第58回 大井記念

 年に一回このレースでしか使われていない物だから、イマイチ傾向がつかめない大井外回り2600m。ダートの長距離戦の常として、スローからのスパート勝負を想像しておけば概ね大丈夫とは思うけれど……一応開設記念相当であるから歴史は長く、未だにレースの格もなかなかのもの。それなら亀の甲より年の功、ついに本レース7回目の出走となるマズルブラスト様に期待したくなる。が、今年はここ2戦でいいところなし。1月川崎での好走も他馬のふがいなさが目立つ展開で、せいぜい掲示板まで載れれば御の字といったところだろうか。同じく実績は上位のテラザクラウドも、たたき2戦目でどれだけ走るかはまだ未知数。この人気ではちょっぴり手が出しにくい。

 ならば、ここは人気の金盃ワンツーコンビ、トーセンルーチェ・フォーティファイドで固そうだ。トーセンルーチェは中距離の交流重賞に混じっても上がりで負けず、完全に格上。昨年の覇者ということで距離の不安も問題ない。張田騎手から坂井騎手への乗り変わりとなったが、脚質からすると無難にこなしてくれそうか。対するフォーティファイドは着順でこそ遅れを取ったが、これは内を回ったトーセンルーチェに対して大外を選んだ不利があってのもの。転厩後はどうにもズブい雰囲気があったが、この距離延長にはかえって向きそう。前走ブリリアンカップも、ドスローからの瞬発力勝負で強い勝ち方だった。オッズの妙味からすると、こちらを本命にしたいところだ。

 もう1頭、3番手を挙げるとすればアドマイヤシャトル。前走報知GCこそいいところがなかったが、正月川崎ではシーズザゴールド・カキツバタロイヤルらと好勝負を演じている。元々中央準OPを一発で勝ち抜けた実力馬だけに、位置取り次第で逆転もあるのでは。

 また、馬格からして長距離で面白そうなクリーン、実績は派手だが相手の中身が?のアスカリーブルも、同枠ならついでに買うのは悪くはない。

<まとめ>
枠復 3-6 ワイド 4-11