1959年――全日本三歳優駿(オンスロート・タカマガハラ)、アラブチャレンジャー(タチナミ)ほか

<1959年>
 昨年のチャンピオンたるダイニコトブキが新年早々に天皇賞を目指し転出したことで、中心不在となったサラブレッド戦線は一年間を通じて混線模様。4歳馬もこの年は不作で、けっきょく秋になってから転入してきたダンサーが3連勝で秋の鞍まで制してしまった。ただし、3歳でオンスロート、タカマガハラ、ダイサンコトブキ――まだ名は出てこないが――、サンセイカツプと、のちの有力馬らが続々とデビューしているのは見逃せないか。ではアラブの方はというと、センジユが春・秋の特別を含む重賞5勝で席巻したが、年末のホウセント記念・アラブチャンピオンはライバル格のオウゴンラツキーが連勝。リキスベビー・トモスベビーの兄弟タカクラホマレが銀盃でようやくの重賞初制覇をあげるなど、脇を固めるメンバーも好役者が揃った充実のシーズンとなっている。

<レース・メモリアル>
全日本3歳優駿 12月10日 川崎競馬場 サラ系3歳別定 距離:1600m 1着賞金:70万円
1枠1番  テツセン(牡3) 藤田安(54)
1枠2番 ▲サトリユウ(牡3) 柏木(54)
2枠3番  ロンドンホース(牡3) 杉山(54)
2枠4番 ○サンセイカツプ(牝3) 武智(52)
3枠5番  ハツカゼ(牝3) 佐藤清(52)
3枠6番  クインシルバー(牝3) 佐々木吉(52)
4枠7番  タカラカツフジ(牡3)長沢保(54)
4枠8番  ジユンタカラ(牡3) 宮下仁(54)
5枠9番  セイビン(牝3) 荒山(52)
5枠10番 ×ゴールデンビーム(牡3) 吉野(54)
6枠11番 △タカマガハラ(牡3) 平山朋(54)
6枠12番 ◎オンスロート(牡3) 赤間(54) 

 ほかの世代に生まれたならば1頭1頭が天下を取っていただろう才能の持ち主ばかりが、不思議とひとつの年に集まってしまうことがある。俗にいう「最強世代」というやつだが、日本の戦後サラブレッド競馬におけるそのハシリこそはこの1957年産世代であろう。名牝シラオキの子にして「カミソリの切れ味」を武器に二冠を達成したコダマ、牝馬ながら有馬記念を制し偉大なる名牝系の祖となったスターロツチ、晩成気味も重賞5勝を挙げ当時の中央競馬通算獲得賞金1位に輝いたホマレボシ、女傑スウヰイスーの弟ハローモア……そしてそんなキラ星のごとき同世代の活躍馬の中に、南関東から中央競馬へと転じたオンスロートとタカマガハラもいた。

 オンスロートは、元は陸軍省で軍馬購買にその手腕を発揮していた八王子牧場場長・得居喜一氏――1952・1953年の濠サラ輸入に際し、現地に渡ったのもこの人――が、大井の抽選馬として目をつけて購買した1頭である。その期待に応えるように、オンスロートは3歳のうちからデビュー以来11戦10勝2着1回、レコード更新3回という怪物ぶりを発揮してみせている。ではタカマガハラの方はというと、その生産者は野平省三門下で大井の調教師だった大山末治氏。当時大山調教師は生産と休養の拠点として長野県諏訪に霧ヶ峰牧場を開設しており、タカマガハラの登録上の出生地はこの牧場となっている。ただし、タカマガハラの父クリノハナ――1952年の中央二冠馬――は当時千葉県の柏で繋養されていたため、どうせならと母のクモゼキは種付け後も出産まで船橋競馬場に留め置かれていたらしい。実際、ひとつ上の姉キリガミネ(父フランクリー)は千葉県産で登録されているが、まあこれは色々と書類上のあれこれがめんどうだったのかもしれない。

