Lillolkid)
3歳:全日本三才優駿青雲賞、ローレルハンデ
4歳:ニューイヤーハンデ。
4歳(中央):スプリングS
5歳(中央):4戦0勝(48.0万円)
中央通算:17戦2勝(392.5万円)
5歳:スプリングハンデ、川崎記念2着
6歳:大井記念金盃3着、川崎記念3着、新春盃3着
7歳:オープン級1勝

シンニツケイ(異名:オウゴンリユウ)(牡) 須田明雄厩舎(大井) 1960年生まれ 扶桑牧場生産 父タークスリライアンス 母勇竜(グレーロード)
3歳:全日本三歳優駿2着
4歳:春の鞍、秋の鞍、ニューイヤーカップ大井盃2着
5歳:オープン級1勝

ダイニハイスピード(牡) 所属不明 1959年生まれ 浦河産 血統不詳
6歳:川崎記念スプリンターハンデ、NTV盃2着、大井記念3着、オープン級2勝

オールカマー1マイルハンデ 11月15日 大井競馬場 オールカマーハンデ 距離:1600m 1着賞金:100万円
1枠1番 ×ゲキリユウ(牡6) 須田(61)
2枠2番  アオヤギオー(?) 小筆(54)
3枠3番  アサヒヤサカ(牝6) 松浦備(52)
4枠4番 ▲ヒガシミノル(牝5) 佐々木竹(55)
5枠5番 ◎イチアサカブト(牡6) 田村(49)
6枠6番 ○コクユウ(牡4) 宮下哲(53)

 そもそも、ハクオウの登録名だった中央時代からして勝負弱い馬ではあり、南関入り前年の5歳時は安田記念東京記念で2着、クモハタ記念に京都盃が3着。大井記念での走りっぷりといい、その実力を十全に発揮するには色々と問題がある馬だったのだろう。とはいえ、気持ちよく走った時の力は確かだったのも事実。下半期はやや成績が下降したが、それでも大井のオリンピック協賛競馬にて8キロ差をモノともせず、翌年の金盃・大井記念馬コクユウらをレコードタイムで下している。当年の通算戦績は24戦11勝、獲得賞金は1500万円を越え、2番手のシンニツケイを300万円近く引き離す圧倒的な年間トップランカーであった。

 また、重賞戦線におけるハクリユウの斤量が早々に60キロ代で常態化し、結果的にタイトルを獲得することができなかったことは、公営日本一の選定の議論に際しても問題視された。これは、翌年以降の東京大賞典報知オールスターカップの別定戦化にも影響を与えたとされている。

オールカマー1マイルハンデ レース結果>
1着 1枠1番 ゲキリユウ R1:39.7
2着 3枠3番アサヒヤサカ 3/4
3着 6枠6番コクユウ 4
単勝:1番410円 複勝:1番290円 3番430円 6枠連複:1-3 2770円

ゲキリユウ(中央名:ハクオウ)(牡) 所属不詳 1958年生まれ 浦河産 父トサミドリ 母チグサ(クモハタ)
4歳(中央):14戦2勝(121.0万円)
5歳(中央):中山特別、安田記念2着、東京記念2着、中山記念2着、クモハタ記念3着、東京盃3着
6歳(中央):1戦0勝(0万円)
中央通算:32戦6勝(728.0万円)
6歳:川崎記念2着、金盃2着、大井記念2着、開設記念3着、NTV盃3着、オープン級9勝
7歳:新春ハンデ、開設記念2着

コクユウ(牡) 伊藤正美厩舎(大井) 1960年生まれ 出生地不明 父リンボー 母セフトクヰン(セフト)
3歳:平和賞、青雲賞
4歳:大井盃、ニューイヤーカップ3着、オープン級1勝
5歳:金盃、大井記念スプリンターハンデ、報知オールスターカップ2着、開設記念3着、ダイオライト記念3着、オープン級4勝

ヒガシミノル(牡) 青野四郎厩舎(川崎) 1959年生まれ 青森県産 父ゲイタイム 母ヒガシハタ(ライジングフレーム)
4歳:4歳特別2勝
4歳(中央):四歳牝馬特別、スプリングS3着
中央通算:14戦4勝(358.5万円)
4歳:クイーン賞
5歳:キヨフジ記念、オープン級3勝
通算:45戦13勝。

イチアサカブト(中央名:アサカブト)(牡) 所属不詳 1958年生まれ 出生地不明 父アサトモ 母ケンザン(セフト)
3歳(中央):朝日杯3歳S3着
4歳(中央):18戦4勝(243.5万円)
5歳(中央):目黒記念(春)3着、京王杯SH3着
6歳(中央):7戦0勝(0万円)
中央通算:45戦8勝(613.7万円)

<そのほか有力馬>
ベレアー(異名:ボーレスキング)(牡) 木村万吉厩舎(船橋) 1959年生まれ 出生地不詳 父セイホウ 母クリキヨ(クリアヅマ)アラブ血量不明
5歳:秋の特別
6歳:オリンピック記念(船橋)、オープン級3勝
7歳:船橋記念2着、銀盃3着、オープン級1勝、障害オープン級5勝
10歳(益田):農林大臣賞典2着、地全協会長賞2着
 5歳春までは関西公営で走ると、夏に札幌公営で1着→4着→2着と着をまとめてから南関東へ転入してきた。この時点で約360万円を稼いでおり、関係者からも「第二のミヤマシユーホー」と目されていたらしい。そしてその期待に応えるように、秋の特別ではハヤミナミ以下を4馬身差つけて下し、タカトシ、ミヤマシユーホーに続く他地区転入馬の同競走制覇を果たした。その後は馬名をボーレスキングと変えた上でオープン級で堅実に活躍。のちには入障し、晩年は益田競馬場で走ったりもしたようだ。なお、本馬の母クリキヨは、軽半種にサラブレッドを掛け合わせたサラブレッド系種(血量18.55%)である。

オーバマイヤ(牡) 佐藤勘市厩舎(船橋) 1960年生まれ 八田実氏生産 父セイユウ 母マダムホワイト(方景)アラブ血量28.12%
3歳:11戦3勝
4歳:最良のアラ4歳馬。春の特別、ホウセント記念、ブルーバードカップ3着
5歳:シルバーカップ3着、オープン級4勝
通算:44戦14勝(836.3万円)。
 母マダムホワイトは、1956年の春の特別で2着し船橋記念を勝ったグレートリバー(1953年産)の全姉。3歳時は目立たなかったが、ブルーバードカップ3着を経て臨んだ春の特別では接戦をモノにしてタイトルを獲得。年末にはダイイチタカシヨウをハナ差凌いで重賞2勝目を挙げ、この年の最良の4歳馬に輝いた。翌年もレコード更新2回を含む4勝を挙げたのち、日本軽種馬協会に買い上げられ福島県種牡馬となっている。

ハヤミナミ(牡) 所属不明 1958年生まれ 浦河産 父シマタカ 母スピーデー(アブラール)アラブ血量25.78%
4歳:秋の特別2着、千鳥賞3着、4歳特別1勝。
5歳:アラブチャレンジャー2着、ワード賞3着、オープン級3勝。
6歳:迎春ハンデ(アラ系)、スプリンターハンデ(アラ系)
 牝系は第二三軍の流れであり、南関東の重賞戦線に長く居座ったマスホマレ(1956年産・父タカクラヤマ)、種牡馬として成功したスタツクオー(1954年産・父スタツク)は半兄。秋の特別でセンジユと1馬身差の2着、そして今年はアラブチャレンジャーでミヤマシユーホーにやはりハナ差で敗れて重賞制覇ならず。翌6歳も準重賞を2勝したが、重賞戦線では歯が立たなかった。だが引退後に鹿児島県で種牡馬入りすると、良血だけあって公営東海で活躍し種牡馬入りも果たしたミツルノニセイ(1971年産・母ミナトミツル[フジミナト])らを出すまずまずの成功を収めている。

テツカントウ(牡) 又村義盛厩舎(大井) 1961年生まれ 出生地不詳 父セイユウ 母昇冠(ラミー)アラブ血量26.56%
3歳:全日本アラブ争覇、ビクトリーハンデ、3歳特別1勝
4歳:千鳥賞、アラブダービー2着、ブルーバードカップ3着
 3歳時はアデルバウエルを完封して全日本アラブ争覇を勝利。年が明けてブルーバードカップでは3着と敗れ、千鳥賞でふたたび逆転をと思いきや同馬は他馬との接触により落馬・競走中止。相手がいなくなったことで、ここは2着のバラセイユウに6馬身差をつける楽勝を決める。しかし、アラブダービーではふたたびアデルバウエルに負け、その後も出世にはずいぶんと差が開いてしまった。もっとも、種牡馬成績についてはまあどっこいといったところではある。

ハロユウ(牡) 伊藤正美厩舎(大井) 1961年生まれ 出生地不詳 父ハロウエー 母プリトモ(月友)
3歳:全日本三歳優駿青雲賞、ローレルハンデ、平和賞3着
4歳:羽田盃2着、ニューイヤーカップ2着
 セイショウ(1956年産)を始め、全兄弟のやたらと多いプロポンチス牝系の1頭。この馬はとりわけ早熟にでたようで、シユシユウらと争いながら準重賞を2勝に全日本三歳優駿を制覇。翌年も羽田盃でコトブキノニとアタマ差の2着となっている。

ダイサンセルコール(牡) 出川己代造厩舎(船橋) 1960年生まれ 出生地不詳 父ロイヤルウツド 母ライトヒメ(クモハタ)
3歳:ローレルハンデ、全日本三歳優駿3着、平和賞3着
4歳:ゴールドカップ、浦和開設記念、春の鞍2着
5歳:オープン級1勝
 ダイニセルコールもいることはいたが、無印とダイサンには遠く及ばない。父ロイヤルウツドは国営競馬が輸入したニュージーランド産豪サラの強豪の一頭である。出川厩舎にしては珍しく、3歳時の早い段階からローレルハンデを勝ち、重賞でも好走。春の鞍でも勝利の期待がかかったが、こちらは惜しくも2着まで。それでも、この年は4歳馬限定の重賞を2勝している。

フクトミホマレ(牡) 森田正一厩舎(大井) 1960年生まれ 浦河産 父セイユウ 母ゲツコウ(ミナミホマレ)アラブ血量25.58%
3歳:全日本アラブ争覇3着、3歳特別1勝
4歳:千鳥賞、ブルーバードカップ
5歳:船橋記念3着、オープン級2勝
春の特別の前哨戦である千鳥賞・ブルーバードカップと連勝したが、春の特別は人気を裏切って敗退。その後は大井2000mでレコード勝ちを収めた記録が残っている。5歳時には、B級アラブによる川崎開設記念でも勝ち星を挙げた。

コガネクイン(牝) 天間三之助厩舎(大井) 1960年生まれ 伊達産 父クリノハナ 母シンセツ(シーマー)
3歳:11戦3勝
4歳:クイーン賞桜花賞2着、4歳特別1勝
5歳:キヨフジ記念2着
6歳:6戦0勝
通算:60戦8勝(871.8万円)
 小岩井牧場が輸入したボニーナンシーの牝系に属する。4歳時は桜花賞こそラツキーマミーとのマッチレースになったが、惜しくもクビ差で敗れて戴冠ならず。それでもクイーン賞を勝ち、翌年はキヨフジ記念でも好走を果たしている。

エストオー(牡) 武井歌治厩舎(大井) 1960年生まれ 荻伏産 父ハクリヨウ 母シンシナチ(フランクリー)
3歳(中央):10戦2勝(166.0万円)
4歳(中央):8戦3勝(308.0万円)
中央通算:18戦5勝(474.0万円)。
4歳:NTV盃、ゴールドカップ2着
5歳:金盃3着、新春盃3着
 中央時代はそこそこの勝ち星を挙げているものの、皐月賞4着、ダービー8着と一線級には乗り切れず。6月に日本短波賞で6着下のち、南関東へと転出する。ダートへの適性はあったようで、いきなり古馬に混じってNTV盃を制覇。暮れのゴールドカップでも2着している。

