ぐだぐだとフランス競馬に驚く

新年早々あれやこれやと舞い降りてくる用事をこなしているうちに、大晦日の更新からずいぶんと間が開いてしまった。まあどの用事も「予定されていた」ことであったのだが、どうやら生来の怠け癖からは今年も離れられないらしい。どれも手をつけるのは、締め切りギリギリまで粘ってからばったばたと。そろそろこの性根を叩き直さにゃ、いい加減人生だってドモナラズ(船橋に来るようですね)。

……自己嫌悪に駆られるような親父ギャグは、もうよそう。とにかく歳が明けてから10日が過ぎ、金杯はおろかシンザン記念まで終わってしまった。そろそろ一度くらい更新してやろうかな。とようやく重い腰をあげて、この画面を開いてみた次第。さあ、なにかネタはないものか。泥縄式もいいとこなのだが、競馬関係のサイトを巡回してみる。案外面白い話が多いが(NARの表彰馬とか)、個人的に気になったのはこのニュース。フランスの場外馬券販売を統括するPari Mutuel Urbain(フランス場外馬券発売機構)は2011年も7.3%の売上増となり、これで14年連続の右肩上がり。史上初めて、100億ユーロの大台を記録したというのだ(ただし、5000万ユーロほどがスポーツブックとポーカーによるもの)。

 ちょっと待って欲しい。恥を忍んで無知を晒せば、私は世界で競馬がモリモリ成長している国など、せいぜい中東の道楽競馬くらいだと思っていた。とりわけ欧州競馬なんざ、つい先日もイタリア競馬が賞金大幅削減とのニュースが出たばかり。イギリス競馬は相変わらずムチだ負担金だでゴタゴタやってるし、ドイツもディンドリームは立派だったが競馬産業が元気という話はまったく聞かない。そもそも欧州通貨危機がこれだけ騒がれ、はやEUの一枚岩もどこまでかという暗雲情勢。経済全体で問題が山積みなのである。それがいったいどうすれば、今年もきっちり記録更新でいるのか。もっとも本邦のJRA様だって、前世紀末に起きたとされる競馬ブームの折にはバブル崩壊もなんのその。売上のピークである1997年は思いっきりアジア通貨危機の最中だったのだし、それほど驚くようなことではないのかもしれないが……

 さらに記事を読み進めてみると、オンライン経由の売上は急速に伸びているとはいえ、いまだ売上の87%が従来型の電話投票や場外での実馬券によるものだという。PMUがカフェやバーを併設する形で小型場外網を全国に張り巡らせる戦略をとっているとはいえ、PAT投票比率が5割近いJRAとはかなり様子が異なっている。

 この記事の情報だけでは、あまり突っ込んだ話はできないそうにない。だが、ひとまずフランス競馬は凄いのかもしんないなぁ。そういえば、たしか競馬の組織としてパリ地区とその大勢に分かれていて、後者には日本の地方競馬よろしくほとんど大レースが存在しなかったはず。その関係(売上の細かな数字なんか)はどうなのだろう。そもそも、まさかイスラーム系のブルーカラー労働者が大手を振って馬券を買ってくれるわけでもあるまいし、いったいこのご時世どうすりゃ売上が上がるのか。それに関連してファンの社会的な階層(実数・売上的なボリューム)や、馬券種の売上比率。売上げの一部ファンへの還元方法。知りたいことは山ほどある。

海外の競馬場なんて名前だけは多く知っていても、その国の競馬開催の突っ込んだ話はなんとなくで流してきた。だが、これはかなり面白そうなテーマけに、少しばかり勉強してみようか。うむ、新年早々、今年のテーマに丁度いいものを発見できたようだ。よきかな、よきかな。


……ただ、ここで問題がひとつ。ふらんす語をどうするか、だorz

カンパ→ 乞食100