 信州の山々に囲まれて幼年時代を過ごし、『古事記』に現れる神々の住まう天上の地の名を頂いたタカマガハラ。全日本三歳優駿のステップレースだったビクトリーハンデを勝ってはいるが、次走の平和賞ではオンスロートの7着に沈んでいる。前走で3歳としては異例の60キロを背負っても楽勝した、オンスロートとの力の差は、この時点ではあまりにも大きかった。その格の違いを、この全日本三歳優駿でタカマガハラは完膚無きまでに思い知らされる。落ち着いて好位に付けたオンスロートは、向こう正面でもう先頭へと躍り出た。そこから、後続はただただ離されていくばかり。1馬身、3馬身、5馬身……小回りのコーナーを鋭く回り、オンスロートはまるで単走で調教でもつけているかのようにレコードタイムで直線を独走する。最終的な着差はなんと15馬身にも及んだというから、その規格外の怪物ぶりには驚愕するほかないだろう。さてタカマガハラの方はというと、2着のサンセイカツプ――牝馬ながら世代二番手。父ウイザードは作家・新橋遊吉の愛したことで有名――から5馬身離され、4着タカラカツフジともアタマ差まで競られての3着に終わっている。

<結果>
1着 6枠12番オンスロート R1:44.2
2着 2枠4番サンセイカツプ 大(15)
3着 1枠2番タカマガハラ 5
4着 4枠7番タカラカツフジ アタマ
5着 5枠10番ゴールデンビーム 1
単勝:12番130円 複勝:12番110円 4番130円 2番330円 6枠連単:6→2 220円

 オンスロートとタカマガハラの、南関東での対決はこの全日本三歳優駿が最後となった。明け4歳、タカマガハラは正月に平場で1勝を挙げただけで、2月には東京競馬場の小西喜蔵厩舎へと移籍していく。だがこの新天地でも苦戦が続き、東京優駿にも出走はしたが22頭中10着。秋になって、ホマレボシの重賞初勝利となったカブトヤマ記念でも8頭中6着と惨敗している。この年は19戦してわずかに2勝のみ。遙かな高見から地上を睥睨していたはずのタカマガハラは、いつしか敗北の沼にどっぷりとはまり込んでいた。

 だが、年末の中山のオープン戦で2着したあたりから、タカマガハラはいよいよその才能を開花させる。新進気鋭の加賀武見騎手を主戦に据えるとにわかに着順も安定し、5歳5月の府中開催では東京盃東京記念と重賞を連勝した。秋も毎日王冠3着、オールカマー2着、目黒記念1着と手堅い走り。そしていよいよ、府中で行われる秋の天皇賞へと赴く。その出走馬の中には、この秋に同じく天皇賞を目指して中央入りしていたオンスロートの姿もあった。2年ぶりの再会となった2頭だが、タカマガハラはもはやあの頃の彼ではない。5番人気の低評価を覆し、タカマガハラは先頭でゴール板を駆け抜けたのだ!次走の有馬記念ではホマレボシに巻き返されての2着だったが、それでもオンスロートには先着して見せている。

 翌年も現役を続けたタカマガハラだが、思いもかけないさらなる転機が訪れる。アメリカのローレルパーク競馬場で開催される、ワシントンDC国際招待への招待状が送られてきたのである。船橋の馬房で生を受け、長野の山奥で育ったタカマガハラが、欧米の有力馬が集結するこの国際的大レースに日本代表として出走する。いったい関係者らにとっては、どれだけ感慨深かったことだろう。秋シーズンは遠征を見据えて鞍上を濠州での勝利始め国際経験豊かな野平騎手に変えて3戦し、いよいよタカマガハラは遙かアメリカへと旅立つ。地元アメリカはもとより、西ドイツ、イギリス、フランス、さらにはペルーとソビエト連邦からも出走馬が集まったこの1戦。結果は13頭中10着で終わってしまったが、ハクチカラに続く戦後2頭目の日本馬の海外遠征として、歴史にその名をはっきりと残した。

 その後、タカマガハラは帰国してすぐの有馬記念オンスロートの2着。明けて中山のアメリカジョッキークラブカップを4着したのを最後に現役を退いている。種牡馬として軽種協会から600万円で買い上げられたが活躍馬には恵まれず、晩年は再び霧ヶ峰牧場でその余生を過ごしたという。

タカマガハラ(牡)所属不明 1957年生まれ 長野県産? 父クリノハナ 母クモゼキ(ダイオライト)
3歳ローレルハンデ、全日本3歳優駿3着
4歳:4戦1勝
4歳(中央):15戦1勝(181.0万円)
5歳(中央):啓衆社賞・最優秀5歳以上牡馬天皇賞(秋)目黒記念(秋)、東京盃東京記念有馬記念2着、毎日王冠2着、オールカマー3着
6歳(中央):アメリカJCC、有馬記念2着、目黒記念(春)2着、東京杯2着、日本経済賞2着、オープン級1勝
6歳(海外):1戦0勝(0万円)
7歳(中央):1戦0勝(45.0万円)
通算:51戦10勝