<全重賞成績>

施行日 競馬場 レース名 距離 条件 1着賞金(単位:万円) 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着(着差) 3着(着差)
01.01 大井 新春盃 2400 サラ5歳以上ハンデ 150 サキミドリ(牡6) 2:34.0 松浦(53) 小暮嘉久(大井) ハジメオー(5) ユキロウ(1)
01.27 浦和 ニューイヤーカップ 1600 サラ4歳別定 80 シンニツケイ(牡4) 1:44.3 小筆(55) 須田明雄(大井) マルヒカリ(1/2) コクユウ(2)
02.01 大井 千鳥賞 1600 アラ4歳別定 50 フクトミホマレ(牡4) 1:44.7 小筆(55) 森田正一(大井) ダイイチタカシヨウ(アタマ) フライングホース(1 1/2)
02.05 船橋 ダイオライト記念 2000 サラ5歳以上ハンデ 150 ソウルユートピア(牡7) 2:08.1 宮下紀(49) 大久保周造(大井) ブリツカフオード(3) サキミドリ(ハナ)
02.24 川崎 開設記念 2200 サラ5歳以上ハンデ 250 サキミドリ(牡6) 2:23.9 松浦(57) 小暮嘉久(大井) シンオンワード(アタマ) ゲキリユウ(3/4)
03.01 大井 銀盃 2000 アラ5歳以上ハンデ 70 ミヤマシユーホー(牡6) 2:09.7 竹山(64) 田中利衛(大井) アサカゼオーザ(1/2) ホープフレンド(3/4)
03.13 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ4歳別定 50 フクトミホマレ(牡4) 1:45.5 小筆(57) 森田 正一(大井) ハナライト(クビ) オーバマイヤ(1)
03.17 川崎 キヨフジ記念 2000 サラ5歳以上牝馬ハンデ 100 ヒガシミノル(牝5) 2:10.5 佐々木竹見(55) 青野四郎(川崎) ミスパプース(3/4) オハヨー(1 1/2)
04.04 浦和 桜花賞 1600 サラ4歳牝馬別定 120 ラツキーマミー(牝4) 1:45.3 渥見(55) 栗田金吾(大井) コガネクイン(クビ) メリツト(7)
04.11 大井 大井盃 1800 サラ4歳牡別定 150 コクユウ(牡4) 1:55.1 宮下哲(55) 伊藤正美(大井) シンニツケイ(1 1/2) マルヒカリ(アタマ)
04.23 大井 春の特別 1800 サラ4歳牡57・牝55 100 オーバマイヤ(牡4) 1:58.3 宮下哲(57) 佐藤勘市(船橋 タカムサシ(ハナ) ミトヒカリ(クビ)
05.10 大井 春の鞍 2000 サラ4歳牡57・牝55 350 シンニツケイ(牡4) 2:08.4 小筆(57) 須田明雄(大井) ダイサンセルコール(1) トキノアサヒ(2)
05.15 川崎 アラブチャレンジャー 1700 アラ4最以上ハンデ 80 ミヤマシユーホー(牡6) 1:50.8 須田茂(65) 田中利衛(大井) フクバラツケー(1) テツノオーザ(3)
06.06 大井 ワード賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 100 ハマイチ(牡5) 2:10.0 岡部(48) 不明 ミヤマシユーホー(クビ)*1 ララミ(2 1/2)
06.12 浦和 開設記念 2000 サラ4歳ハンデ 130 ダイサンセルコール(牡4) 2:10.7 木村和(56) 出川 己代造(船橋 キングメイジ(1 1/2) テルチカラ(9)
06.20 大井 大井記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 250 ユキロウ(牡6) 2:33.0 宮下哲(53) 栗田武(大井) ゲキリユウ(1/2) ダイニハイスピード(2 1/2)
07.10 船橋 船橋記念 1800 アラ4歳以上ハンデ 80 ミヤマシユーホー(牡6) 1:54.9 須田茂(66) 田中利衛(大井) マスホマレ(2 1/2) ユキミツ(3)
07.24 川崎 川崎記念 2000 サラ4歳以上ハンデ 250 ダイニハイスピード(牡6) 2:06.9 渥見(53) 不明 ゲキリユウ(2) ユキロウ(4)
08.04 船橋 NTV盃 2000 サラ4歳以上ハンデ 250 エストオー(牡4) 2:07.3 佐々木竹見(50) 武井歌治(大井) ダイニハイスピード(2) ゲキリユウ(1/2)
08.07 浦和 シルバーカップ 2000 アラ4歳以上ハンデ 100 マスホマレ(牡8) 2:11.5 齋藤義(61) 不明 ミヤホウ(11) テツノオーザ(1 1/2)
08.21 川崎 白百合賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 100 カミホマレ(牡7) 2:11.4 山田秀(58) 永井繁(大井) マスホマレ ヤサカオー
09.26 大井 金盃 2400 サラ4歳以上ハンデ 250 サキミドリ(牡6) 2:35.5 松浦備(53) 小暮嘉久(大井) ゲキリユウ(1/2) ユキロウ(2)
10.22 大井 秋の特別 2400 アラ4歳以上ハンデ 120 ベレアー(牡5)*2 2:36.7 宮下紀(51) 木村万吉(船橋 ハヤナミ(4) ララミ(2 1/2)
11.01 船橋 平和賞 1500 サラ3歳別定 100 シユンユウ(牡3) 1:33.6 高柳(52) 安藤栄作(大井) ツルハゴロモ(5) ハロユウ(1 1/2)
11.07 大井 秋の鞍 3000 サラ4歳以上ハンデ 600 シンニツケイ(牡4) 3:13.3 小筆(50) 須田明雄(大井) スターフオード(3/4) ダイコージ(クビ)
11.13 川崎 全日本アラブ争覇 1500 アラ3歳別定 100 テツカントウ(牡4) 1:38.5 松浦備(54) 又村義盛(大井) アデルバウエル(3) ホウシユウミナミ(4)
12.11 川崎 全日本三歳優駿 1600 サラ3歳別定 150 ハロユウ(牡3) 1:43.7 宮下哲(54) 伊藤正美(大井) シユシユウ(3) パールマウンテン(1)
12.17 大井 ホウセント記念 2000 アラ4歳ハンデ 100 オーバマイヤ(牡4) 2:09.1 宮下哲(58) 佐藤勘市(船橋 ダイイチタカシヨウ(ハナ) ダイニタイカシヨウ(1 1/2)
12.18 浦和 ゴールドカップ 2000 サラ4歳ハンデ 150 ダイサンセルコール(牡4) 2:11.1 木村和(58) 出川己代造(船橋 エストオー(1) オリオンホース(2 1/2)
12.25 船橋 クイーンカップ 1800 サラ4歳以上牝馬ハンデ 120 コガネクイン(牝4) 1:53.3 荒山(54) 天間三之助(大井) リユウゼツト(1/2) キングブルース(1/2)
12.31 川崎 アラブチャンピオン 2300 アラ4・5・6歳ハンデ 120 アスタリー(牡4)*3 2:21.8 松浦備(47) 井上宥蔵(川崎) ホウエー(アタマ) ララミ(2 1/2)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.08 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ダイサンコトブキ 1:54.4
01.14 川崎 新春ハンデ 1600 サラ系 サキミドリ 1:44.8
01.30 大井 オープン 2000 サラ系 シンオンワード 2:08.3
02.15 大井 オープン特別 1800 サラ系 ゲキリユウ 1:54.0
03.02 大井 オープン特別 1800 サラ系 ゲキリユウ 1:53.8
03.14 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ゲキリユウ 1:49.3
03.21 大井 オープン特別 1800 サラ系 シンオンワード 1:53.7
03.27 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ゲキリユウ 1:49.6
04.07 大井 オープン特別 1800 サラ系 ゲキリユウ 1:54.2
04.17 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ヒガシミノル 1:50.5
04.19 大井 オープン特別 2000 サラ系 ゲキリユウ 2:07.8
04.24 船橋 金の鞍 1700 サラ系 ダイサンコトブキ 1:47.1
05.01 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ヒガシミノル 1:50.7
05.06 大井 オープン特別 1800 サラ系 アオヤギオー 1:53.1
06.02 大井 オープン特別 1500 サラ系 キングブルース 1:53.2
05.18 大井 オールカマー 1600 オールカマー ゲキリユウ 1:40.4
06.30 大井 オープン特別 1800 サラ系 ダイニハイスピード 1:52.9
07.16 大井 スプリンターハンデ 1400 サラ系 ダイニハイスピード 1:25.0
08.24 大井 オープン特別 1700 サラ系 ヒガシミノル 1:47.1
09.08 大井 オープン特別 1700 サラ系 スターフオード 1:47.2
10.10 大井 オープン特別 2000 サラ系 スターフオード 2:06.9
10.13 川崎 オープン特別 1600 サラ系 ホマレカツフジ 1:42.8
10.28 大井 オープン特別 2000 サラ系 コクユウ 2:07.1
11.15 大井 オールカマー 1600 オールカマー ゲキリユウ R1:39.7
12.04 大井 勝島特別 2000 サラ系 サキミドリ 2:06.4
12.11 川崎 オープン特別 1500 サラ系 シンオンワード R1:34.9
12.16 大井 オープン特別 2000 サラ系 ゲキリユウ 2:06.5

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.06 大井 新春ハンデ 2000 アラ系 ゴールデンフアイタ 2:11.5
01.11 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ミヤマシユーホー 1:56.5
01.15 川崎 オープン特別 1600 アラ系 ミヤホウ 1:44.9
01.22 大井 オープン特別 1800 アラ系 ホープフレンド 1:56.7
01.31 大井 オープン 1800 アラ系 ミヤマシユーホー 1:56.8
02.12 浦和 栄冠賞 2000 アラ系 マスホマレ 2:12.6
02.19 大井 オープン 1800 アラ系 ハマイチ 1:55.7
02.24 川崎 オープン特別 1600 アラ系 ノザワホープ 1:45.8
03.16 川崎 オープン特別 1700 アラ系 マスホマレ 1:52.2
03.22 大井 オープン特別 2000 アラ系 アサカゼオーザ 2:10.5
03.28 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ホウエー 1:51.3
04.12 大井 オープン特別 1800 アラ系 ホープフレンド 1:55.4
04.18 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ホウエー 1:50.8
04.22 大井 オープン特別 1800 アラ系 ミノワ 1:56.2
04.28 船橋 A・B級特別 1700 アラ系 ミヤホウ 1:49.3
05.03 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ミヤホウ 1:51.1
05.09 大井 オープン特別 1800 アラ系 ダイゴウイルソン 1:55.6
05.21 大井 1マイルハン 1600 アラ系 テツノオーザ 1:42.3
06.18 大井 オープン特別 1800 アラ系 カミホマレ 1:55.2
06.25 川崎 オープン特別 1600 アラ系 フクバラツケー 2:24.7
06.30 大井 A1・B級特別 1700 アラ系 テツノオーザ 1:49.3
07.16 大井 オープン特別 1700 アラ系 ハヤミナミ 1:49.4
07.28 大井 スプリンターハンデ 1400 アラ系 ハマイチ 1:28.1
09.02 船橋 銀の鞍 1600 アラ系 ダイゴウイルソン 1:42.5
09.10 大井 オープン特別 1700 アラ系 ダイゴウイルソン 1:48.8
09.29 川崎 A1・B2級特別 1800 アラ系 ハヤミナミ 1:56.5
10.08 大井 オープン特別 2000 アラ系 ハヤミナミ 2:10.2
11.05 大井 オープン特別 1800 アラ系 モカゲオー 1:55.4
11.19 大井 1マイルハン 1600 アラ系 ミヤマシユーホー 1:41.4
12.03 大井 オープン特別 1800 アラ系 ハマイチ 1:55.5
12.09 川崎 A1・B2特別 1700 アラ系 ホウエー 1:51.7
12.13 大井 オープン特別 1800 アラ系 ハマイチ R1:55.0

サラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.07 船橋 4歳特別 1500 サラ系4歳 トチギバンザイ 1:39.2
02.16 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 コガネクイン 1:36.9
02.22 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 イチタイロン 1:38.8
02.26 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 アサヒトツプ 1:36.9
03.10 船橋 4歳特別 1600 サラ系4歳 オーロラ 1:45.1
03.15 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 クインフオツクス 1:37.9
03.21 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 キングメイジ 1:43.5
03.27 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 サコン 1:37.3
04.19 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 トキノアサヒ 1:36.2
04.21 大井 4歳牝馬特別 1600 サラ系4歳 ラツキーマミー 1:43.0
11.11 川崎 ローレルハンデ 1500 サラ系3歳 ハロユウ 1:35.9
12.01 大井 青雲賞 1500 サラ系3歳 ハロユウ 1:34.5
12.10 川崎 3歳特別 1400 サラ系3歳 マサタカラオー 1:31.8
12.31 川崎 3歳特別 1500 サラ系3歳 パールマウンテン 1:36.0

●アラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.02 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 クインフオツクス 1:29.6
01.03 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 バラミドリ 1:31.0
01.17 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 アサヒトツプ 1:27.9
01.18 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 ダイイチタカシヨウ 1:32.0
01.19 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 シゲモリ 1:31.5
02.14 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 ハナライト 1:38.9
02.23 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ヒメハヤテ 1:39.9
02.28 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 バラミドリ 1:38.3
03.15 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ヒメハヤテ 1:38.8
03.20 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 ダイニタカシヨウ 1:46.6
03.28 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 サキチ 1:38.7
04.07 大井 4歳牝馬特別 1600 アラ系4歳牝馬 ヒメハヤテ 1:45.0
04.08 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 サキチ 1:45.0
04.15 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 フラツトベビー 1:38.9
10.17 川崎 ビクトリーハンデ 1400 アラ系3歳 テツカントウ 1:31.9
11.03 大井 アラブジュニアー 1400 アラ系3歳 アデルバウエル 1:29.0
12.15 大井 3歳特別 1400 アラ系3歳 テツカントウ 1:28.5

●アラ系障害

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.06 大井 A級特別 2100 アラ系障害 ニユービギン 2:27.7
01.13 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 ミトタカラ 2:59.0
01.20 大井 A級特別 2100 アラ系障害 ニユービギン 2:27.0
02.23 川崎 A級特別 2100 アラ系障害 タイセンノイチ 2:26.0
03.11 船橋 A級特別 2100 アラ系障害 ニユービギン 2:25.6
03.30 川崎 A級特別 2100 アラ系障害 タカフミリユウ 2:25.4
04.16 川崎 A級特別 2100 アラ系障害 ニユービギン 2:24.8
05.02 川崎 A級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ 2:25.8
05.16 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 コンドウオー 2:58.3
06.24 川崎 A級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ 2:24.7
08.22 川崎 A級特別 2500 アラ系障害 セントスターキング 3:01.1
09.18 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 タカフミリユウ 2:25.4
10.15 川崎 A級特別 2600 アラ系障害 タイセンノイチ 2:59.3
11.10 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 セントスターキング 2:59.6
12.29 川崎 A級特別 2100 アラ系障害 ロマンスエミー R2:23.1

*1:斤量66キロ。

*2:ミヤマシユーホー4着、斤量66キロ。

*3:ミヤマシユーホー4着、斤量67キロ。

1962年――秋の鞍(ダイサンコトブキ)、秋の特別(ミヤマシユーホー)ほか

<1962年>

公営日本一(サラ) ダイサンコトブキ
最良のサラ4歳馬 セルコール
最良のサラ荘馬 ダイサンコトブキ
公営日本一(アラ) ミヤマシユーホー
最良のアラ4歳馬 ラツキーマンナ
最良のアラ荘馬 ミヤマシユーホー

