天皇賞(秋)

 本命はブエナビスタとする。昨年の有馬記念ヴィクトワールピサからトゥザグローリーへの馬複を1000円分握ってゴール前に陣取り、万馬券を取った取ったとあげた歓喜は、ありえない末脚で突っ込んでくる彼女を見るや来るな来るなの悲鳴へ一変。まったくあれがケチの突き始め、年末の大井では稀に見る大敗。そして競輪グランプリ・・・・・・桐花賞・・・・・・川崎の正月競馬・・・・・・

 いや、ここは愚痴る場所ではない。とにかくあの日以来、彼女の持つ天賦の才を疑うような真似はする気にはどうもなれない。これまでだって脚質や出来を不安視する玄人筋は多かった。それでもここまで走り続けた彼女が、少し調教が悪いくらいでどうこうなることはないだろう。

 さて、相手を絞るのが少々難解。人気しているペルーサだが、昨秋までの飛ぶような末脚は影を潜め、中段からしっかり伸ばすスタイルに変わった。関係者も色々思うところがあったのだろうが、そんなつまらぬ競馬をする今のこの馬に、かつての怖さなどありはしない。ダークシャドウも、前走の毎日王冠はあのドスローでは参考にならなぬ。それでも大阪杯を見れば地力はそれなりにあるのだろうが、本来ここは胸を借りる立場だけにこの人気では手を出せないだろう。

 それなら枠で嫌われてはいるが、アーネストリーに期待したくなる。宝塚記念はそれほど緩くない流れながら、4角2番手で上がり3位。ブエナビスタの猛追を振り切り見事グランプリ制覇を果たした。昨年も秋の天皇賞は前で競馬して3着、2着のペルーサの評価を上記のとおり下げるならば、順当に2着に粘るのは十分あり得る。すっかり人気を落としているが、昨秋〜春先の強さを考えればトゥザグローリーも軽視はすべきでない。宝塚記念の走りは明らかに本調子ではなかった。ローズキングダムもやはり前走は評価しにくい流れのレースだが、大きく失速しない脚の使い方は切れ重視の京都・中山よりは府中向き。薔薇一族悲願のGⅠ制覇を2度も達成した本馬だが、どちらも2歳戦・降着とケチがしっかりついている。3度目の正直、今度こそ文句のつけようがない勝利を手にしたい。

 買い目はブエナビスタから上記3頭への馬連。8枠のスタートがどんなものか、良くも悪くもその瞬間に息を呑む馬券となりそうだ。

カンパ→ 乞食100