サンセイカツプ(牝) 田中九兵衛厩舎(大井) 1957年生まれ 三石産 父ウイザート 母ポランターフ(Voluntary)
3歳全日本2歳優駿2着、平和賞2着
4歳:キヨフジ記念、クイーン賞、オープン級1勝。
5歳:新春盃、オープン級4勝。

アラブチャレンジャー 5月15日 川崎競馬場 アラ系4・5歳ハンデ 距離1700m 1着賞金:不明
1枠1番  ウイング(?) 武智(52)
2枠2番 ▲ビクトリー(?) 佐々木吉(50)
3枠3番 ×ニツポンバレ(?5) 小筆(55)
4枠4番 ○タチナミ(牡5) 荒山(57)
5枠5番 △イチフクトミ(?5) 朝倉(53)
5枠6番  チヤンピオン(牡5) 永田(52)
6枠7番  フラツトパンチ(?) 松村友(50)
6枠8番 ◎センジユ(牡4) 佐々木正(57)

 全日本アラブ争覇こそ出遅れで落としたセンジユだが、その程度の躓きで調子を落とすような馬ではなかった。その後は6連勝で千鳥賞をモノにすると――ちなみに、この日大井競馬場はその売上レコードを更新した――、3月末には早くも古馬のA級戦で勝ち星を挙げている。春の特別も土つかずのまま制し、古馬も含めたアラブ戦線を手中に収めるのも時間の問題かと思われた。センジユは続いて、アラブの4歳と5歳が顔合わせを行う川崎の重賞・アラブチャレンジャーへと進む。当然ここは通過点、夏場の重賞も含めて秋の特別まで一気に駆け上がる構えである。

 もちろんセンジユは圧倒的な人気に支持されが、ここでは全兄であるタチナミと初めて顔を合わせることとなる。タチナミは全日本アラブ争覇と千鳥賞でリキスベビーの2着に敗れ、充実して臨んだ秋の特別でもタカトシの3着。苦汁をなめさせられたからこそ、当時南関東にひしめいてたアラブ強豪たちの恐ろしさを誰よりもよく知っていた。いくら次世代の怪物といっても、ポッと出の4歳、しかも自身の弟などにいきなり敗れるわけにはいかない。果たしてレースの方は、最初からタチナミ・センジユがぴったり並んでのマッチレースの様相を呈した。きつい川崎のコーナー、短い直線を、兄弟は必死で叩き合う。そして、ゴール前で半馬身ほど抜け出したのはなんとタチナミの方だった。単勝は1080円、連単は裏目千両の1660円である。

<結果>
1着 4枠4番タチナミ 1:50.2
2着 6枠8番センジユ 1/2
3着 1枠1番ウイング 1 1/2

タチナミ(牡)所属不明 1955年 出生地不明 父方景 母イースタン(バラツケー)アラブ血量35.93%
3歳:全日本アラブ争覇2着
4歳:千鳥賞2着、秋の特別3着、白百合賞3着、オープン級1勝
5歳:アラブチャンピオン、船橋記念2着、オープン級3勝

イチフクトミ(牡?) 森田正一厩舎(大井) 1955年生まれ 出生地不明 父クラックセフト 母明美(バラッケー)アラブ血量不明
4歳:春の特別、4歳特別1勝
5歳船橋記念3着、オープン級1勝
6歳:オープン級3勝

<そのほか有力馬>
ダンサー(牡) 三坂博厩舎(大井)→小笠原円之助厩舎(川崎) 1954年生まれ 出生地不明 父ヒロサクラ 母名月(月友)
3歳(中央):2戦0勝(10.5万円)
4歳(中央):17戦4勝(171.1万円)
5歳(中央):7戦1勝(48.6万円)
6歳(中央):中京記念3着
中央通算:41戦9勝(474.0万円)
6歳:秋の鞍
7歳:金盃、大井記念2着、川崎記念3着、オープン級3勝
8歳:オープン級1勝
8歳(高知):3戦3勝
8歳(東海):2戦0勝
 父ヒロサクラは下総御料牧場の生産馬で、1944年に無観客で行われた戦前最後の帝室御賞典を勝っている。牝系はチツプトツプ〜第八チツプトツプのラインであり、全兄弟に1952年の鳴尾記念馬ヒロホマレ(1948年産)、1955年のオークスを制し子孫にはエスポワールシチーらが出たヒロイチ(1952年産)がいる良血馬だ。中央では芽が出なかったが、6歳秋に南関東へ転ずるとB級戦を2連勝。そのまま秋の鞍まで勝ってしまった。翌年も金盃を勝つなどオープン級で活躍を続けたが、8歳春にイチカントーとともに四国行きの商談が成立。ところが高知で敵無しの3戦3勝の戦績を挙げたのちに名古屋へ、そしてオリンピック乗馬入りの話を蹴って秋には南関東へと復帰している。