 この年の重賞競走は、浦和でのちにしらさぎ賞となる開設記念が設立。また、秋の特別・秋の鞍の距離がそれぞれ2400m、3000mへと延長されている。アングロアラブの方はミヤマシユーホーが路線を席巻したが、サラブレッドでは一年を通じて活躍した馬が不在。中央時代の実績では十分のハローモア・ホマレーヒロも苦戦し、結局はダイサンコトブキが僚馬・ダイニコトブキに続いて秋の鞍を制し、公営日本一となっている。

 この年の3月17日には、大井の開催が穴場職員組合ストライキによって中止に追い込まれた。のちにはハイセイコー皐月賞を「人質」に前日正午まで粘りに粘るなど、苛烈な闘争を展開する同組合の関東での活動は、おおよそこの頃から始まり施行者を悩ませる。だが、年末には競馬界にもうひとつの「ストライキ」があったことは、今やそれほど知られてはいない。八王子牧場の騎手養成課程に全国から集まっていた養成第1期生全14名が、養成所からの集団脱走を敢行したのである。

 競馬場機能が大井競馬場に移転したのちも、八王子競馬場の跡地では関東公営競馬の騎手養成・抽選馬を含む幼駒馴致などが行われていた。前年の地全協の発足に伴い騎手免許も全国組織である同協会の管轄となったが、かえって八王子牧場が全国の騎手免許取得者を受け入れることになる。しかし、元々関東の教習生だけを受け入れるための施設に全国から人を集めたものだから、当然ながら施設面の不備が多発した。さらには、東京オンリピックの近代五種用馬70頭あまりの世話役に、この教習生らが駆り出されたのも追い打ちをかける。一応、のちには第2期生17名が入り人数面では楽になったし、さすがにこれは無給ではなく月額7000〜8000円が支給されている。教習所では食費などで月に5000円を徴収していたから、金銭的にはありがたい面もあったのだろうが。

 だが、平時はなんとか回っていたが、この年の年末は教習生の間でインフルエンザが流行。動ける者だけで世話を行うハメとなり――当然、そのほかに教習も行われている――、状況は完全に破綻を来した。そんな中で脱走当日の12月29日に、酒の入った教官と教習生の間で減量についてのいさかいが生じたことがことの直接の引き金となる。同日未明、第一期生全員が抗議を意を示すために大井・川崎の厩舎へと向かったのだった。その後は先輩らの説得もあり、翌日にはふたたび全員が八王子へ帰還。とくに処罰者をだすこともなかったようである。

 この第一期生の名は、数ヶ月後の大井競馬場での模擬レースの様子を伝える記事で確認することができる。もっとも有名なのはなんといっても大井の高橋三郎だが、そのほか兵庫の中塚英勝や、道営の堂山芳勝の名も見える。その後、1964年の秋に那須地方競馬教養センターが完成したことで、騎手の養成課程はそちらへと移動。翌年には千葉県に小林牧場が新たに設立され、八王子牧場はその役目を終えたのだった。跡地には都立大学の日野キャンパスなどが誘致されている。

<レース・メモリアル>
秋の特別 10月18日 大井競馬場 アラ系ハンデ 距離:2400m 1着賞金:80万円
1枠1番  グレイトホース(牡7) 佐々木国(55)
2枠2番  フクトミオー(牡6) 小筆(57)
3枠3番 ×カミホマレ(牡6) 柏木(59)
4枠4番 △ダイニタイコウ(?7) 荒山(51)
5枠5番 ○リキカゼ(?) 永田(54)
6枠6番 ◎ミヤマシユーホー(牡5) 竹山(60)
6枠7番  ハヤブサ(?) 佐々木正(50)

 ミヤマシユーホーの関西時代の戦績は、4歳の7月まで走って31戦7勝。先輩にあたるフクパークの32戦30勝、タカトシの道営含め40戦34勝からすると、ずいぶんとインパクトに欠ける数字ではある。だが、転入直前は6戦して5勝2着1回、その中には栄えある第1回の銀杯――のちの楠賞――も含まれていたというから、絶賛急成長の最中での転入であったのは確からしい。果たして、C2級に編入されてからは年末までに7戦7勝の快進撃。そして年が明けたこの年、1月大井の準重賞・新春ハンデにていよいよオープン戦デビューを果たすと、これもいきなりレコードでぶち抜いたというからげに凄まじき勢いである。そこからは使われる数こそ少なくなったが、前半にはアラブチャレンジャー・ワード賞と重賞を2勝。復帰戦となった秋口のオープン特別も快勝したことで、ついに連勝記録は13まで伸びた。そしていよいよ、ミヤマシユーホーは日本一のアラブとなるべく秋の特別へと臨む。

 さて、ミヤマシユーホーは外枠発走もなんのその、グレイトホースとともに逃げるフクトミオーの番手をきっちりと確保した。一周目スタンド前の直線、この位置取りを目にしたファンの大半は、ミヤマシユーホーの勝利を確信したに違いない。ところが、コーナーを回ってバックストレッチ半ばで、突如としてミヤマシユーホーは後退を始める。故障か!いや、違った。余りに続く連勝街道に厭きたのか、これまでもときたま見せていた「突然やる気を無くす」遊び癖が、最悪のタイミングで現れたのである。圧倒的人気馬が見せた想定外の動きに一瞬展開が凍り付くが、すぐさま荒山徳一・ダイニタイコウがグレイトホースの隣に空いた場所へと競り駆け、その外からカミノホマレも飛んできた。3・4コーナー中程でフクトミオーは一杯になり、なんとか建て直したミヤマシユーホーも再び加速を始める。が、前の馬群は内から隙間なくがっちり並んで叩き合い、外に持ち出さなければ進路はない。「頼む、間に合ってくれ」……ロスを覚悟で大外を回した佐々木騎手は、必死で馬を追い続ける。団子になった馬群を交わしたのはもう残り100m、ファンの怒号と奇声が揺れる視界と混ざり合う。あとは最内に一頭だけ、さあ並んだ!と思ったところがゴール板。そして写真判定の結果は、グレイトホースへと軍配が上がったのだった。

 グレイトホースは4歳時から春の鞍・ホウセント記念と好走してはいたが、格付け面では長らくC級暮らし。それが今年に入ってB級の準重賞であるグローリーカップを勝ち上がり、ふたたびオープン戦線でも活躍を見せ始めた叩き上げの馬である。ミヤマシユーホーの奇行による展開の利があったとはいえ、2400mを番手からの横綱競馬で叩き合って制したのだから立派なもの。

 かといって、ミヤマシユーホーもこれで終わるような馬ではなかった。年末のアラブチャンピオンは盤石の走りで快勝し、この年の公営日本一(アラ系)を受賞。翌年も銀盃を64キロで、船橋記念を66キロで制するなど、酷量への適性も披露した。その分サラブレッドへの挑戦では3月に川崎のC1・2級特別戦で勝ち星を挙げた程度であったが、前半の重賞勝ちが評価されて二年連続の公営日本一(アラ系)選出となっている。引退後も種牡馬としては1976年の銀盃馬アサシモ(1971年産・母アサシモ[イチタカミツ])を出すなどそれなりに成功し、その名を長らくリーディング上位へ連ねた。

秋の特別 レース結果
1着 1枠1番 グレイトホース 2:39.0
2着 6枠6番ミヤマシユーホー ハナ
3着 4枠4番ダイニタイコウ 1
4着 3枠3番カミホマレ 1/2
5着 5枠5番リキカゼ 1/2
単勝:1番750円 復勝:1番190円 6番130円 6枠連単:1→6 1620円

ミヤマシユーホー(牡) 田中利衛厩舎(大井) 1958年生まれ 富岡順平生産 父ヒエン 母ウメトキ(母父トキノチカラ)アラブ血量25.00%
3歳(関西公営):7戦2勝(26.9万円)
4歳(関西公営):銀杯。
関西公営通算:31戦7勝(210.4万円)
4歳:7戦7勝(143万円)
5歳:公営日本一(アラ)、最良のアラ荘馬。アラブチャンピオン、ワード賞、アラブチャレンジャー、迎春ハンデ、秋の特別2着、オープン級6勝
6歳:公営日本一(アラ)、最良のアラ荘馬。銀盃、船橋記念、アラブチャレンジャー、1マイルハンデ、ワード賞2着、オープン級2勝
7歳:2戦0勝。
通算:72戦31勝(1545.7万円)。

グレイトホース(牡) 井上宥蔵厩舎(川崎) 1956年生まれ 出生地不明 父ホースニユース 母呉葉(母父不明)アラブ血量不明
4歳:春の特別3着、ホウセント記念3着
6歳:秋の特別、グローリーカップ、銀盃3着、アラブチャレンジャー3着、オープン級3勝

カミホマレ(牡) 永井繁厩舎(大井) 1957年生まれ 浦河産 父ミナミホマレ 母バンナーヒメ(母父テツザン)アラブ血量25.00%
5歳:アラブチャンピオン、ワード賞2着、アラブチャレンジャー2着、オープン級2勝
6歳:船橋記念、銀盃2着、オープン級1勝
7歳:白百合賞、オープン級1勝
8歳:銀盃。

フクトミオー(牡) 所属不明 1957年生まれ 日高産 父ホースニユース 母サワトヨ(母父ピタゴラス)アラブ血量29.39%
4歳:4歳特別1勝
5歳:シルバーカップオープン級6勝
6歳:シルバーカップ白百合賞3着、オープン級2勝

秋の鞍 11月15日 大井競馬場 サラ系ハンデ 距離:3000m 1着賞金:500万円
1枠1番 ×ミナトフブキ(牡6) 佐々木竹(55)
1枠2番  ワールドパレード(牡6) 松浦(52)
2枠3番 ○ダイサンコトブキ(牡6) 宮下哲朗(58)
2枠4番  ハジメオー(牡6) 須田(?)
3枠5番 ▲イチアサヒデ(牡8) 高柳(54)
3枠6番  ノワケ(牡7) 杉山(53)
4枠7番  ホマレーヒロ(牡7) 長沢(50)
4枠8番  ユキロウ(牡5) 加藤安(53)
5枠9番  エータイム(牡8) 佐々木国(53) 
5枠10番 ◎マツカゼオー(牡6) 赤間(54)
6枠11番  アオヤギオー(?) 小筆(57)
6枠12番 △アサブエ(牡6) 鈴木(51)

 吉田牧場は、戦前から早来に広大な敷地を有し、現在まで続く名門牧場である。その2代目にあたる吉田一太郎氏が、戦時中に下総牧場から放出されたサラブレッドの中から買い求めたのが、嶋城という名の繁殖牝馬だった。その母・月城(競走名:クレオパトラス)は牝馬ながら帝室御賞典を勝ち、父はご存じ下総御料牧場が誇った大種牡馬ダイオライト。その血の価値は極めて高く、現代に至っても月城の牝系からはゴールドシップなどの活躍馬が輩出されている。来たるべき競馬再開の暁には、彼女から帝室御賞典や東京優駿のような大競走を制する優駿が必ずや産まれる。そんな夢物語を、一太郎は思い描いていたのかもしれない。

 だが、そんな期待に反して嶋城の子は走らなかった。せいぜい、1953年の優駿牝馬で4着したミナトタイム(1950年産・父マルタケ)が出た程度。まったくのクズ馬ばかりではないが、本来望まれた水準からはほど遠かったことは確かであろう。そして1957年、19歳となっていた嶋城はいよいよ最後の子を産み落とす。その父馬に選ばれていたのは、トシハヤという無名の種牡馬だった。現役時代は国営競馬で4歳春までに10戦1勝したのち、開場したばかりの南関東へ移籍すると、8歳まで走って125戦36勝2着22回という戦績を残している。とはいえ、所詮は地方競馬でのもの。血統はそれなりに筋が通っているが、本来はとても種牡馬になどなれたものではない。だが、一太郎はこの馬に種牡馬としての素質を見出し、自らの牧場で繋養する。かつては牧場でも期待の肌馬であったはずの嶋城との配合を決めたのは、自らの相馬眼に賭ける執念か、はたまた高齢牝馬ゆえの期待の薄れだろうか。少なくとも、売り物になりにくいことは確かであっただろう。

 そしてここで、もう一人の人間に登場して貰おう。船橋の出川己代造調教師はこの夏も例年通りに、有望な若駒を探しに北海道のセリを訪れていた。5年の長きに渡ったシベリア抑留もあり、戦後は元中山組の谷口源吾を頼って船橋で再出発をしていたが、元々は公認競馬・日本レース倶楽部の林義和一門・川崎敬次郎のもとで修行を積んだ人物である*1。本人曰く「第二回のダービーから競馬に関わっている」だけに、馬を見る目は肥えていたはず。いつかは自らの手でああいった馬を……と考えていたとしても不思議ではない。だがめぼしい馬はみつからず、いよいよ手ぶらで青函連絡船に乗り込まねばならんかと落胆していた矢先のこと。かつての弟弟子で、現在は中央競馬で調教師をしている人物から面白い話を聞かされる。曰く、吉田一太郎さんのところに1頭いい馬がいる、と。

 こうして、嶋城最後の子には「ダイサンコトブキ」の名が与えられた。出川が管理し、春の鞍と秋の鞍を制したダイニコトブキの次を意味する命名は、出川がこの馬に見出した素質の高さを物語っている。そしてダイサンコトブキは、周囲の人々の思いに応え見事な成長を果たしてみせた。3歳時こそ地元の平和賞でも6着などぴりっとしなかったが、年が明けてから一変する。前年に圧倒的なパフォーマンスをみせていたオンスロートを押さえて、見事に大井盃・春の鞍の2重賞を制してみせたのだ。それからも勝ち鞍こそなかなか得られなかったが、決して失速しないしぶとい走りで重賞戦線を賑わせ続ける。

