The daily telegraph――Paul Bittarは語る「競馬の未来を護るため、BHAは強いリーダーシップを求めている」(1)

メルボルンカップ・カーニバルは毎度驚きを分かち合わせてくれるが、今年競馬場でこの衝撃と張り合うようなことは起こらなかっただろう。Paul Bittarはその Racing Victoriaでの地位を離れ、英国競馬界を率いる役目に就くことを発表した。

 41歳のBittarは幅広い経験と高い評価を備えた人物だが、来年のRob Hines退任に伴いRacing Victoriaの最高責任者へ就任することが最有力視されていただけに、この発表は驚きだ。とうのHines さえも、後輩のとった突然の方向転換に対して落胆を表した。
「業務の引き継ぎは我々の仕事の鍵のひとつです。ですから、私はPaulが私の職務を引き継ぐことを準備していたのですけれど」と彼は語った。

 目下のところ当然ながら、Bittarは長らくオーストラリア競馬を牽引すると考えられていたビクトリア州競馬の長を目指す競走には出馬しないこととなる。BittarがBritish Horseracing Authority(英国競馬統括機関)の最高責任者に内定したために、彼はその全精力を着実に衰えゆくこの国の競馬を巡る争乱に注がねばならないだろう。英国競馬の資金は、基本的に賭け金およびブックメーカーの利益に課される協定金によってまかなわれる。これはブックメーカーの支払い能力と競馬に必要な資金を調整する数十年に渡る処置に拠る。だが多くの合意は時代遅れの代物であり、ゆえにこの積年の課題を解決することはBittarの役割のひとつだ。

 Bittarはその前任者であるNic Cowardと違い、競馬の範囲に留まって実行力を発揮してきた。彼が異動先で競馬以外まで見渡すことはありそうにないし、彼はこの複雑な産業に対して心から敬意を持っている。


元URL:http://www.telegraph.co.uk/sport/horseracing/8858625/Paul-Bittar-says-BHA-needs-strong-leadership-to-secure-racings-future.html