ユウセイ(別名:ホクセイ)(牡) 栗田武厩舎(大井) 1954年生まれ 静内産 父ハタカゼ 母スター(月友)
3歳(中央):3戦1勝(30.3万円)
4歳(中央):22戦6勝(264.5万円)
5歳(中央):17戦4勝(209.0万円)
6歳:金盃、大井記念、新春盃、スプリンターハンデ、オープン級3勝
7歳:新春盃3着。オープン級1勝
8歳(東海):東海桜花賞2着
9歳(道営):道営記念
10歳(道営):金杯道営記念2着
中央所属時代は、重賞だと1957年のクモハタ記念6着がせいぜい。頭打ちの状態だったが、地方入りするといきなり14キロ差の軽量を活かしてダイニコトブキを下す大金星を挙げる。その後も金盃、大井記念と大井の重賞を2勝し、その実力がホンモノであることを証明した。しかし7歳時は一転して苦しいシーズンとなり、8歳になると1月のうちに名古屋競馬へと転出。この年が第1回となった東海桜花賞で2着などしたのち、翌9歳には名をホクセイと変えて道営競馬へと渡る。ここでは道営記念を勝つなど立派に走り、けっきょく旧10歳までしぶとく現役を続けた。どうやら、その後は道内で種牡馬入りも果たしているようだ。

オウゴンラツキー(牡) 森田正一厩舎(大井) 1956年生まれ 出生地不明 父ラツキーパーク 母ミスヒロミツ(アブラール)アラブ血量42.96%
3歳:全日本アラブ争覇。
4歳:アラブチャンピオン、ホウセント記念
5歳:船橋記念3着、オープン級3勝
 アングロ・アラブといってもアラブ血量は3割を切る活躍馬も多い中、こちらは正真正銘のアラブ血量40%越えという珍しい馬である。センジユの天敵のような存在であり、センジユが出遅れた全日本アラブ争覇やハンデ差の大きかったホウセント記念を勝利。さらにはその勢いでアラブチャンピオンまで制してしまった。アラブ王冠賞となる以前のホウセント記念とアラブチャンピオンは日程がタイトなこともあり、同一年で連勝した馬はこの馬とトモスベビーのみとなる。

コンリユウ(牝) 木村万吉厩舎(船橋) 1955年 浦河産 父ライジングフレーム 母安麗(レヴユーオーダー)
5歳キヨフジ記念、クイーン賞川崎記念2着、ダイオライト記念3着
6歳:クイーン賞2着、川崎開設記念3着、オープン級1勝
通算:55戦15勝
 半兄に、1958年の金鯱賞を勝ったハタリユウ(1954年産・父クモハタ)がいる。牝馬限定重賞であるキヨフジ記念・クイーン賞――こちらはフアストクインとの同着だが――を、初めてどちらも同一年に制した女傑。さらには繁殖入りしてから、産駒のローレライ(1964年産・父トサミドリ)が母と同じく牝馬限定重賞完全制覇――桜花賞関東オークスキヨフジ記念、クイーン賞――を果たしている。

オータジマ(牡) 小暮嘉久厩舎(大井) 1955年生まれ 三石・前川敏秋氏生産 父トサミドリ 母ヒデヒカリ(ダイオライト)
3歳(中央):2戦0勝(11.4万円)
4歳(中央):東京障害特別。
5歳(中央)::啓衆社賞・最優秀最優秀障害馬中山大障害
中央通算:34戦14勝(733.1万円)
5歳:NTV盃、オープン級1勝
6歳:金盃2着、NTV盃3着
7歳:川崎記念2着、オープン級2勝
母ヒデヒカリは1948年の皐月賞を勝った名牝だが、南関東としてはイチヨシノの半姉と言った方が通るだろうか。中央時代は入障して本領を発揮し、350キロの小柄な馬体ながら見事中山大障害を制覇している。しかしなぜだかそのまま南関東入りすると、条件戦を3連勝で臨んだNTV盃でイチカントーを下し平地重賞勝利を果たした。その後は7歳時に記念すべき第1回オリンピック協賛競馬で、オンスロートを下す金星を挙げている。