 そしてこの年、8月にNTV盃で2着とすると、4歳春以来の昇り調子とみた出川はある決断を下す。ダイサンコトブキを中央競馬へと転出させ、秋の天皇賞を狙おうというのだ。もとより中央にルーツがある出川のこと、トントン拍子で話はまとまり、9月にはダイサンコトブキは府中の名門・尾形藤吉厩舎への入厩が決まった。ところが、正式に転入の手続きをしようと競馬会の事務所を訪れると、驚愕の事実が明らかとなる。劣質馬が出走手当を目当てに中央競馬流入することを防ぐため、中央競馬はこの夏より地方から6歳以上の転入馬を認めないことにしたというのである。確かに、この時期は敗戦直後の絶望的な馬資源不足を完全に脱し、中央でも南関東でもいわゆる「スソ馬」が問題となり始めた時期にあたる。南関東でも現在まで続く9歳定年制が導入されたのも、3年後の1965年のことであった。しかし、なにも8歳や10歳の馬を入れようというじゃなし、6歳くらいの馬ならば中央競馬でだっていくらでも普通に走っている。さらにダイサンコトブキは、当時の南関東公営のサラブレッドの中でもトップクラスの一頭だ。それを門前払いとは、いったいどういう了見か。当然関係者は抗議したが、規則が緩められることはなく。登録自体を拒絶されてはかつてのホウセントのように「抜け道」を使うこともできず、哀れダイサンコトブキは一月もの間、船橋の厩舎で一人無聊を託ち続ける。

 もっとも、前年の秋の天皇賞はタカマガハラ、この年の春の天皇賞オンスロートと、直近2回の天皇賞はどちらも南関東出身馬に勝たれているのだ。そのオンスロートを4歳時に破ったダイサンコトブキが参戦してくるというのだから、中央側が多少強引な手を使ってでも出走を阻止する、というのも無理からぬところではある。単純な賞金の額だけならば、この年の天皇賞と秋の鞍は100万円の差しかない。とはいえ、まだまだ戦前の威光の残るこの時代に、天皇賞が有していた権威は計り知れないものがある。果たして、ダイサンコトブキが府中の3200mを駆けていたら……この年から3000mに延長されたのもなんのその、残り800mからの早仕掛けで強引に他馬をねじ伏せた走りを思うと、かくも不毛な考えに囚われずにはいれない。

 その後、ダイサンコトブキは8歳まで南関東で走り続けると、現役晩年は高知競馬へと移籍。最後は同地で種牡馬となったが、子供の中から父親の無念を晴らすような活躍馬はついに現れることはなかった。吉田一太郎はその後もカバーラツプ2世、コントライトと種牡馬入りして真価を発揮した名サイアーを見出し、「貴公子」テンポイントの生産者として日本競馬史上に燦然とその名を輝かせている。出川己代造も自身の成績もさることながら、弟子として佐藤賢二・石崎隆之の両名を輩出し、言うまでもなく息子には龍一・博史・克己の三調教師がいる。まさしく、南関東公営競馬屈指の名門として君臨した。1990年代に入って時代が大きく移り変わっても、自らアマゾンオペラを擁して中央所属馬と張り合っているからその凄さは並大抵ではない。そんな出川己代造が日刊競馬吉川彰彦記者に語ったという以下の言葉からは、かつては「中央競馬をビビらせた」南関東公営競馬の、誇りと矜恃を強く感じさせる。

中央と地方はプロ野球でいえばセとパ。ファームや二軍じゃないんだから。またいい時代は来るさ。坂道だプールだと言ったって、結局人間の気持ちが馬を走らせる。昔は東京ダービー馬は日本ダービーだって悪くも3着くらいには頑張ったもんだ……

<秋の鞍 レース結果>
1着 2枠3番ダイサンコトブキ 3:16.0
2着  1枠1番ミナトフブキ 3
3着  1枠2番ワールドパレード 1
4着  3枠6番ノワケ 1 3/4
5着  3枠5番イチアサヒデ 1/2
6着  4枠8番ユキロウ 3
7着  5枠9番エータイム 1 1/2 
8着  6枠12番アサブエ 3
9着  5枠10番マツカゼオー 3
10着 6枠11番アオヤギオー 12
11着 4枠7番ホマレーヒロ 2
12着 2枠4番ハジメオー アタマ

単勝:3番690円 複勝:3番220円 1番190円 2番230円 6枠連単:2→1 1330円

ダイサンコトブキ(牡) 出川己代造厩舎(船橋) 1957年生まれ 吉田牧場生産 父トシハヤ 母嶋城(母父ダイオライト)
3歳:7戦3勝(49.1万円)。 
4歳:春の鞍、大井盃、浦和桜花賞2着、秋の鞍3着、オープン級1勝
5歳:ダイオライト記念金盃3着、オープン級1勝
6歳:秋の鞍、NTV盃2着、川崎記念3着、大井記念3着、オープン級1勝
7歳:オープン級2勝
8歳:NTV盃3着

ホマレーヒロ(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1956年生まれ 塚尾己之助生産 父トシシロ 母シーカーフ(母父トキノチカラ)
3歳(中央):2戦0勝(5.5万円)
4歳(中央):17戦4勝(193.5万円)
5歳(中央):宝塚記念中京記念仁川S、天皇賞(春)2着、毎日王冠2着、大阪杯3着
6歳(中央):仁川S、宝塚記念2着、阪急杯2着、阪急杯3着、阪急杯3着、中京記念3着、スワンS3着
中央通算:41戦9勝(992.5万円)

アサブエ(牡) 井上宥蔵厩舎(川崎) 1957年生まれ 青森県産 父トシシロ 母キユウシユウ(母父プリメロ)
3歳(中央):2戦1勝(38.5万円)
4歳(中央):スプリングS3着
5歳(中央):ダイヤモンドS3着
中央通算:33戦5勝(464.5万円)
6歳:川崎開設記念、勝島特別、新春盃2着、ダイオライト記念2着

ハジメオー(牡) 井上宥蔵厩舎(川崎) 1957年生まれ 青森県産 父リンボー 母ハナザクラ(母父ヒロサクラ)
3歳(中央):1戦0勝(0万円)
4歳(中央):15戦4勝(163.8万円)
5歳(中央):10戦3勝(178.0万円)
5歳:オープン級3勝
6歳:金盃、川崎開設記念2着、新春盃3着、オープン級2勝
7歳:新春盃2着

ミナトフブキ(牡) 勝又衛厩舎(大井) 1957年生まれ 吉田牧場生産 父トシハヤ 母ミナトタイム(母父マルタケ)
3歳(中央):10戦1勝(41.8万円)
4歳(中央):25戦2勝(223.0万円)
5歳(中央):16戦4勝(265.0万円)
6歳(中央):中山記念3着
中央通算:60戦10勝(714.8万円)
6歳:大井記念秋の鞍2着、ゴールドカップ2着、オープン級1勝

ワールドパレード(牡) 所属不明 1957年生まれ 門別産 父トサミドリ 母ローヤルレザー(母父Biscailuz)
3歳(中央):9戦2勝(68.5万円)
4歳(中央):4歳オープン1勝
5歳(中央):7戦1勝(106.5万円)
中央通算:31戦6勝(399.0万円)
5歳:オープン級1勝
6歳:秋の鞍3着、ゴールドカップ3着、オープン級2勝

アオヤギオー(?) 所属不明 生年・出生地・血統不明
1962年:金盃2着、大井記念2着、オープン級3勝
1963年:オープン級1勝

<そのほか有力馬>
ハローモア(牡) 寺田時次郎厩舎(大井) 1956年生まれ 荻野守之生産 父ハロウエー 母武兆(母父月友)
3歳(中央):3戦2勝(54.5万円)
4歳(中央):菊花賞2着、セントライト記念2着、オープン級3勝、4歳オープン1勝
5歳(中央):中山記念千葉H、京王杯AH2着
6着(中央):毎日王冠函館競馬開設65周年記念、函館記念、オープン級3勝
中央通算:29戦15勝(1076.0万円)
7歳:川崎記念、NTV盃
 いうまでもなく、名牝スウヰイスーらの兄妹にあたる。3歳時は朝日杯で5着、春のクラシックも皐月賞は出走取り消しにNHK杯10着といいところがなかったが、秋以降は本領を発揮してオープン戦線で好走を続けた。タカマガハラの勝った1961年の天皇賞秋で5着したのを最後に南関東へ転ずると、いきなり川崎記念・NTV盃と重賞を連勝。だがその後が続かず、尻すぼみに終わってしまった。鵡川種牡馬入りしてからはアングロアラブの父として重用され、南関・岩手・上山で活躍した1976年のアラブ王冠賞馬タクマスリー(1973年産・母タクマハヤ[ミナミホマレ])、1975年の福山菊花賞を勝ったミナミホマレ(1969年産・母フクタカラ[ハタカゼ])を出している。

ラツキーマンナ(牡) 谷口源吾厩舎(船橋) 1959年生まれ 出生地不明 父ホウセント 母フラワーマンナ(母父不明)アラブ血量不明
3歳:全日本アラブ争覇、ビクトリーハンデ
4歳:最良のアラ4歳馬。春の特別、グローリーカップ、千鳥賞2着、オープン級2勝
 以後半世紀に渡るアングロアラブの地方優位を決定づけたホウセントが、ほとんど唯一輩出した活躍馬。3歳時は8戦7勝2着1回――唯一の敗戦相手はフクバラツケー――で全日本アラブ争覇を勝ち、4歳時も春の特別を制覇。種牡馬としては不振の父に大きなタイトルを贈ったが、一転して5歳時は脚部不安によりろくに調教が行えない状態に陥る。1番人気に推された銀盃でも5着に敗れ、さらには地元に戻って迎えた船橋記念。果敢に先行するも3角でミヤマシユーホーに交わされると、その直後に故障を発生。鞍上の荒山徳一騎手が「パンという音がした」というほどの重傷であり、残念ながら安楽死の処分が取られた。ホウセントの直子は僅かにカネミツヒカリ1頭が種牡馬入りしたが、こちらの産駒も1980年代前半には競馬場から姿を消したようである。

セルコール(牡) 出川己代造厩舎(船橋) 1959年生まれ 諏訪牧場生産 父クラツクセフト 母ミスバローン(母父クモハタ)
3歳:全日本三歳優駿平和賞2着、3歳特別1勝
4歳:最良のサラ4歳馬。春の鞍、浦和開設記念、ニューイヤーカップ大井盃3着、金盃3着、NTV盃3着
 小岩井の基礎繁殖牝馬の1頭・ボニーナンシーの牝系で、母母ボニーフラワーは1950年の菊花賞馬ハイレコード(1947年産・父セフト)を出している。3歳時は全日本三歳優駿を制すると、正月のニューイヤーカップもレコード勝ち。大井盃こそボールドプライドに譲ったものの、春の鞍・浦和開設記念と4歳重賞を連勝した。古馬に混じっても、重賞戦線でしぶとく好走を続けている。

ボールドプライド(牡) 福島酉次厩舎(大井) 1959年生まれ 青森産 父ゲイタイム 母トサミドリ(母父月友)
4歳:大井盃、浦和開設記念2着、春の鞍3着、オープン級2勝、4歳特別2勝
5歳(中央):ダイヤモンドS3着、オープン1勝
中央通算:9戦1勝(202.0万円)
7歳:金盃2着、報知グランプリカップ3着、オープン級3勝
人気薄で大井盃を逃げ切ると、春の鞍でも3着を確保。5歳時には中央へ挑戦するも、重賞で掲示板に載ることができたのはダイヤモンドSが精一杯だった。その後、全休かほかの地方競馬で走っていたのかは不明だが、7歳時に南関東へと復帰。金盃で2着するなど、意外にも往時の力は健在だった。牝系は小岩井牧場輸入のウェットセール(1898年産・父Prince Charles)からのラインだが、なにより本馬の半姉マツリュウ(1957年産・父リンボー)からはあのクラシャトル・クラキンコ母子が出ている。

ダイサンキヨサチ(牝) 阪本正太郎厩舎(大井) 1959年生まれ 新冠産 父トサミドリ 母ニユーライト(母父ダツシング)
4歳:桜花賞ゴールドカップ
競走馬としても桜花賞を勝ち、秋には浦和のゴールドカップでミナトフブキ・ワールドパレードを完封している。だがなによりも南関東に根付くチツプトツプ系の活躍馬という点で意義深く、本馬からは1970年に重賞を5連勝すると、翌年は中央へ移籍し札幌記念を勝ったアポスピード(1966年産・父アポツスル)と第1回帝王賞を制したローズジヤツク(1973年産)の全兄弟が、そして半姉のイチキヨサチ(1957年産・父タカクラヤマ)からは直子として快足馬スピードパーシア(1971年産・父パーシア)、東京王冠賞馬チヤイナスピード(1967年産・父チヤイナロツク)がそれぞれ出ている。さらには本馬の全妹イチシンヒカリ(1964年産)の曾孫の代に現れた馬こそ、あの希代の女傑ロジータ(1986年産・父ミルジョージ)である。

トサボシ(牝) 関口三治厩舎(船橋) 1959年生まれ 新冠産 父トサミドリ 母ゲイタイム(母父月友)
3歳(中央):7戦2勝(67.0万円)
4歳(中央):4戦0勝(10.7万円)
5歳:NTV盃。
6歳:ダイオライト記念3着、オープン級3勝
 下総御料牧場輸入の星若(1924年産・父Peter Pan)からは持ち込みで産まれ帝室御賞典を勝った月丘(1932年産・父Sir Gallahad)を経由するワカクモ系が発展しているが、豊若(1943年産・父ダイオライト)のラインは本馬を経由して細々と続いているのみとなっている。中央時代はパッとしない条件馬に過ぎなかったが、南関東ではNTV盃でヨシミドリ・マツカゼオーを破る大金星。その後も牝馬ながらオープン級で3勝を挙げた。代表産駒に、1972年の優駿牝馬で5着したスターチヤイルド(1969年産・父テツソ)。

