Racing Post――RSPCA 、最新のムチ使用ルールに遺憾の意

 RSPCA(Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals、王立動物虐待防止協会)は、10月10日に発表されて以来議論を呼んできたムチ使用ルールを緩和するというBHA(British Horseracing Authority 、英国競馬統轄機構)の発表に対して遺憾の意を表明した。

 BHAは木曜、ムチ使用ルールを緩和すると発表した。その中には、罰則の削減や4日間以下の騎乗停止におけるGⅠレースでの適用除外、さらに違反に関しても競馬場施工者の裁量権が認められることが含まれる。

 BHAに送付された書簡の中で、RSPCAの馬に関する専門家David Muirはこう述べている。
「RSPCAは、ムチを誤用した騎手に対する罰則を削減したBHAに深く失望しています」
「これは大変な後退です。ルールは9月にBHAのムチに関する調査によって設定されましたが、これはムチの使用を制限することと、ルールを破った騎手への罰則を強化するためだったのですから」
「この数週間で、慎重な調査と検討の結果制定されたルールが、テストと試用の為の十分な時間が許されず、さらには適切な相談のないまま弱体化されています」
「そうした変更は事実上、ルールを破った騎手への罰則を減少させ、それはムチ使用に対する抑止力の低下をもたらしています」
「我々は馬の幸福こそ第一であるということ、安全上やむを得ない場合を除いてムチの使用は認められない、という見解を変えません」
「そして、ルールがどのように運用されるかということ、さらにはルールが騎手の行動にいかなる影響を与えるかについて監視を続けます」
「我々は情勢を注意深く見守ることになるでしょう。そして騎手達がこのルールの範疇に留まり、ムチの使用を限りなく最小限にとどめるよう心から願っています」
 

 金曜、ルールの緩和が初めて適用されたが、 Tom BellamyはCheltenham開催初日で騎乗したSwing Billを勝利のために9回叩いたことで、2日間の騎乗停止処分を受けた。

元URL: http://www.racingpost.com/news/horse-racing/rspca-disappointment-at-latest-whip-changes/945754/thewhipdebate/

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 さすがにやってられねぇってことで、なし崩し的にルール緩和を果たした英国競馬のムチ使用を巡るゴタゴタ。まあやっぱり出てきた動物愛護団体。落としどころとしては双方にとって悪くない線とは思うのですが、どうなることやら。

 ちなみに、元記事のコメント欄もなかなかふるっているのでオススメです。