セイショウ(牡) 田村勝男厩舎(大井) 1956年 出生地不明 父ハロウエー 母プリトモ(月友)
3歳(中央):5戦2勝(43.0万円)
4歳(中央):2戦0勝(12.0万円)
4歳:春の鞍、桜花賞3着、4歳特別1勝
5歳:ダイオライト記念2着、オープン級1勝
 小岩井牧場・プロポンチスの牝系。JBISに登録されているだけで6頭もの全兄弟がおり、その中には1961年の浦和ゴールドカップを勝ったハロートモ(1958年産)、1963年の全日本三歳優駿馬ハロユウ(1961年産)がいる。中央で7戦したのち、4歳3月に大井転入。特別戦を勝つと桜花賞で3着、そのまま尻上がりで春の鞍まで駆け上がった。

タカクラホマレ(牡) 所属不明 1954年 浦河産 父タカクラヤマ 母スルガ(方景)アラブ血量28.90%
5歳:秋の特別2着、ワード賞2着、アラブチャレンジャー2着、オープン級6勝
6歳:銀盃、秋の特別2着、アラブチャンピオン3着、オープン級4勝
 トモスベビーの半弟、リキスベビー・タカライザンの半兄。さすがにオープン級としてはそれなりの結果を出しているのだが、重賞では長らく惜しい着続き。ようやくこの年になって、ややメンバーが手薄だった銀盃で重賞初勝利。秋の特別でも2年連続となる2着している。

ナニワカブト(?) 所属不明 1956年 出生地不明 血統・アラブ血量不明
4歳:こがね賞、秋の特別3着、ワード賞3着、オープン級1勝、4歳特別1勝
 センジユらの裏に隠れていたが、3歳春にはすでにB〜C級の銀の鞍を2勝している。秋の特別でも3着すると、こがね賞ではバラテスタを下し重賞制覇を果たした。

タカラニシキ(?) 所属不明 1954年 出生地不明 血統・アラブ血量不明
4歳:4歳特別1勝
5歳:オープン級1勝
6歳:ワード賞、白百合賞2着、銀盃3着、オープン級3勝
 4歳時も特別を1勝するなどそれなりの馬だったが、本格化したのは5歳も終わりになってから。この年はワード賞でセンジユを下すなど、重賞戦線の主役として活躍した。

シヤチオー(牡) 栗田金吾厩舎(大井) 1955年 虻田産 父シーマー 母コマヒカリ(ハクリユウ)
3歳(中央):北海道3歳S。
4歳(中央):朝日チャレンジカップ2着、神戸盃2着、京都記念(秋)3着
5歳(中央):2戦0勝(8.0万円)
中央通算:24戦6勝(279.9万円)
5歳ダイオライト記念NTV盃2着、秋の鞍3着、オープン級2勝
6歳:川崎開設記念2着
 中央時代も、3歳の早い時期から重賞で好走を続けている。5歳冬の日経新春杯4着を最後に南関東入りすると、いきなりダイオライト記念を勝った。