ブリツカフオード(牡) 所属不明 1958年生まれ 新冠産 父ブリツカバツク 母ヤシマザクラ(母父セフト)
5歳:オープン級1勝
6歳:ダイオライト記念2着
 戦績はオープン特別を1勝に、決して格が高くもないダイオライト記念でソウルユートピアに3馬身離された2着に入った程度。ところが、それがこの年は条件戦で堅実に走り続けて38戦16勝、獲得賞金855.5万円。当年のサラ系獲得賞金ランキングでダイニコトブキに次ぐ第2位となっているのだから、当時の南関東のクラス分けとはよくわからない。父ブリツカバツクは名ジャンプサイアーとして知られ、中山大障害4連覇に海外遠征まで果たしたフジノオー(1959年産・母ベルノート[Midstream])を筆頭にその活躍馬は数え切れない。

アサカゼオーザ(牡) 南栄蔵厩舎(大井) 1959年生まれ 出生地不詳 父タカクラヤマ 母優雅(母父雅初)アラブ血量不明
4歳:ホウセント記念
5歳:銀盃2着
6歳:オープン級2勝
牝系は濠洋・川藤の系統。大井の抽選馬出身であり、3歳時は1勝、4歳時も秋口まではC級止まりだったが、一気に勢いをつけてホウセント記念を制覇。6歳時4月には、1800mのオープン戦を1:54.4のレコードで制している。

ヨシミドリ(牝) 所属不明 1957年生まれ 出生地不明 父トサミドリ 母トサミドリ(ハクリユウ)
5歳:NTV盃2着、オープン級5勝
 イチカントー(1953年産)とサキミドリ(1958年産)は全兄弟。春の鞍ではダイサンコトブキの5着だったが、この年はオープン戦で5勝と活躍している。

ハツピーローズ(牡) 所属不明 1957年生まれ 出生地不明 父トシシロ 母スガタ(母父崇優)アラブ血量25.00%
4歳:ブルーバードカップ2着
5歳:スプリンターハンデ、1マイルハンデ、オープン級3勝
母スガタからの牝系は、本馬も含めて派手な大物こそないが堅実に繁栄した名牝系。この年はオープンでも3勝を挙げたが、なによりもスプリンターハンデでのレコード勝ちの実績が光る。
 
<全重賞勝ち馬>

施行日 競馬場 レース名 距離 条件 1着賞金(単位:万円) 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着(着差) 3着(着差)
01.17 浦和 ニューイヤーカップ 1600 サラ4歳別定 60 セルコール(牡4) R1:45.2 須田茂(55) 出川己代造(船橋 イチカミイサミ(2 1/2) ユーターホマレ(アタマ)
01.10 大井 新春盃 2400 サラ5歳以上ハンデ 150 エータイム(牡8) 2:35.0 佐々木国(55) 井上宥蔵(川崎) アサブエ(ハナ) ハジメオー(ハナ)
02.01 川崎 開設記念 2200 サラ5歳以上ハンデ 200 アサブエ(牡6) 2:22.3 鈴木富(51) 金子梅吉(大井) ハジメオー(1) エータイム(1/2)
02.08 大井 千鳥賞 1600 アラ4歳別定 40 ナギサホープ(牡4) 1:44.7 宮下哲(55) 宮下仁(船橋 ラツキーマンナ(3) フクバラツケー(ハナ)
02.23 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ4歳別定 40 ダイリユウ(牡4) 1:44.1 藤田安(53) 不明 フクバラツケー(アタマ) シマユキ(1 1/2)
03.01 大井 銀盃 2000 アラ5歳以上ハンデ 50 ゴールデンフアイタ(牡6) 2:09.0 須田茂(58) 田中利衛(大井) カミホマレ(5) グレイトホース(ハナ)
03.02 船橋 ダイオライト記念 2000 サラ5歳以上ハンデ 150 ダイニコトブキ(牡8) 2:07.8 勝又衛(56) 出川己代造(船橋 アサブエ(ハナ) トサボシ(2 1/2)
03.13 川崎 キヨフジ記念 2000 サラ4歳以上牝馬ハンデ 100 ムーン(牝6) 2:11.8 佐々木竹見(56) 岩本亀五郎(川崎) ミスパープス(2 1/2) サンセイミドリ(1/2)
04.10 大井 大井盃 1800 サラ4歳牡馬ハンデ 100 ボールドプライド(牡4)*2 1:56.9 荒山徳一(55) 福島酉次(大井) ケイシヨウヤサカ(4) セルコール(アタマ)
04.17 浦和 桜花賞 1600 サラ4歳牝馬別定 70 ダイサンキヨサチ(牝4) 1:45.5 須田茂(55) 阪本正太郎(大井) サカエホープ(5) センシヨウ(2)
05.10 大井 春の鞍 2000 サラ4歳牡57・牝55 250 セルコール(牡4) 2:09.5 須田茂(57) 出川己代造(船橋 スヰフトフート(ハナ) ボールドプライド(2 1/2)
05.18 川崎 アラブチャレンジャー 1700 アラ4・5歳ハンデ 70 ミヤマシユーホー(牡5) 1:51.7 竹山(55) 田中利衛(大井) ハヤミナミ(アタマ) グレイトホース(アタマ)
05.25 大井 春の特別 1800 アラ4歳牡57・牝55 70 ラツキーマンナ(牡4) 1:57.0 佐々木竹見(57) 谷口源吾(船橋 ミノワ(2) スギミドリ(1/2)
06.05 大井 大井記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 200 ミナトフブキ(牡6) 2:33.4 佐々木竹見(51) 勝又衛(大井) アオヤギオー(4) ダイサンコトブキ(3)
06.21 大井 ワード賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 60 ミヤマシユーホー(牡5) 不明 竹山(58) 田中利衛(大井) エロルデ(1/2) ハヤミナミ(ハナ)
07.15 浦和 開設記念 2000 サラ4歳 不明 セルコール(牡4) 2:09.8 宮下哲(57) 出川己代造(船橋 ボールドプライド(2 1/2) コダマオー(3)
07.10 川崎 川崎記念 2000 サラ4歳以上ハンデ 150 ハローモア(牡7) 2:07.5 勝又泉(49) 寺田時次郎(大井) ユキロウ(2 1/2) ダイサンコトブキ(1 1/2)
07.26 船橋 NTV盃 2000 サラ4歳以上ハンデ 200 ハローモア(牡7) 2:06.7 勝又泉(52) 寺田時次郎(大井) ダイサンコトブキ(2 1/2) セルコール(5)
08.05 川崎 白百合賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 60 エロルデ(牡5) 2:12.0 松浦(54) 小暮嘉久(大井) マスホマレ(3/4) フクトミオー(アタマ)
08.19 浦和 シルバーカップ 2000 アラ4歳以上ハンデ 60 フクトミオー(牡6) 2:11.4 小筆(55) 不明 シルバーホウヨウ(2 1/2) ハヤブサ(6)
09.17 船橋 船橋記念 1800 アラ4歳以上ハンデ 50 カミホマレ(牡6) 1:56.5 柏木三郎(58) 永井繁(大井) マスホマレ(アタマ) シルバーホウヨウ(2)
10.01 大井 金盃 2400 サラ4歳以上ハンデ 200 ハジメオー(牡6) 2:35.5 佐々木竹見(57) 井上宥蔵(川崎) アオヤギオー(2) セルコール(4)
10.18 大井 秋の特別 2400 アラ4歳以上ハンデ 80 グレイトホース(牡7) 2:39.0 佐々木國(55) 井上宥蔵(川崎) ミヤマシユーホー(ハナ) ダイニタイコウ(1)
10.29 川崎 全日本アラブ争覇 1800 アラ3歳別定 60 セントマサ(牡3) 1:39.1 須田茂(54) 谷口源吾(船橋 ハナライト(1) フクトミホマレ(1 1/2)
11.08 浦和 ゴールドカップ 2000 サラ4歳ハンデ 100 ダイサンキヨサチ(牝4) 2:09.4 須田茂(57) 坂本正太郎(大井) ミナトフブキ(3) ワールドパレード(1)
11.15 大井 秋の鞍 3000 サラ4歳以上ハンデ 500 ダイサンコトブキ(牡6) 3:16.0 宮下哲朗(58) 出川己代造(船橋 ミナトフブキ(3) ワールドパレード(1)
11.17 船橋 平和賞 1500 サラ3歳別定 70 コクユウ(牡3) 1:35.8 佐々木竹見 伊藤 正美(大井) テルチカラ(3) ダイサンセルコール(ハナ)
12.01 川崎 全日本三歳優駿 1600 サラ3歳別定 100 テルチカラ(牡3) 1:44.5 高岩(54) 森田正一(大井) シンニツケイ(クビ) ダイサンセルコール(3)
12.05 船橋 クイーン賞 1800 サラ4歳以上牝馬ハンデ 100 ヒガシミノル(牝4) 1:54.9 佐々木竹見(53) 下山喜万多(川崎) サンセイミドリ(クビ) オハヨー(1)
12.25 大井 ホウセント記念 2000 アラ4歳ハンデ 60 アサカゼオーザ(牡4) 2:11.5 赤間(54) 南栄蔵(大井) ホープフレンド(1 1/2) ノザワホープ(同着)
12.31 川崎 アラブチャンピオン 2200 アラ4・5・6歳ハンデ 100 ミヤマシユーホー(牡5) 2:27.5 竹山(61.5) 田中利衛(大井) ハルミナト(1 1/2) タカラガワ(同着)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.01 川崎 新春ハンデ 2000 サラ系 不明 不明
01.23 大井 ウインターカップ 2000 サラ系 ハロートモ 2:07.0
02.08 大井 オープン特別 2000 サラ系 エータイム 2:08.0
02.18 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ハジメオー 1:53.9
02.25 大井 オープン特別 1800 サラ系 マツカゼオー*3 1:55.6
03.16 大井 オープン特別 1800 サラ系 ダイサンコトブキ*4 1:56.0
03.28 大井 オープン特別 2000 サラ系 ダイニコトブキ 2:07.5
04.03 川崎 A・B級特別 1700 サラ系 トサボシ 1:52.1
04.11 大井 オープン特別 1800 サラ系 ハロートモ*5 1:53.5
04.19 大井 オールカマー 1600 オールカマー ハロートモ*6 1:40.4
05.01 川崎 A1・C1級特別 2000 サラ系 ハロートモ 2:10.9
05.08 大井 オープン特別 1800 サラ系 ヒデツキ*7 1:54.0
05.20 川崎 オープン特別 1600 サラ系 ハジメオー 1:43.0
05.25 大井 オープン特別 1800 サラ系 ソウルユートピア 1:53.0
06.17 川崎 オープン特別 1700 サラ系 トサボシ 1:49.8
06.24 大井 オープン特別 1800 サラ系 ミナトフブキ 1:53.5
06.29 船橋 A1以下特別 1700 サラ系 トサボシ 1:45.9
07.03 大井 オープン特別 1700 サラ系 アオヤギオー 1:46.5
07.18 大井 オープン特別 1700 サラ系 ヨシミドリ*8 1:47.0
08.01 大井 スプリングハンデ 1400 サラ系 ユキロウ*9 1:27.0
08.08 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ワールドパレード 1:49.6
08.22 大井 オープン特別 1700 サラ系 ワールドパレード*10 1:48.0
09.04 川崎 オープン特別 1600 サラ系 ムーン 1:43.2
09.10 大井 オープン特別 2000 サラ系 ヨシミドリ*11 2:07.7
09.19 大井 オープン特別 1800 サラ系 アオヤギオー 1:54.9
10.14 大井 オープン特別 2000 サラ系 アオヤギオー 2:08.5
10.26 大井 オールカマー 1600 オールカマー ノワケ*12 1:41.0
11.01 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ノワケ 1:51.4
11.17 船橋 オープン特別 1800 サラ系 ブリツカフオード 1:54.4
12.11 大井 勝島特別 2000 サラ系 アサブエ*13 2:08.0
12.21 大井 オープン特別 1800 サラ系 シンオンワード 1:55.0

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.03 川崎 A・B級特別 2000 アラ系 タカライザン 2:11.5
01.12 大井 迎春ハンデ 2000 アラ系 ミヤマシユーホー R2:09.3
01.21 大井 オープン特別 1800 アラ系 ミヤマシユーホー R1:55.4
02.03 川崎 A級以下特別 2000 アラ系 フクトミオー 2:10.6
02.11 大井 オープン特別 1800 アラ系 エロルデ 1:55.9
03.18 大井 オープン特別 1800 アラ系 ゴールデンフアイタ 1:56.0
03.25 浦和 オープン特別 2000 アラ系 シルバーホウヨウ 2:12.2
04.06 川崎 A・B級特別 1700 アラ系 オーバイ 1:52.3
04.12 大井 オープン特別 1700 アラ系 エロルデ 1:49.0
04.18 浦和 オープン特別 1600 アラ系 フクバラツケー 1:45.5
04.22 大井 オープン特別 1600 アラ系 グレイトホース 1:43.3
05.03 川崎 オープン特別 1600 アラ系 ハツピーローズ 1:44.2
05.09 大井 オープン特別 1800 アラ系 ゴールデンフアイタ 1:55.1
05.15 浦和 オープン特別 2000 アラ系 ハツピーローズ 2:11.7
05.24 大井 オープン特別 1700 アラ系 グレイトホース 1:48.9
06.03 大井 オープン特別 1800 アラ系 ミヤマシユーホー 1:56.4
07.01 大井 オープン特別 1800 アラ系 ハヤミナミ 1:56.0
07.06 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ナミカゼ 1:52.1
07.17 大井 オープン特別 1700 アラ系 グレイトホース 1:49.0
07.22 船橋 オープン特別 1600 アラ系 ラツキーマンナ R1:42.0
07.29 大井 オープン特別 1700 アラ系 グレイトホース 1:51.3
08.11 大井 オープン特別 1700 アラ系 ハツピーローズ 1:49.4
08.25 大井 スプリンターハンデ 1400 アラ系 ハツピーローズ R1:27.9
08.30 船橋 オープン特別 1700 アラ系 マスホマレ 1:49.1
09.05 川崎 オープン特別 1600 アラ系 フクトミオー 1:45.0
09.11 大井 オープン特別 1700 アラ系 カミホマレ 1;49.5
09.21 大井 オープン特別 1800 アラ系 ミヤマシユーホー 1:56.4
10.02 大井 オープン特別 2000 アラ系 ダイニタイコウ 2:11.0
10.07 川崎 A・B級特別 1700 アラ系 オーバイ 1:52.3
10.28 大井 1マイルハン 1600 アラ系 ハツピーローズ 1:44.0
11.02 川崎 オープン特別 1700 アラ系 ミヤマシユーホー 1:52.8
11.11 大井 オープン特別 1800 アラ系 ラツキーマンナ 1:55.5
11.30 川崎 中距離ハンデ 2000 アラ系 ミヤマシユーホー 2:12.7
11.25 大井 オープン特別 1800 アラ系 ダイニタイコウ 1:55.6
12.09 大井 オープン特別 1800 アラ系 ミヤマシユーホー 1:56.6
12.23 大井 オープン特別 1800 アラ系 ゴールデンフアイタ 1:57.5

サラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.02 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 ヒガシミノル*14 1:38.6
01.23 大井 4歳特別 1400 サラ系4歳 ボールドプライド 1:29.3
01.31 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 ヒガシミノル 1:38.5
02.06 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 ケイシヨウヤサカ 1:37.4
02.24 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 ボールドプライド 1:36.6
03.26 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 スターフオード 1:45.4
03.28 大井 4歳牝馬特別 1600 サラ系4歳牝馬 サカエホープ 1:44.5
04.09 大井 4歳特別 1700 サラ系4歳 ホースオー 1:51.1
04.20 大井 4歳特別 1700 サラ系4歳 スヰフトフート 1:50.4
11.02 川崎 ローレルハンデ 1400 サラ系3歳 ダイサンセルコール 1:32.4
12.09 大井 青雲賞 1500 サラ系3歳 コクユウ 1:36.3
12.20 大井 3歳特別 1400 サラ系3歳 ラツキーマミー 1:29.1

●アラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.04 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ノザワホープ 1:39.5
01.24 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 タマノチカラ 1:30.5
03.01 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 サンダーヒメ 1:38.6
03.11 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 サンダーヒメ 1:40.6
03.19 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 フクトミホープ 1:44.7
03.24 浦和 4歳特別 1600 アラ系4歳 ダイリユウ 1:47.6
03.29 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 フクトミホープ 1:46.7
03.31 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 セイワ 1:45.2
04.04 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ノザワホープ 1:28.1
04.10 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 セイワ 1:45.1
04.12 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 モカゲオー 1:44.9
04.23 大井 4歳特別 1700 アラ系4歳 ミノワ 1:51.5
05.21 川崎 4歳特別 1600 アラ系4歳 バウエル 1:47.8
10.05 川崎 ビクトリーハンデ 1400 アラ系3歳 フラツトベビー 1:34.2
11.23 大井 アラブジュニアー 1500 アラ系3歳 バラミドリ 1:39.0
12.21 大井 3歳特別 1400 アラ系3歳 フクトミホマレ 1:31.0

●アラ系障害

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.03 川崎 障害特別 2500 アラ系障害 セントスターキング 3:01.4
01.10 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 タカテル 2:28.0
01.21 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンラツス ?
01.28 船橋 A級以下 2100 アラ系障害 セイサ 2:26.4
02.03 川崎 特別 2100 アラ系障害 ミトタカラ 2:25.7
02.11 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 セントスターキング R2:26.4
02.25 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 タケイサミ 2:27.6
03.10 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 ミトタカラ 2:25.2
03.18 大井 A・B級障害 2100 アラ系障害 エイトリング 2:26.5
03.27 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンドウオー 2:27.9
04.08 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 タケイサミ R2:25.0
04.22 大井 特別 2100 アラ系障害 ミトタカラ 2:27.0
05.02 川崎 特別 2100 アラ系障害 セイサ 2:25.7
05.18 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 シンタカラ 2:24.3
06.06 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンラツス 2:25.5
06.15 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 シンタカラ 2:24.0
07.01 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンラツス 2:25.0
07.07 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ 2:24.6
07.29 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ビツクヒメ 2:25.9
08.28 船橋 A・B級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ 2:25.1
09.03 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 シンタカラ 2:23.6
09.23 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 不明 不明
10.14 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンドウオー 2:28.0
10.20 船橋 A・B級特別 2100 アラ系障害 ヒロサカエ 2:26.7
10.31 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 セイサ 2:26.5
11.11 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 セイサ 2:27.6
11.18 船橋 A・B級特別 2100 アラ系障害 タマツルギ 2:25.5
11.25 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ニチア 2:26.6
12.09 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ニユービギン 2:27.4
12.23 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ニユービギン 2:28.8
12.29 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 タイセンノイチ 2:26.6

*1:ただし、1936年の段階で川崎敬二郎厩舎は府中で開業している。

*2:逃げ切り

*3:センジユ4着

*4:センジユ4着

*5:センジユ2着(2 1/2

*6:センジユ4着

*7:センジユ着外

*8:センジユ5着

*9:センジユ着外

*10:センジユ4着

*11:センジユ5着

*12:センジユ5着

*13:センジユ5着

*14:セルコール2着

1961年――秋の特別(センジユ)、川崎記念(マツカゼオー・シヨウザン)ほか

<1961年>

公営日本一(サラ) サキミドリ 秋の鞍
最良のサラ4歳馬 サキミドリ 同上
最良のサラ荘馬 イチアサヒデ 川崎開設記念・新春盃
公営日本一(アラ) センジユ 秋の特別
最良のアラ4歳馬 エロルデ 春の特別
最良のアラ荘馬 センジユ 前述

この1961年という年は、公営競技界には「長沼答申」によって知られている。すでに競輪の廃止法案は社会党以下の革新勢力により複数回国会へ提出されていたが、繰り返される騒擾事件を受けついに政府も重い腰を上げざるを得なくなった。2月に有識者からなる内閣府直属の諮問機関である公営競技調査会が創設されると、敏腕大蔵官僚であった長沼弘毅が会長に就任する。7月に提出された答申は前述の通り「長沼答申」と呼ばれ、公営競技憲法とまで謳われた。

 客に影響がある具体的な内容としては、場外の新設の停止――南関東では、川崎が野毛に場外を持っていたらしい――、射幸心を煽る式別の廃止――当初は連勝単式全廃まで掲げられた。結局、従来の6枠連単から大井は8枠連複、ほか三場は前半6枠連複・後半同連単併用制――などが挙げられる。だがなによりも南関東にとって大きかったのは、競馬施行者の一部事務組合化と戦災復興・罹災指定市の開催権消滅、そして開催の原則土日化の勧告だろう。前者は戦災復興などのために競馬場所在地以外でも競馬開催権を得た自治体が多く存在したのだが、終戦から15年以上を経たことだしこれを停止。ついでに開催数を大幅に間引きしようというもの。後者については当時の南関東は府中のダービーデイ以外364日開催しており、実態との摺り合わせが問題となった。結果的に地方競馬側で反対運動が盛り上がったこともあり、指定市の開催権についてはひとまず3年間の延長。また週に一度のギャンブル・ホリデーを設けることで決着している。

 こうした「社会公害論」が盛り上がる一方で、この年の南関東競馬ではオリンピック協賛競馬という形で国策への貢献が行われた。また久しぶりに重賞戦線が再編され、ブルーバードカップ・千鳥賞からそれぞれ性別条件が外れ、サラの大井盃・桜花賞は牡馬・牝馬限定戦となっている。またレース名の安定しなかった浦和のこがね賞は、ようやくシルバーカップへと落ち着いた。そしてその内実はというと、サラブレッドではオンスロートと春の4歳重賞2勝のヤグチホープが中央入りした穴をマツカゼオーら元中央の重賞級馬が埋め、アラブではセンジユが超酷量にも負けずに最後の一花を裂かせている。さらには直近の6戦で5勝2着1回という戦績を引っ提げて、関西より次なる怪物ミヤマシユーホーが転入。C2格付けからの条件戦ながらも、順調に連勝街道を驀進していく。

<レース・メモリアル>
川崎記念 7月16日 川崎競馬場 サラ系ハンデ 距離2000m 1着賞金:150万円
1枠1番 △ダイサンコトブキ 牡5 宮下哲(55)
2枠2番 ▲イチアサヒデ 牡7 高柳(55)
3枠3番  オータジマ 牡7 松浦(52)
4枠4番 ◎マツカゼオー 牡5 赤間(53)
5枠5番  タイセツザン 牡6 勝又衛(52)
6枠6番 ○シヨウザン 牡6 永田(51)

 たんなる戦績不振から、天皇賞や大障害のような勝ち抜きレース制覇後のローテーション、脚部不安にダート転向。中央競馬から地方競馬へと有力馬が転入してくる理由は様々だが、いずれにせよ70年代に入っていよいよ賞金格差が拡大するまで、彼らは絶えず南関東へと流入しては重賞戦線を賑わせた。とはいえ、まだまだ競争条件が多様化する以前の時代。中央競馬でも南関東でも、その真価を発揮する環境を得られないまま消えていった馬も、さぞ多かったことだろう。

 すでに府中の開催もなくなった7月半ば。この年の川崎記念は日曜日ということもあって、当時の川崎競馬場レコードタイの3万8000人余りが来場している。ただし、6頭立てのうち南関東の生え抜きは、出川厩舎のダイサンコトブキのみ。なかでも安田記念でそれぞれ3着・4着してから南関東へ転入したマツカゼオー・シヨウザンの2頭が、単勝発売1734票中1529票を占めるほどの圧倒的な支持を受けた。

 マツカゼオーは牝系がビユーチフルドリーマー〜アストラル、父はプリメロ最良の後継トサミドリ。全兄姉に1954年の最優秀5歳以上牝馬チエリオ(1950年産)と1955年の皐月賞馬ケゴン(1951年産)、半妹に1962年の優駿牝馬を勝ったオーハヤブサ(1959年産・父ヒンドスタン)がいるという超絶良血馬である。実際その血に恥じることなく、中央時代はデビューからレコード更新3回を含む4連勝で朝日杯を制覇。4歳になっても順調に勝ち進み、弥生賞を勝って臨んだスプリングSで本番前に西の総大将・コダマと対決している。ところが、ここは大きく崩れて6.9秒差の最下位に沈んでしまった。皐月賞は建て直して2着に来たが勝ったコダマからは0.7秒離されており、ダービーも直線伸びを欠き5着。その後も堅実には走るが勝ち星を挙げることはできないまま、プリメロ系のダート適性に期待してか南関東へとやってきている。シヨウザンの方は母が米サラのミスカリフオルニアということもあってか、当時としては裏路線といえるクモハタ記念に京王杯SCと、2000m以下の重賞で良績を収めて来た馬である。

 どちらも気性やスタミナに難があるが、その分スピードの豊かさ持ち味だ。バックストレッチからの発走となったが、マツカゼオーとシヨウザンは勢いよく飛び出すと、ガリガリとやり合いながら3番手以下を大きく突き放していく。一周目の直線に入ると、両頭へ向けて満員の観衆から早くも大いに拍手が沸いた。このまま2頭のマッチレースかと思われたが、1・2コーナーを回ったところで早くもシヨウザンが後退を始める。一人旅となったマツカゼオーも3コーナーで掴まってしまい、直線に入ったところではイチアサヒデがインを巧く使って先頭に立つ。だがすぐさま外からタイセツザンが難なく抜けだし、最後に道中死んだふりだったオータジマが突っ込んできて2着へと上がる。中央時代の戦績から格下と見られていた2頭で決まったことで、枠連単は3万6100円の超絶大穴配当となった。

 マツカゼオーはその後も気の悪さなどがあって、大井の準重賞・サマーカップを勝った程度で終わっている。しかしその潜在能力は確かであり、種牡馬入りしてからは南関・道営で重賞を9勝のマルサンフアイヤ(1970年産・母ダイニカツラユウホウ[ヤシマチヤペル])を筆頭に、地方競馬の活躍馬を多数輩出した。またシヨウザンも、この直後に大井のスプリンターハンデをレコードで快勝してみせている。双方とも、現代ならばもっと活躍できたかもしれない馬だろう。

川崎記念 結果>
1着 5枠5番 タイセツザン 2:07.6
2着 3枠3番 オータジマ 4
3着 2枠2番 イチアサヒデ 3/4
4着 1枠1番 ダイサンコトブキ 3
5着 4枠4番 マツカゼオー 2
6着 6枠6番 シヨウザン 12
単勝:5番1940円 複勝:5番830円3番850円 6枠連単:5→3 36100円

マツカゼオー(牡) 所属不明 1957年生まれ 三石産 父トサミドリ 母オーマツカゼ(母父ダイオライト)
3歳(中央):啓衆社賞・最優秀3歳牡馬朝日杯3歳S、東京3歳S、3歳オープン級1勝
4歳(中央):弥生賞皐月賞2着、菊花賞2着、毎日王冠3着、セントライト記念3着、京王杯AH3着、オープン級1勝、4歳オープン級1勝
5歳(中央):中山記念2着、安田記念3着
中央通算:21戦7勝 758.5万円
5歳:サマーカップ、秋の鞍3着、NTV盃3着、オープン級2勝
6歳:オープン級1勝

シヨウザン(牡) 所属不明 1957年生まれ 出生地不明 父ハロウエー 母ミスカリフオルニア(母父Dogaway)
3歳(中央):2戦0勝(1.5万円)
4歳(中央):クモハタ記念、カブトヤマ記念3着
5歳(中央):京王杯SC
中央通算:24戦9勝 639.2万円
6歳:スプリンターハンデ(サラ系)、オープン級1勝