<重賞レース全戦績>

日付 レース名 距離 条件 賞金(単位:万円) 勝ち馬 勝ち時計 騎手(斤量) 調教師(所属) 2着 3着
01.08 大井 新春盃 2400 サラ系ハンデ 80 ユウセイ(牡6) 2:35.8 鈴木冨(48) 栗田金吾(大井) ダイニコトブキ(3)*1 ヨシフサ(1)
01.16 浦和 ニューイヤーハンデ 1400 サラ系4歳ハンデ 50 オパールオー(牡4) 1:31.3 朝倉(55) 三坂博(大井) ミスオウゴン(アタマ) スマートノイチ(3)
01.25 船橋 ブルーバードカップ 1600 アラ系4歳牝馬別定 30 アジヤンタ(牝4) 1:46.3 荒山(54) 佐竹海治(船橋) ワイザートヒメ(1/2) ミスキンクン(アタマ)
02.01 大井 千鳥賞 1600 アラ系4歳牡馬別定 不明 センジユ(牡4) 1:45.4 佐々木正(54) 倉内種太郎(大井) アオヤギホマレ(1 1/2) ライジングホース(3)
02.08 川崎 開設記念 2600 サラ系ハンデ 100 イチカントー(牡7) 2:52.1 藤田安(53) 小暮嘉久(大井) オートネ(2 3/4) ヒロオー(ハナ)
03.03 大井 銀盃 2000 アラ系ハンデ 不明 タカクラホマレ(牡6) 2:11.1 柏木(56) 不明 ハルタカラ(2 1/2) タカラニシキ(1/2)
03.12 船橋 ダイオライト記念 1800 サラ系5歳ハンデ 60 シヤチオー(牡5) 1:52.4 武智(53) 栗田金吾(大井) キタノウイン(1) コンリユウ(1)
03.26 川崎 キヨフジ記念 2200 サラ系牝馬ハンデ 60 コンリユウ(牝5) 2:24.0 須田茂(52) 木村万吉(船橋) ヴアイオラ(3/4) ヒガシテラオー(アタマ)
04.01 浦和 桜花賞 1600 サラ系4歳別定 60 グローリーウイン(牡4) 1:45.2 荒山(55) 佐竹海治(船橋) ロビンオー(アタマ) セイシヨウ(ハナ)
04.10 大井 大井杯 1800 サラ系4歳別定 70 ハルセキト(牡4) 1:57.1 武智(55) 栗田金吾(大井) ダイニスター(2) キンテン(1/2)
04.29 大井 春の特別 1800 アラ系4歳別定 50 センジユ(牡4) 1:58.2 佐々木正(57) 倉内種太郎(大井) フラツトパンチ(2) マスホマレ(1)
05.08 大井 春の鞍 2000 サラ系4歳別定 120 セイシヨウ(牡4) 2:11.0 吉田(57) 田村勝男(大井) ハルセキト(アタマ) キングトツプ(2 1/2)
05.15 川崎 アラブチャレンジャー 1700 アラ系4・5歳ハンデ 不明 タチナミ(牡5) 1:50.2 荒山(57) 不明 センジユ(アタマ) ウイング(1 1/2)
06.10 船橋 船橋記念 1800 アラ系4・5歳ハンデ 45 センジユ(牡4) 1:55.0 須田茂(58) 倉内種太郎(大井) タチナミ(アタマ) イチフクトミ(2)
06.17 大井 大井記念 2400 サラ系ハンデ 90 ユウセイ(牡6) 2:37.3 鈴木冨(54) 栗田金吾(大井) ナンシーシヤイン(3) イチカントー(アタマ)
07.01 大井 ワード賞 2000 アラ系ハンデ 不明 タカラニシキ(牡6) 2:11.2 須田(55) 不明 センジユ(1 1/2) ナニワカブト(アタマ)
07.10 川崎 川崎記念 2200 サラ系ハンデ 不明 イチカントー(牡7) 2:23.1 長沢保(57) 小暮嘉久(大井) コンリユウ(4 1/2) オートネ(3 1/2)
07.26 浦和 ゴールドカップ 2000 サラ系4歳ハンデ 70 ハイナルビ(牡4) 2:13.0 長沢保(56) 小暮嘉久(大井) スーパーオウゴン(1 1/2) グローリーワイン(アタマ)
08.03 川崎 白百合賞 2200 アラ系ハンデ 不明 バラテスタ(牡6) 2:25.3 竹山(54) 佐竹梅治(船橋) タカラニシキ(アタマ) センジユ(ハナ)
08.23 船橋 NTV盃(開設記念) 2000 サラ系ハンデ 100 オータジマ(牡5) 2:05.3 赤間(48) 小暮嘉久(大井) イチカントー(4)*2 シヤチオー(3/4)
09.08 大井 金盃 2400 サラ系ハンデ 80 ユウセイ(牡6) 2:37.1 鈴木冨(56) 栗田金吾(大井) ナンシーシヤイン(アタマ) イチカントー(4)
10.07 船橋 クイーン賞 1800 サラ系牝馬ハンデ 60 フアストクイン(牝6) 1:55.3 鈴木冨(51) 栗田金吾(大井) コンリユウ(同着)*3 バレーカブト(2 1/2)
10.15 大井 秋の特別 2400 アラ系ハンデ 70 センジユ(牡4) 2:39.4 佐々木正(58) 不明 タカクラホマレ(1) ナニワカブト(3)
10.20 浦和 こがね賞 2000 アラ系ハンデ 不明 ナニワカブト(牡?6) 2:13.0 藤田安(53) 不明 バラテスタ(1) チヤンピオン(1/2)
11.01 川崎 全日本アラブ争覇 1500 アラ系3歳別定 不明 トワダホマレ(牡3) 1:40.1 赤間(54) 小暮嘉久(大井) タカラガワ(1) ヒロイチ(アタマ)
11.05 大井 秋の鞍 2600 サラ系ハンデ 150 ダンサー(牡6) 2:48.2 武智(50) 三坂博(大井) エータイム(3) シヤチオー(1/2)
11.11 船橋 平和賞 1200 サラ系3歳別定 50 オンスロート(牡3) R1:44.2 赤間(52) 田中九兵衛(大井) サンセイカツプ(2) サトリユウ(7)
12.10 川崎 全日本3歳優駿 1600 サラ系3歳別定 70 オンスロート(牡3) R1:41.4 赤間(54) 田中九兵衛(大井) サンセイカツプ(大・15馬身差) タカマガハラ(5)
12.15 大井 ホウセント記念 2000 アラ系4歳ハンデ 不明 オウゴンラツキー(牡4)*4 2:12.4 朝倉(55) 森田正一(大井) タカシヨウ(1) シンフクトミ(1)
12.31 川崎 アラブチャンピオン 2600 アラ系ハンデ 80 オウゴンラツキー(牡4)*5 2:56.1 朝倉(56) 森田正一(大井) ニツポンバレ(1) タカクラホマレ(3 1/2)