イチアサヒデ(中央名:アサヒデ)(牡) 安藤徳男厩舎(大井) 1955年生まれ 青森産 父アサトモ 母虹政(母父セフト)
3歳(中央):4戦0勝(0万円)
4歳(中央):31戦8勝(205万円)
5歳(中央):28戦4勝(223.8万円)
中央通算:63戦12勝 428.8万円
6歳:オープン級1勝
7歳:最良のサラ壮馬。川崎開設記念、新春盃、川崎記念3着、オープン級2勝
8歳:15戦0勝
通算:111戦23勝 1461.1万円

タイセツザン(牡) 所属不明 1956年生まれ 出生地不明 父トシシロ 母セフトザン(母父セフト)
3歳(中央):6戦1勝(34.6万円)
4歳(中央):16戦4勝(165.5万円)
5歳(中央):鳴尾記念3着
中央通算:32戦6勝 308.6万円
6歳:川崎記念大井記念2着、新春盃2着、川崎開設記念3着、オープン級1勝

秋の特別 11月1日 大井競馬場 アラ系ハンデ 距離2400m 1着賞金:80万円
1枠1番 ○ゴールデンフアイタ(牡5) 須田茂(57)
2枠2番  ハヤミナミ(牡4) 赤間(49)
3枠3番 ×エロルデ(牡4) 松浦(54)
4枠4番 ◎センジユ(牡6) 佐々木正(69)
5枠5番 △シルバーホウヨウ(?5) 荒山(52)
5枠6番  タカライザン(牡5) 佐々木国(55)
6枠7番 ▲マスホマレ(牡6) 宮下哲(59)
6枠8番  フクトミオー(牡5) 小暮(56)

 センジユ。管理する倉内調教師が「ひとめぼれして」競りで落とした馬商から180万円で買い取り、さらには馬主である矢野千寿氏の名を頂いただけのことはあって、デビュー当初からその力は抜きん出ていた。4歳時には春・秋の特別を見事に制覇し、となるとホウセント以来の南関東最強アラブの伝統として、サラブレッドへの挑戦もしごく当然のことだった。

 一方、トモスベビーらの先輩はサラブレッド系競走で走り始めるとアラブのレースには顔を見せなくなることが多かったが、センジユは引き続き斤量との激闘を繰り広げている。5歳時は春先からサラブレッドのC2級に挑戦する一方で、銀盃・ワード賞・船橋記念と重賞を3勝。その上で8月には、準重賞のスプリンターハンデでオンスロートらを下す大金星を挙げた。だが、その後はサラのオープン戦では年内に3着→4着→5着→4着と勝ちきれず。対アラブでも斤量が66キロまで達してしまってはさすがに分が悪く、なかなか勝ち星は巡ってこない。それでも春先の活躍とサラブレッドへの挑戦が評価され、この年から新設された公営日本一で準日本に輝いている。

 そして迎えた6歳のこの年、対サラブレッドのオープン級では掲示板に載ること7回。とにかくあと一歩が届かない歯がゆい結果が続いていたが、それでも秋の特別では、次点のマスホマレとも10キロ差の69キロという超重量ながらも1番人気に支持された。果たして道中は後方待機、さすがにこの長丁場で超酷量の苦しさは免れないか……と思いきや、3コーナー手前で佐々木騎手が合図をすると、一気に捲り上げ外から他馬を交わしていく。逃げるエロルデ直線入り口で追い超せば、そのままゴールまで一切バテることがない。速さでサラには一歩及ばずとも、アラブの怪物にはこのタフネスこそが誇りだろう。

 翌年も勝ち星こそなかったものの、4月には久々にサラのオープンレースで連帯。引退レースとなった準重賞の勝島特別も5着と、最後までその走りは健在だった。なにより、センジユは種牡馬入りしてからも現役時代に恥じない活躍をみせた。産駒には道営からアラブ大賞典を制しレース名に名を残したセンジユスガタ、対サラブレッドで圧倒的な戦績を収めたナルビハヤテ、兵庫初の獲得賞金1億円馬イチトク、ローゼンホーマ以前の福山最強馬テルステイツ……戦後最大のアラブセンジユのあとにセンジユなし種牡馬広告に載せられた謳い文句は決して大げさなものではなく、実際に競走・繁殖を総合的に評価するのならば、センジユと肩を並べるのは戦後50年のアングロアラブ競馬史の中でもセイユウにイナリトウザイ、タガミホマレくらいのものだろう。

<秋の特別 結果>
1着 4枠4番 センジユ 2:38.6
2着 2枠2番 ハヤミナミ 6
3着 1枠1番 ゴールデンフアイタ 5
4着 5枠5番 シルバーホウヨウ 8 
5着 6枠7番 マスホマレ アタマ
単勝:4番230円 複勝:4番120円 2番160円 1番120円 6枠連単:4→2 2040円

センジユ(牡) 倉内種太郎厩舎(大井) 1956年生まれ 浦河・三枝幸盛生産 父方景 母イースタン(バラツケー)アラブ血量35.93%
3歳:ビクトリーハンデ
4歳:春の特別、秋の特別、船橋記念、千鳥賞、アラブチャレンジャー2着、白百合賞3着、オープン級2勝、4歳特別2勝
5歳:公営準日本一。銀盃、ワード賞、船橋記念、スプリンターハンデ(サラ系)、アラブチャレンジャー2着、オープン級1勝
6歳:公営日本一(アラ)、最良のアラ荘馬。秋の特別、スプリンターハンデ(アラ系)、1マイルハンデ(アラ系)、銀盃2着、オープン級3勝
通算:90戦31勝 1527万2000円

ゴールデンフアイタ(牡) 田中利衛厩舎(大井) 1957年生まれ 出生地? 父セントオー 母松新(成霞)アラブ血量25.00%
5歳:ワード賞、船橋記念、秋の特別3着、アラブチャレンジャー3着、オープン級3勝
6歳:銀盃、オープン級3勝
7歳:オープン級1勝

エロルデ(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1958年生まれ 出生地? 血統不詳
4歳:最良のアラ4歳馬。春の特別、アラブ1マイルハンデ、オープン級2勝、4歳特別1勝
5勝:白百合賞、ワード賞2着、オープン級2勝

<そのほか有力馬>
サキミドリ(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1958年生まれ 平取産 父トサミドリ 母フジヨシ(母父ハクリユウ)
4歳:公営日本一(サラ)、最良のサラ4歳馬。秋の鞍、金盃2着
5歳(中央):中京記念2着、スワンS2着
中央通算:12戦0勝 249.5万円
6歳:金盃、川崎開設記念、新春盃、ダイオライト記念3着
7歳:新春ハンデ、勝島特別
8歳:新春盃2着、大井記念3着、オープン級1勝
 中央競馬から転じて1958年の秋の鞍を勝ち、川崎記念を3勝したイチカントー(1953年産)、この年NTV杯を2着しオープンでも複数の勝ち星を挙げたヨシミドリ(1957年産)の全弟。一度は中央競馬に入厩するもデビューできす、大井へ回って4歳の8月にようやく初出走を果たす。しかしながら、そこから11月の秋の鞍まで順調に使われると、そのままダイニコトブキらを下してこの大一番を制覇。公営日本一・最良のサラ4歳馬にも輝いた。年があけると阪神・柏谷富衛厩舎へと転出し、緒戦のオープン戦はトキノキロク(1961年啓衆社賞最優秀5歳以上牡馬)の2着とまずまず。しかしながらその後は中京記念スワンSで2着、コダマが制した宝塚記念は7頭中最下位。秋には天皇賞を目指して東上したが、やはり前哨戦はオールカマー8着、目黒記念9着とさっぱりだった。それでも本番ではクリヒデの4着に入り、中央では12戦して1勝もできなかったが250万円あまりを稼ぎ出している。翌年南関東へ復帰するとさっそく大井の新春盃を5馬身差の快勝で久々の勝ち星を挙げ、この年は川崎開設記念・金盃を合わせ重賞を3勝の14戦5勝、収得賞金1071.2万円。その後も、8歳まで堅実にオープン戦線を賑わせた。

ヤグチホープ(牡) 矢熊寿厩舎(大井) 1958年生まれ 静内産 父トサミドリ 母フエアエラ(母父Rockefella)
4歳:春の鞍、大井盃、4歳特別2勝
4歳(中央):4戦1勝(385.0万円)
5歳(東海):東海菊花賞2着
 3歳時はぱっとしなかったが、きっちりと力を付けて大井盃・春の鞍を連勝。秋にはオンスロートとともに中央入りした。……が、こちらは年内に4戦して1勝もできず――賞金額からして、重賞で掲示板くらいには載っていそうだが――。けっきょく翌5歳には東海公営に転出し、東海菊花賞で2着した記録が残っている。なお、本馬の大井盃・春の鞍はどちらも矢熊寿が管理・騎乗しているが、おそらく南関東の重賞競走勝ちとしてはこれが最後の例となるのではないかと思われる。

ビツクヒメ(牝) 所属不明 1955年生まれ 出生不明 父ビツグヴイ 母第二三軍(バラツケー)アラブ血量26.56%
4歳:ブルーバードカップ2着、春の特別3着、4歳特別1勝
5歳:白百合賞2着、船橋記念3着、シルバーカップ3着、オープン級1勝
 母の第二三軍はアラブの名牝系の祖として知られ、本馬も南関東でも障害競走を中心に活躍したジヤイアンツ(1947年産・父方景)が半兄、重賞3勝を挙げ種牡馬入りも果たしたマスホマレ、春木を中心に黎明期の関西公営を走り、28連勝という脅威の戦績を挙げたとされる牝馬アサヒマル(異名にタカマサ・ミスホマレ)の近親となる。重賞タイトルこそ届かなかったが、牡馬に混じって堅実に入着を続けたのは立派の一言。なにより、本馬の孫には1976年のアラブダービー・全日本アラブ優駿楠賞を制したメイクマイウエー(1973年産・父トモスベビー母クインビツク[シユンエイ])が出た。

ステツプホース(牝) 小暮嘉久厩舎(大井) 1957年生まれ 青森産 父クモノハナ 母ステツプライト(母父ダイオライト)
3歳(中央):6戦1勝(35.9万円)
4歳(中央):8戦2勝(71.5万円)
中央通算:14戦3勝 107.4万円
5歳:キヨフジ記念、クイーン賞オープン級2勝
 中央時代は、1960年の桜花賞で20頭中19着などぱっとせず。けれどもプリメロ系らしくダート適性はあったのか、南関東ではこの年牝馬重賞を2勝する好成績を収めた。さらには繁殖入りしてからキヤツトエイト(1964年産・父テユーダーペリオツド)とホースジヨー(1965年産)の全兄妹が中央競馬オープンクラスまで進み、後者はあの「最弱ダービー馬」オペックホース(1977年産・父リマンド)を産んでいる。

ダイゴウイルソン(牡) 鈴木春吉厩舎(川崎) 1958年生まれ 出生地不明 父ケゴン 母ベニシン(母父第弐イブンヂアド)アラブ血量不明
4歳:千鳥賞、ブルーバードカップ4歳特別1勝
6歳:セプテンバーハンデ、オープン級3勝
 千鳥賞・ブルーバードカップと前哨戦を連勝し、アラブダービーの最有力馬と目されるも脚部不安により泣く泣く回避。その後も順調には使えず、7歳からは他地区へと転出。9歳には南関東に復帰するも条件戦でも勝ち星がおぼつかないなど、不遇の晩年を囲っている。

アサヒドウ(牡) 所属不明 1957年生まれ 出生地不明 父ニユーバラツケー 母ブラツクパーク(母父アブラール)アラブ血量39.06%
5歳:オープン級1勝
 もともとは抜群のダッシュ力を武器に関西公営で勝ちまくり、ミヤマシユーホーが南関へと買われる際にはもう1頭の候補として挙げられた。ただ、当初から距離が伸びた場合の不安が指摘されており、南関入り後はオープンを1勝しただけに留まっている。