<オープン級レース全勝ち馬一覧>
サラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.22 大井 ウインターカップ 2000 サラ系 ヴアイオラ 2:10.1
01.28 船橋 金の鞍 1800 サラ系 ヒガシテラオー 1:54.2
02.01 大井 オープン特別 1800 サラ系 ナンシーシヤイン 1:56.2
02.15 大井 オープン特別 1700 サラ系 ナンシーシヤイン 1:48.4
03.04 大井 オープン特別 1700 サラ系 ナンシーシヤイン 1:48.0
03.18 川崎 A・B級特別 1700 サラ系 イチカントー 1:50.2
03.24 大井 オープン特別 1700 サラ系 ナンシーシヤイン 1:49.3
04.12 大井 オープン特別 1700 サラ系 イチカントー 1:48.3
04.22 川崎 オープン特別 1700 サラ系 ユウセイ 1:51.2
04.29 大井 A・B級特別 1800 サラ系 ナンシーシヤイン 1:55.4
05.10 大井 オープン特別 1700 サラ系 オートネ 1:49.2
06.30 大井 オープン特別 1700 サラ系 シヤチオー 1:48.3
07.15 大井 中距離特別 1700 サラ系 ヒヤクマンドル 1:50.0
08.01 大井 オープン特別 1700 サラ系 イチカントー 1:48.1
08.15 大井 スプリンターハンデ 1400 サラ系 ユウセイ*6 1:28.3
09.27 大井 オープン特別 1700 サラ系 シヤチオー 1:48.3
10.02 川崎 オープン特別 1600 サラ系 オートネ 1:44.0
10.27 大井 オープン特別 1800 サラ系 オータジマ 1:56.0
12.03 大井 オープン特別 1800 サラ系 ユウセイ 1:54.3
12.10 川崎 A・B級特別 2000 サラ系 エータイム 2:09.1
12.17 大井 オープン特別 2000 サラ系 ユウセイ 2:09.2