<重賞レース全戦績>

日付 レース名 距離 条件 賞金(単位:万円) 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着 3着
01.01 浦和 ニューイヤーハンデ 1600 サラ4歳別定 60 ユキロウ(牡4) 1:45.3 古野(55) 栗田武(大井) ミスパプース(4) デンコウ(3)
01.10 大井 新春盃 2400 サラ5歳以上ハンデ 120 イチアサヒデ(牡7) 2:36.9 高柳(51) 安藤徳男(大井) タイセツザン(1/2) エータイム(アタマ)
02.08 大井 千鳥賞 1600 アラ4歳別定 40 ダイゴウイルソン(牡4) 1:47.5 勝又衛(55) 新貝一雄(川崎) イチオノデン(1 1/2) ハヤミナミ(1 1/2)
02.19 川崎 開設記念 2600 サラ5歳以上ハンデ 200 イチアサヒデ(牡7) 2:50.1 小筆(52.5) 安藤徳男(大井) エータイム(8) タイセツザン(アタマ)
03.01 大井 銀盃 2000 アラ5歳以上ハンデ 50 タカラガワ(牡5) R2:10.3 荒山(59) 荒山徳一(大井) センジユ(3/4) マスホマレ(7)
03.09 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ4歳別定 40 ダイゴウイルソン(牡4) 1:45.0 佐々木竹見(55) 新貝一雄(川崎) ニユープレイ(2) アオヤギヒカリ(2)
04.05 大井 大井盃 1800 サラ4歳牡馬ハンデ 100 ヤグチホープ(牡4) 1:58.2 矢熊(55) 矢熊寿(船橋 テツマサオー(1) ハヤトリ「(1)
04.10 浦和 桜花賞 1600 サラ4歳牝馬別定 70 アリゾナホープ(牡4) 1:41.5 古野(55) 栗田武(大井) トシウイン(2) ウンボウ(2 1/2)
04.29 大井 春の特別 1800 アラ4歳牡57・牝55 70 エロルデ(牡4) 1:58.4 松浦(57) 小暮嘉久(大井) イチオノデン(2) グレイトホース(クビ)
05.04 船橋 ダイオライト記念 2000 サラ5歳以上ハンデ 100 ダイサンコトブキ(牡5) 2:06.8 宮下哲(55) 出川己代造(船橋 ダイニコトブキ(3) エータイム(2)
05.10 大井 春の鞍 2000 サラ4歳牡57・牝55 250 ヤグチホープ(牡4) 2:10.9 矢熊(57) 矢熊寿(船橋 ホウザン(2 1/2) ワカホープ(4)
05.18 川崎 アラブチャレンジャー 1700 アラ4・5歳ハンデ 50 タカライザン(牡5) 1:52.1 佐々木国(55) 不明 カミホマレ(1 1/2) ゴールデンフアイタ(アタマ)
06.08 大井 大井記念 2400 サラ4歳以上ハンデ 150 ダイニコトブキ(牡7) 2:36.7 須田茂(55) 出川己代造(船橋 タイセツザン(1 1/2) フサリユウ(2)
06.21 大井 ワード賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 60 ゴールデンフアイタ(牡5) 2:10.3 須田茂(54) 田中利衛(大井) カミホマレ(2) マスホマレ(1 1/2)
07.16 川崎 川崎記念 2000 サラ4歳以上ハンデ 150 タイセツザン(牡6) 2:07.6 勝又衛(52) 不明 オータジマ(4) イチアサヒデ(3/4)
07.23 浦和 シルバーカップ 2000 アラ4歳以上ハンデ 60 フクトミオー(牡5) 2:10.9 小筆(56) 不明 シルバーホウヨウ(1) ビツクヒメ(8)
08.13 川崎 白百合賞 2000 アラ4歳以上ハンデ 60 ハルウイン(牡5) 2:11.1 若林(53) 不明 ビツクヒメ(2) ナミカゼ(3)
08.20 船橋 NTV盃 2000 サラ4歳以上ハンデ 120 トサボシ(牝5) 2:06.0 佐々木竹見(49) 関口三治(船橋 ヨシミドリ(1) マツカゼオー(ハナ)
09.11 川崎 キヨフジ記念 2000 サラ4歳以上牝馬ハンデ 80 ステツプホース(牝5) 2:09.0 松浦(54) 小暮嘉久(大井) ハルセキト(4) サンセイミドリ(3/4)
09.17 船橋 船橋記念 1800 アラ4歳以上ハンデ 50 ゴールデンフアイタ(牡5) 1:56.1 須田茂(57) 田中利衛(大井) ハルウイン(1) ビツクヒメ(1/2)
10.05 大井 金盃 2400 サラ4歳以上ハンデ 150 オーユキ(牡6) 2:34.8 勝又衛(50) 小笠原円之助(川崎) サキミドリ(1.2) ダイサンコトブキ(4)
10.29 川崎 全日本アラブ争覇 1500 アラ3歳別定 60 ラツキーマンナ(牡3) 1:39.1 須田茂(54) 谷口源吾(船橋 ミスソノハルオ(3) ダイニチカラオー(1 1/2)
11.01 大井 秋の特別 2400 アラ4歳以上ハンデ 80 センジユ(牡6) 2:38.6 佐々木正(69) 倉内種太郎(大井) ハヤミナミ(6) ゴールデンフアイタ(5)
11.08 船橋 平和賞 1200 サラ3歳別定 70 リユウウン(牡3) 1:15.2 柏木(52) 鈴木正一(船橋 セルコール(4) ゴールデンオーザ(1 1/2)
11.15 大井 秋の鞍 2600 サラ4歳以上ハンデ 300 サキミドリ(牡4) 2:47.7 松浦備(52) 小暮嘉久(大井) ダイニコトブキ(1) マツカゼオー(3/4)
11.21 川崎 全日本三歳優駿 1600 サラ3歳別定 100 セルコール(牡3) 1:45.9 須田茂(54) 出川己代造(船橋 ゴールデンオーザ(アタマ) ケイショウヤサカ(アタマ)
12.06 船橋 クイーン賞 1800 サラ4歳以上牝馬ハンデ 80 ステツプホース(牝5) 1:53.0 松浦備(55) 小暮嘉久(大井) フリツツスコア(アタマ) サンセイミドリ(3)
12.20 川崎 アラブチャンピオン 2600 アラ4・5・6歳ハンデ 80 カミホマレ(牡5)*1 2:52.5 山田秀(52) 不明 タカラガワ(1 1/2) タカライザン(アタマ)
12.26 大井 ホウセント記念 2000 アラ4歳ハンデ 60 ハヤミナミ(牡4) 2:10.7 赤間清(56) 中山真一(大井) ハルミナト(3/4) グレイトホース(1/2)
12.31 浦和 ゴールドカップ 2000 サラ4歳ハンデ 100 ハロートモ(牡4) 2:08.7 佐々木竹見(56) 伊藤正美(大井) ダイゴコトブキ(1 1/2) テツマサオー(4)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.15 川崎 新春ハンデ 2000 サラ系 オパールオー 2:10.5
01.22 大井 オープン特別 1800 サラ系 オパールオー 1:56.0
01.29 船橋 新春盃 2000 サラ系 サンセイカツプ 2:07.5
02.09 大井 オープン特別 1800 サラ系 サンセイカツプ*2 1:55.8
02.26 大井 オープン 1800 サラ系 タイセツザン 1:56.4
03.12 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ダイサンコトブキ*3 1:53.7
03.21 大井 オープン特別 1800 サラ系 イチアサヒデ・ダンサー(同着)*4 1:54.5
04.02 大井 オープン 1800 サラ系 エータイム*5 1:55.5
04.16 大井 オープン特別 1800 サラ系 オンスロート*6 1:54.8
04.25 大井 オールカマー 1600 オールカマー オータジマ 1:41.7
05.10 大井 オープン特別 1700 サラ系 オンスロート 1:48.6
05.22 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ノワケ 1:48.6
05.27 大井 オープン 1800 サラ系 ダイニコトブキ*7 1:56.0
05.31 船橋 金の鞍 1700 サラ系 サンセイカツプ 1:46.8
06.18 大井 オープン 1700 サラ系 ツルミオー 1:47.4
06.25 川崎 オープン 1700 サラ系 オータジマ 1:50.3
07.02 大井 オープン 1800 サラ系 マツカゼオー*8 R1:51.9
07.10 大井 オープン特別 1700 サラ系 ヨシミドリ*9 1:47.0
07.26 大井 サマーカップ 1800 サラ系 マツカゼオー*10 1:54.5
08.06 大井 スプリンターハンデ 1400 サラ系 シヨウザン*11 R1:27.0
08.26 大井 A級特別 1700 サラ系 ヒデツキ 1:49.0
09.01 大井 A級特別 1700 サラ系 ホマレカツフジ 1:48.2
09.10 川崎 オープン特別 1600 サラ系 シヨウザン 1:42.4
09.21 川崎 A級特別 1700 サラ系 サンセイカツプ 1:49.0
10.01 大井 オープン特別 1700 サラ系 ステツプホース R1:48.4
10.20 大井 オールカマー 1600 オールカマー ハジメオー 1:42.5
10.29 川崎 オープン特別 1700 サラ系 サンセイカツプ 1:49.5
11.03 大井 オープン特別 1800 サラ系 マツカゼオー 1:54.4
11.21 川崎 オープン特別 1800 サラ系 ワールドパレード 1:49.5
12.01 大井 オープン特別 2000 サラ系 イチアサヒデ*12 2:08.3
12.14 大井 オープン特別 1800 サラ系 ハジメオー*13 1:55.2
12.19 川崎 A・B2級特別 1700 サラ系 ステツプホース 1:49.4
12.26 大井 オープン特別 2000 サラ系 ハジメオー 2:09.0

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.08 大井 迎春ハンデ 2000 アラ系 マスホマレ*14 2:13.2
01.20 大井 オープン 1800 アラ系 タカラガワ 2:00.0
02.07 大井 オープン特別 1800 アラ系 フクトミオー 1:57.6
02.13 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 マスホマレ 1:56.0
02.19 川崎 オープン特別 1600 アラ系 フクトミオー 1:44.1
03.22 大井 オープン特別 1800 アラ系 タカラガワ 1:56.5
04.05 大井 オープン特別 1800 アラ系 タカラガワ 1:57.6
04.14 大井 オープン特別 1800 アラ系 マスホマレ 1:56.7
04.28 大井 1マイルハン 1600 アラ系 センジユ 1:43.0
05.05 大井 オープン 2000 アラ系 フクトミオー 2:11.1
05.19 川崎 オープン特別 1600 アラ系 ニユービギン 1:44.6
05.26 大井 オープン 1800 アラ系 ダイニタイヨウ 1:58.0
06.01 船橋 銀の鞍 1700 アラ系 マスホマレ 1:48.5
06.07 大井 オープン 1800 アラ系 ゴールデンフアイタ 1:58.6
06.13 浦和 栄冠賞 2000 アラ系 ナミカゼ 1:12.0
06.29 大井 オープン 1800 アラ系 ダイニタイコウ 1:56.0
07.09 大井 オープン特別 1800 アラ系 フクトミオー 1:56.5
07.29 大井 オープン 1700 アラ系 アサヒドウ 1:49.6
08.07 大井 オープン 1700 アラ系 ゴールデンフアイタ 1:50.1
08.25 大井 スプリンターハンデ 1400 アラ系 センジユ*15 1:29.5
09.05 大井 オープン特別 1700 アラ系 カミホマレ 1:51.8
09.22 川崎 オープン特別 1600 アラ系 フクトミオー R1:43.2
09.19 川崎 A・B級特別 2100 アラ系 ゴールデントツプ 2:24.7
09.24 大井 オープン特別 1800 アラ系 センジユ 1:55.3
09.27 大井 A級特別 1800 アラ系 エロルデ 1:59.2
09.30 川崎 A・B級特別 2100 アラ系 ヒロサカエ 2:24.1
10.02 川崎 オープン特別 1600 アラ系 ハルウイン 1:45.1
10.08 大井 A級特別 1700 アラ系 センジユ*16 R1:49.2
10.22 大井 アラブ1マイルハン 1600 アラ系 エロルデ*17 1:43.2
11.12 大井 オープン特別 1800 アラ系 センジユ R1:55.5
11.20 川崎 A1・B2級特別 2000 アラ系 フクトミオー 2:11.3
12.03 大井 オープン特別 2000 アラ系 エロルデ 2:10.0
12.10 大井 オープン特別 1800 アラ系 カミホマレ 1:56.3
12.25 大井 オープン特別 1700 アラ系 ゴールデンフアイタ 1:49.5

サラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.19 大井 4歳特別 1400 サラ系4歳 ヤグチホープ 1:28.9
01.25 船橋 4歳特別 1500 サラ系4歳 デンコウ 1:38.1
02.06 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 アリゾナホープ 1:38.0
02.19 川崎 4歳特別 1500 サラ系4歳 ヤグチホープ 1:37.9
03.01 大井 4歳牝馬特別 1600 サラ系4歳牝馬 ミスパプース 1:44.5
03.20 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ダイゴコトブキ 1:44.9
04.13 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ホウザン 1:45.3
04.26 大井 4歳特別 1600 サラ系4歳 ウンポウ 1:44.4
10.26 川崎 ローレルハンデ 1400 サラ系3歳 リユウウン 1:32.3
12.11 大井 3歳特別 1500 サラ系3歳 セルコール 1:36.8
12.21 大井 3歳特別 1400 サラ系3歳 イチカミイサミ 1:29.6

●アラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.12 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 ダイエイオー 1:32.0
01.23 大井 4歳特別 1400 アラ系4歳 ハヤミナミ 1:31.5
02.22 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ダイゴウイルソン 1:40.3
02.28 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 イチホシタカラ 1:40.6
02.27 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 ハヤミナミ 1:40.0
03.24 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 グレートホース 1:46.9
03.25 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 イチオノデン 1:46.7
04.03 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 ダイイチミヤト 1:48.5
04.04 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 エロルデ 1:47.4
10.13 川崎 ビクトリーハンデ 1400 アラ系3歳 ラツキーマンナ 1:32.0
11.13 大井 3歳特別 1200 アラ系3歳 ララミ 1:17.8
12.08 船橋 3歳特別 1500 アラ系3歳 フクバラツケー*18 1:37.9
12.14 大井 3歳特別 1500 アラ系3歳 ナギサホープ 1:38.1

●アラ系障害

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.14 川崎 紅ばら賞 2500 アラ系障害 タカテル 3:00.8
07.30 船橋 A・B級特別 2200 アラ系障害 ホウテンオー 1:51.8
08.06 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 セイホク 2:29.3
08.12 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 セイサ 2:25.4
08.17 船橋 A級以下 2400 アラ系障害 セイサ 2:48.1
09.03 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ 2:27.9
09.09 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ 2:25.2
09.24 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ R2:26.6
10.08 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ピユーレツト*19 2:28.0
10.22 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 タカテル 2:27.5
10.27 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンラツス R2:23.4
11.03 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ゴールデントツプ 2:26.8
11.09 船橋 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンラツス R2:24.0
11.15 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ミトタカラ 2:27.4
12.03 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 ミトタカラ 2:26.9
12.10 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 コンラツス R2:26.5
12.17 川崎 A・B級特別 2100 アラ系障害 ヒロサカエ 2:25.4
12.24 大井 A・B級特別 2100 アラ系障害 タカテル 2:27.0

*1:センジユ着外(68k)

*2:センジユ4着

*3:センジユ3着

*4:センジユ6着

*5:センジユ4着

*6:センジユ6着

*7:センジユ3着

*8:シヨウザン2着。相手にタイセツザン、イチアサヒデなど。

*9:センジユ8着

*10:センジユ3着

*11:センジユ3着

*12:センジユ4着

*13:センジユ2着(3/4)

*14:センジユ2着(65k)

*15:66k

*16:64k

*17:センジユ2着(69k)

*18:2着ラツキーマンナ

*19:ゴールデントツプ2着