●アラ系

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.04 川崎 A・B級特別 1700 アラ系 オウゴンバラツケ 1:52.1
01.12 大井 オープン特別 1800 アラ系 ニツポンバレ 1:58.1
01.23 大井 オープン特別 1800 アラ系 オウゴンバラツケ 1:58.1
01.30 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ナニワカブト 1:56.0
02.05 大井 オープン特別 1800 アラ系 タカラニシキ 1:57.0
02.11 川崎 A・B級特別 2000 アラ系 トキノコエ 2:12.4
02.17 大井 オープン特別 1800 アラ系 タカラニシキ 1:58.0
02.23 浦和 栄冠賞 1600 アラ系 トビバラ 1:44.2
03.01 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 トキノコエ 1:55.3
03.10 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ナニワカブト 1:57.0
03.15 川崎 A・B級特別 1700 アラ系 タチナミ 1:52.4
03.22 大井 オープン特別 1800 アラ系 オウゴンバラツケ 1:57.1
03.29 川崎 A・B1・2級特別 1700 アラ系 センジユ 1:53.1
04.08 大井 オープン特別 1800 アラ系 オウゴンバラツケ 1:58.0
04.13 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ハルタカラ 1:56.3
04.19 大井 A・B級特別 1700 アラ系 タカクラホマレ 1:51.4
05.07 大井 アラブ特別 1800 アラ系 タカクラホマレ 1:57.2
05.20 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 オウゴンバラツケ 1:56.2
06.16 大井 オープン特別 1700 アラ系 タカクラホマレ 1:51.2
07.15 大井 オープン特別 1800 アラ系 スイートホウケイ 1:58.0
07.20 船橋 銀の鞍*7 1800 アラ系 バラテスタ 1:54.4
08.16 大井 オープン特別 1800 アラ系 タカラニシキ 1:57.1
08.21 船橋 オープン 1800 アラ系 バラテスタ 1:55.2
08.27 大井 オープン特別 1700 アラ系 タチナミ 1:51.0
09.06 大井 オープン特別 1700 アラ系 タチナミ 1:51.0
09.21 船橋 銀の鞍 1800 アラ系 ナニワカブト 1:56.0
09.28 大井 オープン特別 1700 アラ系 センジユ 1:50.3
10.04 川崎 A・B級特別 1600 アラ系 バラテスタ 1:45.0
10.30 川崎 A・B級特別 1700 アラ系 チヤンピオン*8 1:51.4
11.08 大井 オープン特別 2000 アラ系 イチフクトミ 2:11.0
11.15 大井 オープン特別 1800 アラ系 タカクラホマレ 1:58.0
11.24 浦和 オープン特別 1600 アラ系 モアナー 1:44.3
11.28 船橋 オープン特別 1800 アラ系 ニツポンバレ 1:56.4
12.06 大井 オープン特別 1800 アラ系 チヤンピオン 1:57.2
12.13 川崎 A・B級特別 2000 アラ系 ニツポンバレ 2:11.2
12.18 大井 オープン 1800 アラ系 イズマル 1:56.2

サラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.21 大井 4歳特別 1400 サラ系4歳 カチススム 1:30.4
02.02 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 スマートノイチ 1:39.1
03.04 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 デンユーキング 1:37.2
03.23 大井 4歳特別 1500 サラ系4歳 セイシヨウ 1:37.1
10.15 大井 3歳特別 1200 サラ系3歳 オンスロート*9 1:15.0
11.02 川崎 ローレルハンデ 1400 サラ系3歳 タカマガハラ 1:30.3

●アラ系3・4歳

日付 レース名 距離 条件 勝ち馬 勝ち時計
01.12 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 センジユ 1:38.1
01.24 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 マスホマレ 1:40.4
02.06 川崎 4歳特別 1400 アラ系4歳 ニユーホウライ 1:34.8
02.14 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 センジユ 1:40.1
02.14 大井 4歳牝馬特別 1500 アラ系4歳牝馬 ハルセキト 1:38.0
02.28 船橋 銀の星 1600 アラ系4歳 フラツトパンチ 1:43.4
03.05 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 タカシヨウ 1:38.4
03.07 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 スズランキング 1:39.4
03.19 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 カネフミ 1:40.1
03.23 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 タカシヨウ 1:39.2
03.24 大井 4歳特別 1500 アラ系4歳 ダイニタイコウ 1:39.2
03.29 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 パンステリー 1:41.4
04.09 大井 4歳特別 1600 アラ系4歳 タカシヨウ 1:45.0
04.16 船橋 4歳特別 1600 アラ系4歳 アジヤンダ 1:44.4
04.21 川崎 4歳特別 1500 アラ系4歳 ライジングホース 1:39.4
10.02 川崎 ビクトリーハンデ 1400 アラ系3歳 タカラガワ*10 1:33.3
12.04 大井 3歳特別 1400 アラ系3歳 タカラガワ 1:30.4

*1:斤量62k

*2:斤量60k

*3:牝5、須田(58)、木村万吉(船橋

*4:センジユ5着(63k

*5:センジユ4着1 1/2 59k

*6:イチカントー2着(60k

*7:センジユ3着

*8:センジユ2着60k

*9:これで7戦7勝

*10:これで4戦4勝